中小企業診断士 福田 徹 ブログ

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夏にヒートテック?~SPAとユニクロ

2009年07月23日 | 福田徹の経営

 皆様、おはようございます。今日は7月23日木曜日、私は中小企業診断士の福田徹です。

 このほど、ユニクロがまだ夏なのに「ヒートテック」を発売開始したそうです。今日は、なぜ今秋冬向けの商品を発売開始したのかをSPA(主にアパレルの製造・小売形態)の特徴を踏まえて考えます。


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 SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)とは、GAP、ユニクロなど、アパレルにおける製造小売企業のことを言います。

 アパレルは、原料から材料繊維、デザイン、縫製、物流、小売まで多くの過程を経て、商品が店頭に並びます。

 そのひとつひとつを分業していた以前の状態では、原料を調達しなければ繊維を作れず、材料がなければデザインや縫製もできず、物流が効果的に機能しなければ売れる商品を店頭に陳列できないという関係でした。

 これを、小売店舗で得ることができる顧客情報をもとにモノが動く物流、顧客情報をもとにおこなうデザインや縫製、またそのための材料調達という仕組みに変えたのがSPAです。

 つまり、原材料の調達、デザインや縫製、小売を一つの企業でコントロールするアパレル製造小売形態がSPAです。


 ところで、このSPAは、死に筋在庫を抱えてしまうリスクが常に付きまといます。また一方では、売れ筋が品切れを起こす機会損失が起こりがちです。

 なぜなら、アパレルは繊維の確保から小売までを考えると、どうしてもリードタイムが長くなってしまいますが、SPAはそのすべてをコントロールできる代わりにすべてのリスクを負っているからです。


 ユニクロがこのほど、まだ夏なのに「ヒートテック」を発売開始するとしたのも、このことと関係があります。

 昨年の秋冬シーズンでヒットした「ヒートテック」は、店頭で品切れを起こして機会損失が発生しました。今年の秋冬シーズンを考えるときに、昨年売れたからと単純に増産したのでは「暖冬」「競合商品」「顧客志向の変化」など様々な要因で、売れ残るリスクが大きいと考えられます。

 そこで、販売開始時期を早めることで、売れ筋の「ヒートテック」の販売機会極大化と早じまいによる在庫リスク低減を両立しようとしたものと考えられます。

 つまり、早めに売り始めることによって、ヒット商品を長く店頭に置くと同時に、本格シーズン到来前に増産するかの見極めを行うということなのです。



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