喜多圭介のブログ

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八雲立つ……47

2008-11-10 17:21:01 | 八雲立つ……

「やはりね。ぼくは叔母だけでなく、自分の母親にもこのことを感じてきました」
「お父さんは私たち親子に本当によくしてくれます。でも信隆さん、義典さんはお父さんに父親を感じなかったでしょう」
「芳信叔父の家庭にしても二人の子供はそうだったのでしょ。ぼくは向こうのことはあまりわからないけど、芳信叔父の性格とか気性はよくわかっていますので」
「小野の皆さんには、寒々としたものがありますね」
「ぼくも冷たい男だと思います」
「井口さんはそんなふうには見えませんけど。奥様、子供さんをずっと愛しておられたのでしょ?」
「律子が愛してくれていたのでしょ。ぼくのような男のどこがいいのかと二十数年過ごして何度も思いましたが、満足してくれたように思います。ぼくのこころも救われました。この土地にいたころのぼくはすさんでいました。律子と暮らしていなかったら、とっくに自滅してました。いつも飢餓感に近い虚しさがあり、自己破壊する衝動が強くて」
「苦労されたことはお父さんからお聞きしていました」
「こころを少しずつ癒してくれたのが律子でした。もう少しあれに贅沢な思い出をつくってやりたかったと、今頃になって悔いが残ります」
「律子さん、お幸せでしたね」
「平凡な女でしたが」

昨日と同じように寺の白壁に沿って車を停めた。本堂の上がり口で靴を脱ぐと、障子戸を開けた。広い畳敷きの本堂には誰もいなかった。どこに義典の遺骨が安置されているのかと、孝夫は広い堂内の左右に眼をやった。左手傍らに大きな朱色の飾り台があった。佳恵は急ぎ足でそこに行くと、孝夫に視線を向け、孝夫さん、こちらです、と小声で言った。

台の真ん中に義典の遺骨の納めた箱が載せられていた。元旦の五段重ねの重箱ほどの四角い箱が、金で刺繍した袋に包まれていた。孝夫は蝋燭を灯し線香を立てた。それから合掌した。孝夫の背後で佳恵が拝んでいた。

二人でさらに左手奥の畳敷きの部屋に進んだ。左右の壁に沿った棚に各檀家の位牌がずらりと安置してあった。孝夫と佳恵は小野家の位牌を拝んだ。

孝夫もそうだが、佳恵が牧師の娘にしてはさほど宗教に帰依しているようには見えなかった。拝むだけ拝むと本堂を出て、寺門前に停めておいた車に乗り込んだ。昨日叔父の家に行く前に先に佳恵の家に寄り信隆の位牌を拝んだが、仏壇はなく五年前と同じ場所に清潔な感じで安置してあった。
「仏壇には納めたくなくて」佳恵は恐縮したように言った。
「これでいいじゃないですか」

孝夫は拝んだ後、佳恵に向き直って言った。

車は人通りの少ない大通りを義典の家族の住むマンションに向かった。
「叔父の書いた書物に、自分は二人の父と母をもった幸福な男です、という文章があるのです。知っておられると思いますが、叔父は五歳で実の父母から引き離されて、本家の養子になりました。二代目鳩堂信久、智恵夫婦が養父養母ですが、その頃養母智恵は、僧侶をしていた智恵の叔父が運営していた養護施設を手伝っていました。二十人ほど孤児がいたようです。叔父は孤児と同じ部屋で寝起きし、同じ食事をしていました。智恵の博愛精神というか平等精神で。養母が亡くなる十八歳までそうやって過ごしています。

叔父は禅僧まがいの教育を受けた、と書いているのです。さらにご丁寧なことに、今日あるは二人の母の厳しいしつけと慈愛の賜物であると書いているのですが、ぼくはこれは叔父の真実ではないと考えています。逆だと思います。叔父は五歳の頃から、こころの奥底で泣き暮らしていたと想像します。こういう育ちをした叔父は、耐えることを覚えた。端から見ると、自分勝手な非情な人格になったと思いますね。佳恵さんはどうお思われますか」
「親の愛情で育っていない気がします。私には真似ができません」
「真似ができないというのは?」
「産んだ子供を五歳で養子に出すことが」
「昭和初期のことだし、本家に子供が産まれなかったという事情もあったでしょうが。ぼくは一時叔父たちの産みの母、婆ちゃんと一緒に暮らしましたが、冷血動物のような感じでした。昨夜叔父に、母親が二人いて本当に幸福だったかと訊ねてみたのです。

