皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。今日は、3月7日土曜日です。
今日のブログは、先日超熟は意外においしい、超熟(2):スーパーマーケットの買場、超熟(3):万年業界2位体質からの脱却という3つの記事で紹介してきましたPasco(敷島製パン)の超熟について、今回はそのブランドづくりについて紹介します。

この商品の開発とブランディングのストーリーを描いた「超熟ヒットの理由」によると、「超熟」がヒットしつづける理由のひとつには、業界初の食パンブランドづくりに成功したことがあるようです。

スーパーマーケットでひときわ目立つ超熟のパッケージ
従来、パン業界ではブランドを育てるという意識が希薄でした。各社はパン小売店に自社看板を提供し、消費者に対して「山崎パン」「フジパン」などのメーカー名は知らしめていても、商品ブランドを大事に育てていくという姿勢はありませんでした。
だから、たくさんの商品を出して、もしその中にヒット商品が出たとしても、短期的な利益を求めてその商品名を使い倒してしまうことの繰り返しでした。(例:「まるごと~」シリーズ)
それに対して、前回の超熟(3):万年業界2位体質からの脱却で紹介したとおり、敷島製パンは「『超熟』を食パンのナンバーワンブランドに育て上げる」と決めました。
育て上げるとは、大切に育てていくということであり、ブランドをむやみに他商品に拡張しないということです。だから、10年経った今でも「超熟」を冠した商品は、「超熟」(食パン)、「超熟ロール」、「超熟イングリッシュマフィン」の3種だけなのです。
さて、「超熟」のブランドは次の3つの柱で構成されています。
・味 =これまでにない味
・ネーミング(テキスト) =超熟(漢字=イメージが伝わる)
・パッケージ =(売場で目立つ)紺と白のツートンカラー
(カッコ内は福田)
敷島製パンは、「超熟」のヒットの理由を以上のように分析し、「超熟」ブランドを育て上げるための、さらなるブランディングに取り組みます。
それは、上に上げた味・ネーミング(テキスト)・パッケージの組み合わせを維持し、また味・ネーミング(テキスト)・パッケージのそれぞれについて定期的にブラッシュアップを繰り返すことです。
こうしたブランドづくりの努力の結果、「超熟」ブランドは、10年ものロングランヒット商品=定番で居続けているのです。
以上、今日は「超熟」のブランドについて紹介しました。
※参考書籍(amazonリンク)
超熟ヒットの理由
※関連記事
超熟は意外においしい
超熟(2):スーパーマーケットの買場
超熟(3):万年業界2位体質からの脱却
※この記事のカテゴリー
福田徹のマーケティング
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この商品の開発とブランディングのストーリーを描いた「超熟ヒットの理由」によると、「超熟」がヒットしつづける理由のひとつには、業界初の食パンブランドづくりに成功したことがあるようです。

スーパーマーケットでひときわ目立つ超熟のパッケージ
従来、パン業界ではブランドを育てるという意識が希薄でした。各社はパン小売店に自社看板を提供し、消費者に対して「山崎パン」「フジパン」などのメーカー名は知らしめていても、商品ブランドを大事に育てていくという姿勢はありませんでした。
だから、たくさんの商品を出して、もしその中にヒット商品が出たとしても、短期的な利益を求めてその商品名を使い倒してしまうことの繰り返しでした。(例:「まるごと~」シリーズ)
それに対して、前回の超熟(3):万年業界2位体質からの脱却で紹介したとおり、敷島製パンは「『超熟』を食パンのナンバーワンブランドに育て上げる」と決めました。
育て上げるとは、大切に育てていくということであり、ブランドをむやみに他商品に拡張しないということです。だから、10年経った今でも「超熟」を冠した商品は、「超熟」(食パン)、「超熟ロール」、「超熟イングリッシュマフィン」の3種だけなのです。
さて、「超熟」のブランドは次の3つの柱で構成されています。
・味 =これまでにない味
・ネーミング(テキスト) =超熟(漢字=イメージが伝わる)
・パッケージ =(売場で目立つ)紺と白のツートンカラー
(カッコ内は福田)
敷島製パンは、「超熟」のヒットの理由を以上のように分析し、「超熟」ブランドを育て上げるための、さらなるブランディングに取り組みます。
それは、上に上げた味・ネーミング(テキスト)・パッケージの組み合わせを維持し、また味・ネーミング(テキスト)・パッケージのそれぞれについて定期的にブラッシュアップを繰り返すことです。
こうしたブランドづくりの努力の結果、「超熟」ブランドは、10年ものロングランヒット商品=定番で居続けているのです。
以上、今日は「超熟」のブランドについて紹介しました。
※参考書籍(amazonリンク)
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