子どもたちはどうして絵を描くのでしょう。
幼児期の子どもたちが描くものは、自分が好きな人やもの、楽しかったことや嬉しかったことなど、自分のこころの明るい部分やポジティブな気持ちばかり。その子の幸せに直接結びつく部分が明確に表れていて、そのことからも、子どものこころが楽しさや嬉しさにまっすぐ向かう素直さを持っていることがわかります。幼い子どもたちといっしょにいると楽しくなったり癒されたりするのは、子どもたちのそのような性質からくるのですね。
しかし、学童期ぐらいからは、ネガティブなイメージを表現することも出てきます。それは、生活の中でやりたいことをしているだけでなく、いやでもやらなければならないことをがんばってしていることが表れています。ところが、幼児期であっても、何かこころに負担になることや気持ちを受けとめてもらえない状況などがあると、ネガティブな表現が出てきたり、表現すること自体ができなくなってしまうことがあります。
そのような意味で、造形や絵画のような表現活動は、子どもたちのこころの状態を表すバロメーターであるとともに、子どもたちのことばにならない気持ちを引き出す大切な手段です。
幼稚園では、子どもたちのこころからまっすぐ出てくるものも、なかなか出せないでいるところも、すべて表現できるように活動を進めています。ことばの未熟な子どもたちにとって、気持ちを表現する手段を持つことは、情緒の安定やこころの健全な成長にとても大切です。成長に従って、自分を表現する手段は多様化していきますが、幼児期は、表現することの楽しさを味わい、表現したことが周りの人に受けとめられる安心感を持てるようにすることが重要です。上手かどうかで評価されたりすることなく、どんな気持でも表現して受けとめられる安心感の中で、子どもたちを育てたいですね。
そのような理由から、幼稚園では、絵具などを使った「ドロドロ」「ネチャネチャ」遊びから表現活動を始めます。気持ちを解放する楽しさを十分に味わった後から、筆やその他の画材を使った表現活動に移ります。その頃には、画用紙は自分の気持ちを自由にぶつけることができる大切なお友達になっています。
また、教員も上手かどうかを評価するのではなく、その子が描こうとしている題材についての思いを引き出したり、表現にこだわったり工夫しているところを見つけてその思いを共有したりすることで、その子がもっと表現したいという気持ちになれるようにします。たとえば、その子が動物園の絵を描いていたら、動物園に行ってどんな動物がいて楽しかったかなどについていっしょに話したりします。そんなかかわりの中で、子どもたちは安心してどんどん表現するようになり、その過程で画材をより使いこなせるようになり、手先も器用になっていきます。
小学校以降になると、絵が嫌いな子や苦手意識を持つ子どもたちがたくさんいます。それは、きっとそれまでに、嫌いになったり苦手意識を持ってしまうような経験をして育ってきているのだと思います。子どもたちが素直にすくすくと成長できるためにも、表現したい気持ちをしっかり受けとめたいですね。
幼児期の子どもたちが描くものは、自分が好きな人やもの、楽しかったことや嬉しかったことなど、自分のこころの明るい部分やポジティブな気持ちばかり。その子の幸せに直接結びつく部分が明確に表れていて、そのことからも、子どものこころが楽しさや嬉しさにまっすぐ向かう素直さを持っていることがわかります。幼い子どもたちといっしょにいると楽しくなったり癒されたりするのは、子どもたちのそのような性質からくるのですね。
しかし、学童期ぐらいからは、ネガティブなイメージを表現することも出てきます。それは、生活の中でやりたいことをしているだけでなく、いやでもやらなければならないことをがんばってしていることが表れています。ところが、幼児期であっても、何かこころに負担になることや気持ちを受けとめてもらえない状況などがあると、ネガティブな表現が出てきたり、表現すること自体ができなくなってしまうことがあります。
そのような意味で、造形や絵画のような表現活動は、子どもたちのこころの状態を表すバロメーターであるとともに、子どもたちのことばにならない気持ちを引き出す大切な手段です。
幼稚園では、子どもたちのこころからまっすぐ出てくるものも、なかなか出せないでいるところも、すべて表現できるように活動を進めています。ことばの未熟な子どもたちにとって、気持ちを表現する手段を持つことは、情緒の安定やこころの健全な成長にとても大切です。成長に従って、自分を表現する手段は多様化していきますが、幼児期は、表現することの楽しさを味わい、表現したことが周りの人に受けとめられる安心感を持てるようにすることが重要です。上手かどうかで評価されたりすることなく、どんな気持でも表現して受けとめられる安心感の中で、子どもたちを育てたいですね。
そのような理由から、幼稚園では、絵具などを使った「ドロドロ」「ネチャネチャ」遊びから表現活動を始めます。気持ちを解放する楽しさを十分に味わった後から、筆やその他の画材を使った表現活動に移ります。その頃には、画用紙は自分の気持ちを自由にぶつけることができる大切なお友達になっています。
また、教員も上手かどうかを評価するのではなく、その子が描こうとしている題材についての思いを引き出したり、表現にこだわったり工夫しているところを見つけてその思いを共有したりすることで、その子がもっと表現したいという気持ちになれるようにします。たとえば、その子が動物園の絵を描いていたら、動物園に行ってどんな動物がいて楽しかったかなどについていっしょに話したりします。そんなかかわりの中で、子どもたちは安心してどんどん表現するようになり、その過程で画材をより使いこなせるようになり、手先も器用になっていきます。
小学校以降になると、絵が嫌いな子や苦手意識を持つ子どもたちがたくさんいます。それは、きっとそれまでに、嫌いになったり苦手意識を持ってしまうような経験をして育ってきているのだと思います。子どもたちが素直にすくすくと成長できるためにも、表現したい気持ちをしっかり受けとめたいですね。