「結局、ザスパはザスパなんだよね」
私の後ろで見ていた女性の試合終了直後のセリフ。
試合中に聞こえた会話から、今日が初めての観戦だと思われる、
この招待券入場の女性の言葉が、
どんな汚いヤジよりも、煽り混じりの相手サポチャントよりも応えた。
残念ながら、今日訪れた「7203人」の半数近くの人たちが、
この方と同じ思いでスタジアムを後にしたのではないだろうか。
水戸が決して格下では無いコトなど知る由もない「招待券入場者」たちは、
順位が下のチームにホームで負けたコトで、
「相変わらず弱いザスパ」と云ったイメージのまま帰っていく。
「今年は強くなったって云うから来てみたのに弱いまんまじゃねーか」
そんな風にしか思えなかった人たちは、
たとえまたタダ券が手に入ったとしても、もう「行こう」とは思わない。
結局、クラブが仕掛けた勝負は失敗に終わったのだ。
もちろん選手たちも負けたらそうなるコトは充分理解していただろうし、
監督やクラブ関係者からも相当ハッパをかけられていたと思う。
そんな意味でも、いつも以上に「絶対に勝たなくては…」と云う気持ちが
強かったであろう選手たちが、
あのゴール裏まで一杯になったスタジアムをみて、
モチベーションではなく、プレッシャーを感じてしまったんだとしたら、
それはもう「力不足」以外の何モノでも無い。
第3クール未だ1勝しかできていないのは、この「力不足」によるモノ。
戦術的なコトや、チームとしての完成度・個人スキルではなく、
このメンタル的な「力不足」。
だからこそ、喜多や秋葉を使ってるんだろうけど、
結局のところ、この2人は基本的にゴールには絡まないからね。
良くも悪くも昇格と集客のプレッシャーからは解放されてしまった。
その吹っ切れたであろう残り5試合、案外良いゲームができる気がする。
って云うか、そうしないと今季築き上げたモノが跡形もなく消してしまう。
そうならない為にも是非もう一度「連勝」を。
そして、どーにかしてもう1つ順位を上げ「真ん中より上」でFINISHしよう。
秋葉の試合後のコメントにあるように「来季に向けた取り組み」の為にも…。