すると叔母が身を乗り出して、孝夫さんもそう思われます、私も疑問に思っていることですと。叔父は幸せだったよ、と表情も変えないで平然と言いましたがね。ぼくがさらに突っ込んで訊いたものだから、叔父は、孝夫は何を探りたいのかね、と不機嫌な顔に。

そこで止めましたが、叔母が身を乗り出してきた理由だけはわかりました。叔父の身の上に同情するのではなく、だから叔父は非情な人間になったのだということを、暗に言いたかったのでしょう。あの叔母は叔父の哀れを理解できない、同情すらできない人です。ぼくは叔父の哀れと非人情、どちらの面も視えています。かつてのぼく自身でしたから」
「智恵さんも冷たい人ですね。孤児と同等に扱ったのでしょう?」
「藩命を受けたお抱え医師の娘だそうです。賢い人だったけど、女としての温もりはなかった気がします」
「お父さんは全然母親というものの愛情に触れていないですね」
「ぼくは信和叔父も芳信叔父、ぼくの母もそうですけど、愛情に充たされることなく育ったと考えています。実母は厳しい人だったし、母親としての愛情なんて絞っても出るような人柄でなかった。叔父の話では、ぼくの母親と芳信叔父は実母と暮らしていましたが、婆ちゃんは夫である陶工弘泰の土練りなどを一日中手伝っていたそうです。弘泰は小野の分家ですけど二代目鳩堂よりも芸術価値の高い物を焼いていました。婆ちゃんはぼくの母を連れて再婚でしょう、もらってもらったという肩身の狭さがあったと思います。子育てよりも弘泰の仕事を懸命に手伝った。婆ちゃんの喘息は塵肺(じんぱい)だと思います。苦しがっていました」
「哀しいことですね」


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八雲立つ……46

2008-11-10 13:49:11 | 八雲立つ……

     九章 宍道湖


佳恵は昨夜、妙に寝苦しかった。化粧を落とし寝巻きに着替えて布団に潜り込んだ。佳恵の実母は和服で暮らした人だった。寝るときは寝巻きだった。そのせいで佳恵も子どもの頃から寝巻きだった。パジャマを着るのは旅行のときぐらいであった。

呑んだお酒のせいか、義父義母のとんでもない話題の余韻か、躯が火照り、ブラジャーを外した胸に掌を当たると、乳首が立ち上がっているのがわかり、いっそう寝苦しい思いだった。

お義父さん、お義母さんはなぜあんな話をされたのか。やはり孝夫さんがあの場にいたせいだろうか。孝夫さんのお父さんも孝夫さんも女に手が早い。孝夫さんのお父さんのことは初めて聞いたが、孝夫さんのことは以前からお義父さんに聞いていた。

それにお義父さんの書棚に孝夫さんから送られてきた同人誌が三冊あった。京都の観光旅行から戻ってきてから、お義父さんには黙って借りてきたことがあった。孝夫さんの作品が載っていた。どの作品も男と女の話だったがそのうちの二作品はかなり濃厚なシーンのある作品だった。もちろん奥様を描いた内容ではなかった。

きょう孝夫さんに逢った印象は京都のときと変わりはなかった。女たらしの素振りはまったくなかった。お義父さん、お義母さんの遣り取りに調子を合わせて、もう一度花を咲かせてみては、と言われたにすぎない。

でも孝夫さんから冗談にでもそう言われると、躯のどこかがほころぶような疼(うず)きを感じてしまった。

そのためなのか、明け方に恥ずかしい夢に眼を醒まされた。亡くなった主人の夢さえ見たことのないのに、孝夫さんに抱かれていた夢を見た。それも私のようから積極的に孝夫さんの躯に被さっていく夢だった。あまりにも淫らだったので、慌てて飛び起きたらそれが夢とわかった。そのときの私ったら布団の中で寝巻きの裾が開いてしまうほどの大胆な姿態で、濡れているような気がした。

