日本一の霊場「恐山」山内にある宿坊です。
恐山は意外にも禅宗の曹洞宗大本山永平寺の宗派のお寺です。
正式名「恐山菩提寺」。
霊場「恐山」と只管打座の曹洞宗が結びつかず、ちと驚かされます。
境内にある有名な4箇所の外湯は入山者は無料で入浴可能ですが、恐山内5箇所目のお風呂である宿坊の温泉には、吉祥閣宿泊者以外は入湯がかないません。いわゆる「のみ不可」宿に該当するのでしょうか。
まずは入山。
宿坊に宿泊する場合でも入山料をお納めします。
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まず山内を拝観。
このような風景が「恐山に来たなあ~」感を高めます。
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さて境内脇を進んで宿坊玄関に至ります。左側に多数の下足用靴入が並ぶ姿は圧巻です。
いわゆる「宿坊」の概念を覆す近代的且つ立派な施設といえます。
こちらがフロント前のラウンジ。テーブルの上にはお菓子類が置かれており無料で頂戴できます。
夕食後、一族郎党でお参り来られた皆様はこちらでお坊さんと歓談しておられました。
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お部屋に案内されますと宿泊者の心得が置かれていました。
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境内内の外湯を巡った後、いよいよ宿坊の内湯に向かいます。
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あっと驚く近代的且つ大きな内湯です。
灰色に濁ったややぬる目のお湯で足元には泥も若干堆積しています。
概ねほぼ貸切で入れましたが22時までの入浴というのが残念でした。
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カランの数も半端ではありません。
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湯口
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入浴後は夕食を頂戴します。
禅宗では食事も重要な修行のひとつに位置づけられます。
もちろん精進料理ですが、美味しく頂戴いたしました。御飯お代わり自由(笑)。
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夕食後は恐山院代(副住職)の南直哉(みなみじきさい)師の法話を拝聴しました。
南師の法話は平易な表現を用いながら、3.11以降における恐山の役割、死者はどこにいるのか、仏教における「無常」の究極的な意味とは、など目から鱗の内容でした。
後日、南師が曹洞宗でも宗教家として非常に活発な発言をつづけていることを知り、御著書など数冊拝読させていただきました。難解な仏教教理についてはとんと判りませんが、南師の論理的に突き詰めて考える論旨には何故か非常にフッと落ちるものがあります。
ご関心のある向きは御著書を是非お読みになってください。
翌朝は6時から本殿でお勤め。
その後朝食。
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大変貴重な体験ができました。
法話とお湯で心身が洗われたような恐山の一夜でした。