ふたばようちえん日記 2 (園長の雑記帳)

このブログでは、幼稚園で子どもたちとかかわる中で、園長が日頃考えていることや大切にしていることを不定期に綴っていきます。

自然と人の関係

2024-03-12 11:26:11 | Weblog
 園庭の梅が満開です。子どもたちが、ちらちら舞い落ちてくる花びらを見つけ、さっそく遊びに使っています。キイチゴや菜の花の芽がふくらみ、スイセンの葉がどんどん伸びています。池ではヒキガエルが卵を産み、メダカも水草の陰から出て水面をスイスイ泳いでいます。

 子どもたちは、このような自然の小さな変化を見つけ、その度に知らせに来てくれます。それが友達にも伝わり、興味や関心が広まっていきます。

 今は二十四節季の「啓蟄」の時を過ごしています。

 こんな風に、季節を感じながら育つことができるのは、とても幸せなことだと思います。都会は、人工的に造られた環境に囲まれていますし、地方も環境破壊が進み、身近に自然を感じることが難しくなってきています。

 人は自然の一部です。春になり気温が高くなると、皮膚や筋肉の緊張がゆるみ、代謝が上がり、いろいろなことにやる気が出てきます。急に身体の活性が上がることでメンタルが不安定になりがちですが、次々に咲く花を見ることやその香りに癒されて落ち着き、その時期に採れる山菜や作物に特有のビタミンやミネラルを摂取することで心身のバランスを取り戻し整えられていきます。周りの自然環境の変化に応じて、人の身体も変化することで、生き物として充実した状態で過ごすことができるようになっています。そのようなサイクルが、一年を通じて周り巡っています。

 しかし、人工的な環境の中で過ごすだけでは、バランスを整えることができなくなってしまいます。そのため、季節の変化を喜ぶことができなくなり、また季節の変化を感じる感性も衰えていってしまいます。

 季節の変化を感じて生きている人は、それを楽しんでいるだけで心身が整い、充実した毎日を過ごすことができます。オーガニックなスローライフが注目されているのは、そのような自然と人の関係があるからです。

 ふたば幼稚園の子どもたちは、こうした自然な毎日を過ごしています。この豊かな生活を、守ってあげたいと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 子どものこころの育ち | トップ | 2023年度 江戸川双葉幼稚園... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事