カーテンの隙間に映る灰色の明るさを見ながら、しばらくぼんやりとしていたら虚しさが胸に漂っているのに、無性に躯が燃えてきた。布団の中で自然と片手が下腹部に伸びていった。いっとき指先を蠢かせていたらすぐに上り詰めてしまった。事後に虚しさの拡がる行為だった。

     *

佳恵はホテルに車で迎えに来た。

ハイネックの白いセーターに上下揃いの紺色のジャケットとパンツという、スポーティな恰好だった。そして腰回りに黒いウエストポーチを巻き付けていた。

先に昨日お参りした菩提寺の本堂に詣ることにした。道路を行き交う車はほとんど走っていなかった。
「昨夜はあれから遅くまで」
「佳恵さんが帰られてから一時間ほど居ましたかね。叔父、叔母同席のときはどちらからも肝腎は話は聞けないですね。結局、叔母が行った海外旅行の話とか芳信叔父の話とかを」
「お義父さんもお義母さんも私の顔が赤くなる話なんかされて……」
「ああ浮気を勧める話ね」

孝夫は墓参りの前だと軽く受け流した。
「これまで一度だってそんな話はされなかったのに……」
「叔母はあれほど叔父を罵るくせに、叔父の元からは一度も飛び出したことはない。叔父を本当に嫌悪しているのかどうかわからない。本当に嫌悪していたら一緒に居られない筈ですが。佳恵さんはどう?」
「私なら離婚してますが、女の場合は子供がいるかいないかで変わると思います。経済的なことがあるでしょうから」
「子供が足枷(あしかせ)にね。ぼくの町でも近頃は幼稚園児ぐらいの子供を連れて親元に戻り、親の世話になりながらバツ一だと笑っている若い女性がいます。親の経済を当てに出来る環境なら恵まれていますが、そうでない女性の場合は忍従している例も多いでしょ」
「そうでしょうね」
「忍従できるというのは女性のほうが男性より本質的に強いのでしょ。飛躍しますが戦争で女性はレイプされることが多いじゃないですか、それも何人もの男によって。どんな悲惨な目にあっても生き抜いていく。発狂したり自殺する人もいるでしょうが、少数だと思います。同等の恥辱を男が味わったら発狂するか死ぬのじゃないかな。男は恥辱には弱い。何が何でも生き抜くということでは女性より弱い。話が飛びましたけど叔母も忍従できるくらいなら、なぜ黙って忍従しないのかなぁ。信隆君や義典君に父親を罵る、子供の教育の面からもよくない。父親への憎悪感、嫌悪感を植えつけたのは叔母です。とくべつ叔父を弁護しているつもりはないですけど」
「私にもあのお母さんは女としてわからない点がありますがぁ。お母さんの立場でお父さんにきつく言うことはありますが、こんなこと言いにくいですけど、あのお母さんは舌が回りすぎるせいか、言っておられる言葉が私の胸に届いてこないのです。高明などもお母さんよりはお父さんに懐(なつ)いています。気前よく高明にお小遣いを渡されることも理由ですが」

佳恵はハンドルを握ったまま、ちらっと孝夫を見て笑った。


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八雲立つ……45

2008-11-10 08:12:27 | 八雲立つ……

「それで先ほど佳恵さんに熱心に浮気を勧めておられたのですか」

孝夫は笑い顔になった。
「勧めているわけじゃないですよ。でもそんな相手が現れても私らはどうこう言いませんよ。女も女なりに人生輝かないとね」
「叔母さんは考え方が新しいですね」
「若い人には若い人の考えでやらせてあげんといけませんわ」
「ぼくは浮気は勧めませんけど。浮気といってもきれい事に処理できる男は少ないですから。変な男にかかると佳恵さんが傷つくだけです」
「いい人が一人くらいはいてもね。かりそめの恋とか忍ぶ恋とか一夜のちぎりとかあるでしょ、あんなのが。孝夫さんはこんなことは詳しいでしょ」
「詳しくはないですよ。それにあんなのが、と言っても売っているわけではないし。佳恵さんがもっと歳とれば、茶飲み友達とか旅行友達ができるのじゃないですか」
「白髪の恋、それじゃあまりにも佳恵さんが可哀想だわね、いまじゃないと。確かあの人もあと四、五年で女でなくなる筈よ」
「佳恵さんにその気がなければどうしょうもないことですよ」
「ほんどだわね」

