弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

「ドイツ帝国」が世界を破滅させる(2)、富裕層に仕える国家

2016年03月01日 | 日記

このあたりになると、感覚的には分かるが、おおよそ説明できません。
金融資本の動きなど、肌で感じる機会などないからです。

ピケティが1%の超富裕層の存在、格差の拡大を実証しましたが、それは
現在の仕組みが1%のさらに言えば、0.01%の最超富裕層に富が累積される
仕組みになっている、その蓄積分は、99%のその他の層の減少分に相当すると
言うのです。
つまりより貧しいものから、裕福なものが取り上げるわけですから、貧しいものは
貧しく、裕福なものはますます裕福になるわけです。裕福なものがさらに裕福に
なるには、取り上げる者の数は少なく、取り上げられるものの数はできるだけ多くなければ
ならないわけで、結局、中間層はなくなるというわけです。

それが可能なのは、超富裕層が、仕組みを作る国家の指導者と結託して、そういうシステムを
作っているからだと言うもののようだ。
その代表がゴールドマン・サックスというわけである。

本来、国家の指導者というのは、そういうことのないよう一般大衆の側につくべきであり、
民主主義というのは、指導者がそういう任務を果たすことを約束してその地位につくという
仕組みで成り立っている。
ところが、指導者が無責任にその任務を放棄し、ごくごく少数の超富裕層の言いなりに
なっているのが現状であり、それが超格差社会の原因だというものです。
つまり、政治の指導者と超富裕層とがなあなあの関係になっているというものです。

ヒラリーはゴールドマン・サックスからスピーチ代として多額の謝礼をもらっている
という。3回で67万5000ドルです。1ドル120円換算で8100万円である。
誰が見てもおかしいですよね。
ヒラリーは便宜を図っていないというが、要はあうんなのである。
要はそういう神経がなれ合いを産むのである。そしてヒラリーは自身1%である。
だからサンダースに期待しているが、どうなるか?
オバマのときは、民主党にはケネディがいた。クリントンの言いなりにはならなかったし、
民主党員もケネディを尊敬していた。
そのケネディが今の民主党にはいない。オバマもビル・クリントンには借りがある。
ということでヒラリーはやりたい放題なのである。
ケネディに相当する人物がいれば、サンダースにも大きなチャンスはあるが・・・
なお、いうまでもないがケネディ一族のカロラインは現在日本の大使である。
ウオール街対策に真剣に取り組んでいるのはエリザベス・ワレンであるが、彼女は
議員としては1期生である。

ウォーレン・バッフェットがつい最近ヒラリー支持を表明した。彼の場合は0.01%
であろう。

今回の選挙では有権者の怒りが爆発しているという。
なのに、どう考えてもおかしなものである。
トッド氏の指摘するように政治指導層の責任放棄である。
また、同氏の指摘するように社会構造が個人単位となり、原子化されているので、個々人の
集団的な異議の申し立ても既成勢力を破壊するほどの爆発的なパワーにならないという。
ということは、有力で責任感のあるエスタブリッシュメントが内部にいない限り、折角の
サンダースの運動が成功することはないのだろうか?

トランプも超富裕層である。
しかし彼は政治の世界の人間ではない。
ゴールドマンサックスを利用しなくとも、さらに有名になりブランド力の急上昇分で
稼げばいいとして、有権者の期待に応えてくれるのだろうか。
(トランプは名前の使用料をとっているということです)
それはそうとビル・クリントンはホワイトハウスを去ったときは莫大な負債だったという。
だから、金さえ出してくれればどこにでも出かけて行ってスピーチをする決意をしたという。
北朝鮮にも行くつもりだったらしい。さすが、この時は国務省からストップがかかって
諦めたという。それほど金の亡者になっていたらしい。ということで
今は莫大な資産持ちとなりました。

誰が考えてもヒラリーは最も不適任な候補者である。
ひょっとしたら任期を終えたヒラリーは0.01%に属するようになっていた。
ヒラリーに票を投じた有権者の富は、ヒラリー増加相当分だけ減っていたという結果に
なっていたなんて・・・
(民主党のエスタブリッシュメントはヒラリーが好きだから貢いだんでしょ、とでも
嘯くのでしょうか?)

トランプかヒラリーかとなると、トランプ氏がまだ期待できそう???
悩ましい。
やはりサンダースに期待したい・・・
それにソーシャリストというけれど、アメリカ以外の西側民主主義の国では、
サンダースの方がむしろ標準です。

不思議な国アメリカの不思議な選挙です。
3月1日は、スーパーチューズディです。