僕の住んでいる辺りは、それなりにまだ自然が残っている。
時たま見かけることがあるのがタヌキだ。
見るのは決まって冬。
現れるときは大体同じ所に居着いているので、その年の冬、同じ場所で何度か目にする。
場所は水辺の遊歩道沿いなので、道往く人も多いし餌付けをする人もいる。
だから余計に移動しないんだろうね。
でも、そんな所ばかりがタヌキの居場所とは限らない。
ぼくがはじめてタヌキを観たのは昨日みたいに雪の降る晩だった。
理由は忘れたけれど雪のなか、外に出ると、道をタヌキが歩いていったのだ。
たぶんすぐ近くの雑木林から出てきたのだろう。
雪のせいで、普段と違ってあたりはクルマも人も通らない。
林の中も、雪のせいでいつもとありようが替わったのだろうか?
餌がとれなくなったとか、ねぐらが使い物にならなくなったとか。
まあ、はじめて見たときは本当に驚いた。
だってここらだって東京のベッドタウンだ。そんなのいるとは思わないもの。
とはいえその後、僕はこの界隈でキツツキとかフクロウとかに遭遇することになったんだけど…(笑)。
まだ自然は残っている。でも、むかしと比べればどんどん削られている。
この写真のタヌキも、人から餌をもらっている。
あと50年経ったらどうなっているんだろう。