今日は明日の前日だから

わたしはおもう。わたしはつづる。あなたにみてほしいのは、あなたがあなただから。

気づいたら一年たってた。

2005-08-31 14:04:18 | Weblog
「若さ」をウリにするのはきらい。
背が高いのをうらやましがられるのはきらい。
普通の学校はきらい。
朝起きるのはきらい。

きらいだらけのあたし。なにを申せばよろしいのか。

リンダリンダリンダをみてきた。
「青春」ものといわれてるけど、けしてスポ根だけが青春ではない、といいことを教えてくれたような気がする。
さっそくブルーハーツを借りた。リンダリンダー♪
ついでにMDなくしたCoccoと怒髪天も借りた。

なんか今日はこんな文章しかかけない。

他人の才能に嫉妬する自分がきらい。







でも結局自分が好き。
すき。
きらい。
すき。


相変わらずコメントしにくいブログだなあ、と自分でも思うし、アクセスも相変わらず少ない。
でも、それでいいのかな、と思った。
なんか気づいたら一周年してました。
忘れてた。


Kenさんの記事にトラックバック。半年前の文章に続きを書いてもらったときはうれしかったです。
一年前の文章を読んでみると、恐ろしいほどに進歩がないのがみてとれます。

そうだよ、こういうのが書きたかったんだよ、と思った、tetotanさんにトラックバック。

いやあ、Kenさんといい、tetotanさんといい、文才がある、っつうのは本当にうらやましいことですな。

こんなまとまらない記事があってもいいんじゃないかな。

んなことないか。

きみへ。

2005-08-20 19:21:54 | Weblog
きみは誤解をしているかもしれないね。
きみを愛しているひとはたくさんいるんだよ。
もちろんわたしもそのひとりだよ。
わたしひとりで百人分以上好きだよ。
わたしはあなたの味方だよ。
フォームメールを通してきみからメールがきたときからずっと。
うそをつく必要なんてどこにもないんだよ。過去を隠す必要も。すべての出来事やかわしたことばがきみを作ったんだ。


悩むより先に愚痴っていいんだよ。いくらでもきくよ。無料通話余ってるから、電話したくなったらメールでもちょうだい。


たぶんきみへの気持ちは愛だとおもうよ。
アイラヴユーなんて照れ臭くて云えないけど。


五、七、五、スマイルあとがき

2005-08-12 21:46:05 | Weblog
いやー、恋は五、七、五!をみてからずっと書きたかった俳句の話。
あんまりできはよくないですが、こころをこめて書きました。
素敵な句会のお二人、
Kenさんのブログ句会5
スノーさんのしりとり五・七・五
に、敬意をこめて、トラックバックを送らせていただきます。

あと、季語はどうした、って突っ込みはなしでお願いしまーす!

五、七、五、スマイル

2005-08-12 21:41:57 | Weblog
 古池やー、蛙飛び込む、水の音ー。
 それがあたしの聞いた彼女の最初の声。

 なんかつぶやいてた。キモい。かかわらないようにしよう。そう野生の勘、女の勘かな?が働いた。

「ね、素敵よね。芭蕉って」
うわ。話しかけてきた。どうしろっていうんだ。
「でもねー、あたし、これしかしらないのよー」
「急いでるんで」

 あーあーああー。運命ってやつかよ。
 やっぱり同じクラスだった。いまどき少女マンガでもないぞ、こんな展開。
 新しいクラスには、仲のいい子は一人もいなかった。運悪く。女の子、ってクラス替えごとに友情が動くみたいであんま好きじゃない。じゃあ、男になりたいの、って云われても、それは違う。

