右手に走った衝撃は 忘れられない。
子どもの頃から、家の電気周りは任されていた 特派員。 電球交換やヒューズの取替え、ソケットの付け替えなど、男手の無かった我が家の 便利屋だった。
小学校6年生の秋のこと。 夕方になり、スイッチをひねるが、灯りが点かない。 電球が切れたようだ。 買い置きの白熱電球を取り出して 切れた物と取り替えることにした。
何とか、器具に手が届くので、作業開始。 取り外しは 難なく終了。 今度は、新品を持って、少し背伸びしながら、器具のソケットにねじ込んで行く。
そのとき、何かの拍子で 手が滑った。 その途端、右手の指から〝ギーン〟とショックが走る。 肘まで、だ。
電球の口金部分に 指が触れて、無防備なまま 100ボルトが流れてしまった。 直ぐに手を離せたが…。
ビックリした。 初体験の電気ショック。 今でも 忘れられない思い出だ。
⇔ 左が40W,右は1W球。
写真は、現在も 常夜灯として使っている、廊下の照明器具で、電球交換時に外して撮影したもの。 口金部分を見やすくするため、少し緩めてある。 初めて、写真に文字と矢印を入れてみた。 言うなれば〝習作〟。
それにしても、指先と 肘の感覚は、今でも…。
それでも、電気が嫌いにはならなかった。
今日の田舎は、曇り。 時折り 薄日
が射してくる。