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ロシア・キジ島の世界遺産木造教会群等 素晴らしい!

2015年10月01日 | 日記

キジ島はオネガ湖上にあります。
フィンランド国境に近いカレリア共和国のペトロザヴォーツクから北東に68km離れた
小さな島である。
オネガ湖はヨーロッパで2番目に大きな湖で、琵琶湖の15倍もあります。
スケールが違います。
位置関係はつぎのとおり。

      

ペトロザヴォーツクから高速水中翼船で1時間強。冬はオネガ湖が凍結するために
運休。運行期間は5月中旬から9月中旬。
キジ島の名前を一躍有名にしたものは木造教会群(キジ建築アンサンブル)であるが、
それ以外にもロシア全土から木造建築が移築されており、
1960年にソ連政府により島全体が木造建築の特別保護地区に指定された。
ロシアでも有数の観光地である。
メ視察するドベージェフ首相の写真もありました。

    

キジ島の木造教会群は1990年に世界遺産に登録された。

教会群のうち、キジ建築アンサンブルは3つからなっています。
まずは全景を。

    

メインのプレオブラジェンスカヤ教会は1714年の建築で高さが37メートルで
22のドームを持っている。この教会は夏用です。
ここは今も修復中でしたが、圧倒的ですよね。幻想的というか蜃気楼というか不思議な世界です。
木造で作ったネギ坊主ドームですが、銀色のように渋く輝いています。

    

鱗状の無数の板で覆われているドームが複雑に絡み合っておとぎのような感じでいて、なお
見る者を圧倒させるものがあります。

    

次に冬用のポクロフスカヤ教会は1764年に建築され、10(9+1)のドームを
持っています。ここは中を見ることができます。

   

イコノスタシスです。見事です。

   

牧師さんが讃美歌を歌ってくれます。

   

窓からの眺めです。オネガ湖を望むのどかな風景が広がっています。

   

鐘楼は1874年に建築されたもので、30メートルの高さがあります。これは建築年が遅いので
二つの様式とはかなり違っています。

    

160年かけて今の形になったわけです。全部木製で釘1本使っていないということです。
ドームの建築等に当たっては装飾的観点からだけでなく、雨漏れを防ぐためのデザイン上の
工夫もなされているとのことです。
建築のゴールデンルールは、BENEFIT DURABILITY BEAUTYとの
ことです。
また、付近の風景に溶け込むよう3つの建物のバランスにも配慮があった。
メインのプレオブラジェンスカヤ教会はピラミッド形とし、高さによる圧倒感をなくした。
もう一つの冬用の教会は長方形型とし、二つの教会につながりを持たせた。
ポクロフスカヤ教会を横から見るとそのことがよくわかる。
        
鐘楼はドームはなく、シンプルに垂直に伸びている。

3つの建物は見る位置によって姿をかえます。

これは三つの建物が一体になったように見えます。特に二つの教会の建物は一つに
ように重なり合っています。このアングルも悪くないですね。

   

これは三つの建物がそれぞれ姿を見せています。真ん中にメインのプレオブラジェンスカヤ教会が
位置しています。全体として天に昇る姿でしょうか。

    

三つの建物全部がみえる二つのアングルを比べてみます。どちらもそれぞれにいいですね。
一つは安定感がある。でも、
蜃気楼的・神秘的に見えるのはプレオブラジェンスカヤ教会が真中のものでしょうか。

           

木製のドームというもの自体は特に北方ロシアでは珍しいものでない。ロシアは森林の国である。
材料は豊富であり、金と比べようもないほど安価である。
ただ22ものドームを持つものとか、3つの建物のアンサンブルの素晴らしさというのは
ここだけのものである。

さて、ドームの作り方の実演がありました。

      

 

 アンサンブル以外に世界遺産に登録されているのがつぎのラザロ復活教会です。
14世紀に建てられたもので、現存するロシアで最古の木造建築です。

   

小さな建物ですが、完全に風景の中に溶け込んでいます。
右端の建物ですが、後ろにあるアルハンゲル・ミハイル礼拝所の建物と重なっています。

   

周りは紅葉し始めていました。

     

      

ほかにも富農の農家の家なども移築されていました。

    

 のんびりしていて癒される感じです。一日中のんびりしたい。

        

       

最後に・・・ 

       

サンクトペテルブルクから一日をかけてバスでペトロザヴォーツクまで移動(途中で
大変なハプニングがあったことは既にブログ済み)。
そこから一時間以上かけて水中翼船で移動。
本当に遠いところです。緯度的にいうとカムチャッカ半島の付け根あたりになる。
それだけの時間をかけてきただけのことはある。

こういう旅をすると、心身共にリフレッシュする。