叔母は大口を開けて笑った。

こういう話題を弾んだ口調で言う叔母をどう受け取っていいものやら、孝夫は理解できないものがあった。

めったにM市を訪れることのない孝夫が佳恵と睦み合っても、それはそのときだけのことで叔父叔母にとっては後腐れのない安全パイかもしれない。しかし死ぬことを胸に秘めている孝夫に、そんな弾んだ気持ちが湧いてこなかった。

正月だから義典を亡くした哀しみを陽気な話題で、一時でも忘れていたかったのかもしれない。しかしそんなに容易に気持ちの切り替えができるのだろうか。義典を喪った哀しみは、叔母のどこでどう処理されているのか計りかねた。叔母の見せる哀しみはどこまでが本当のものなのか。肉親の真実の悲嘆に触れたことのない孝夫には、我が子の死を叔母のように受け入れていくものかと考えざるを得なかった。

義典の死顔を見なかったという叔父のほうが、胸の奥底で癒しようのない悲嘆を噛みしめているかもしれない、と孝夫は想像した。
「芳信叔父さんが四十九日には来られたようですね」
「何を思ってか四十九日に来とったわね。じゃがあとが悪かね。四、五日経って佳恵の家にバイクで行っとるがね」

叔父は瞑っていた目蓋を細めに開け、嗄れ声で憮然と言った。
「バイクでですか……」
「七十過ぎた男がバイクでだわね。いくらM市が狭い街といっても、あれの家から佳恵の家までは、バイクで走っても二十分はかかるわね」
「相変わらず気性の烈しい行動ですね」
「孝夫さん、わたしも佳恵さんから聞いて空恐ろしくなりましたわね」

叔母はさも恐ろしそうな表情で言った。
「それで佳恵さんと何か喋ったとか?」
「佳恵さんは仕事だわね。その代わり少し離れた家の女の人相手に一時間ばかり喋って帰りなさったわね」
「隣の女の人を相手にですか。何を話していたのだろう?」
「わしの話や自分は今も焼物をやっているとかだわね」
「芳信叔父さんに言っておいたらどうです、佳恵さん親子に近付くなと。気味が悪いじゃないですか」
「そげなことをわしが言えるかね。包丁持って飛び込んで来るわね。あんまりしつこいことをするようじゃったら、わしの元部下に言っとくけどな」
「警察ですか」
「ねえ孝夫さん、そげな恥ずかしいことできますか。自分の働いていたところに弟のことで」

叔母は丸い目をくるくる回し、口を歪めた。
「義典君が亡くなってこんなことを言うのも適当でないかも知れませんが、叔父さん、叔母さんにはまだまだ元気で長生きしてもらわないと」
「死んだもんのことをいつまでも思っていてもね」
「そうです。叔父さん、叔母さんが元気でいることが信隆君、義典君への供養です」
「そう思って、信隆が亡くなってからあちこちと行きましたよ。中国はこの人と行きましたけど、オーストラリアにも行ったし、あとこの夏にアメリカに。死んだ人間のことでいつまでもくよくよしていたって生き返って来んでしょ。アメリカでは講座を受けていたの、一週間」
「どんな講座ですか」
「日本庭園の」
「アメリカで日本庭園の講座ですか」
「ツアの講師が日本で有名な造園会社の方で。向こうで流行っているらしいの。いろんな人と話ができて楽しかった」
「不思議なものですね」
「国内旅行はもっと行って来ましたよ。私ら年寄りには簡易保険だのなんだの、安い旅行プランが用意されているでしょ、あれ使って」

吟醸酒の冷酒に少し酩酊していた孝夫は、おせち料理の蒲鉾を口に入れた。孝夫は胸裡で呆れていた。こういうことが叔母の信隆への鎮魂の行為であるのか。

信隆が亡くなってからの十年間に、三度の海外旅行とは羨ましい話ではあるが、叔母のあの通夜の大仰な嘆き、「私が信隆を殺したようなものです」、「信隆、信隆、お母さんを許してよ、許してよ」は、一体どこへ行ったのだろうか。

孝夫は叔母の平然とした涼しげな眼を、盗み見して思うのだった。



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