 川畑やす子、城之崎にじ。完璧すぎるよ。出席番号並んでるよ。ありえない、ってたぶんこういうときに使うことばだね。完璧。

「俳句部をつくろう!」
川畑が云った。後ろを向く。誰もいない。
「やっだー、あんたに云ってるのよ。にじっぺ!」
「にじっぺ?」
「新しいあだな。かわいいでしょ」
「キモい」
「なにそれー!じゃあ、あたしのことはやすっぽとお呼び!」
なんだこの口調と異常なテンション。あたしはとっさに今までいた部活前のあわただしい教室を出て廊下に足をなんとか到達させた。
「あ、オリカ。やほ。クラス違っちゃって悲しいよー」
オリカはあたしの去年までの親友の一人。ところが、オリカはあたしが幽霊で、さも霊感ないから見えません、みたいな顔して通り過ぎていった。
 後ろから声をかける。
「あのさー、クラス変わっただけいいとおもいなよ。うちらみんなあんたにキレてんだから」
「なんのこと?」
「川合ちゃんの彼氏寝取りやがって」
「はあ?」
「川合ちゃん彼氏にフラレタんだよ。しかもその理由が、あんたにほれたからだってさ。なにもないとは云わせないよ」
そんなの今知った。そう云ってはみたものの、信じてもらえない。
学年で一番怖い先生が通った。
オリカはあたしの大好きだった笑顔で、
「さようならー」
と、云った。
 それで、終わり。それっきり。
 廊下を歩いてると、教室で座ってると。
 視線を感じる。笑い声も。

 その状態が一週間ぐらい続いた。
 あたしは親が仕事にいってるのをいいことに、学校をサボった。幼稚園児みたい、とつぶやいてみたって、幼稚園児にだって悩みはあるんだ。


 家デンがなった。風邪っぽい声を作る。
「もしもし」
「古池やー、蛙飛び込む、水の音ー」
川畑だよ。最悪。
「明日から俳句部活動スタートだよ。なんか一個考えてきてね」

 そういうと川畑は電話代もったいないから、と云って電話を切った。誰だ。生徒名簿なんて考え出したやつは。

 ちゅんちゅらちゅんちゅらスズメがうるさい。もう朝になってしまった。
 親が仕事にいったあと、あたしは学校へ向かう。重い足取り。長く感じる満員電車。

「おはよー」
川畑が声をかけてきた。
 まわりにいる女子全員がこっちをゆびさして笑ってる。
 まあ当たり前だ。川畑が、おっきな看板を持ってたから。

「俳句部活動開始!現在部員二名。めざせ俳句甲子園!」

「ふざけないで」
「ふざけてないよー。本気まじまじ」
そこに、川合ちゃんが通りかかった。
「サイテー」
そうつぶやいて、すれ違っていった。


「さあ、俳句部の部活動。朝練だよ!」
そういうと川畑はノートとシャーペンをもてあそびながら、俳句を考えてるんだぞ、という顔を作ったつもりなのか、ようするにへんな顔でへんな感じだった。

「できた」

「大きらい いらないんだよ この部活」
これできっとあきらめてくれるだろう、とふんだあたしが甘かった。
「いいねえいいねえ!じゃんじゃん作っちゃって、ちょうだい!」
「もういい」
「そう云わず」
「もういいよ、川畑、あんた、うざすぎる」
「すごい!もう一個作った!」
「うるさいなあ、もういいでしょう?やめたって」
「まただ!にじっぺ才能あるうー!」

 あたしはできる限り怖そうな顔をして、というかしたつもりで、その場をさろうとした。
「ねえ、なんであんたを選んだか知ってる?」
「知らないよ、そんなのあたしにきかないで」
「川合って人とさー、二股かけられてたんだわ、あたし。でもね、わかれよう、って。あんたを好きになったから。あたし、悲しかったし、悔しかった。でもさあ、芭蕉のおっさんみたいに、ほんとにちょっとしたことにでも喜べる人になりたいとおもって」
急にまじめになられて参る。
「でも、あたし、にじっぺすきだよ。モト彼よりも、ずっと。観察してたんだ。フラレタあと。そしたらさあ、無理ないなあ、って思ったよ。うん」
「あたしを憎みはしなかったの?」
「だからさー、芭蕉っちは、静かなのもいいけど、ぽちゃん、って鳴ったのもいい、って云ってるわけでしょ?そういうことだよ」

 あたしは急に川畑がいとおしくなった。都合のいい話だ。
「ありがとう ごめんねいままで、不器用で」
「またできた!」
そういうと川畑は最上級のスマイルを見せた。このときはじめて、あたしは川畑がかわいいのに気づいた。


「やりますよ、俳句部活動、開始だよ」
「川畑もできたじゃん!」
「てゆーかさあ、これを昨日からずっと考えてたんだよ」

 正直才能ないな、って思った。
 でも大丈夫。こんな笑顔をできる人がいれば。

 ひとりぼっちになんかならないさ。


ひとりじゃない でもいつだって ひとりきり。