米海軍佐世保基地へ寄港した遠征洋上基地(ESB)「ミゲル・キース」=2023年3月10日午後0時3分、長崎県佐世保市、土居貴輝撮影
米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)に9日、遠征洋上基地(ESB)と呼ばれる米海軍の「ミゲル・キース」が寄港した。航空機の発着艦、前線への物資の補給を支える役割に加えて、部隊を指揮する作戦拠点でもあり、「動く海上基地」としての機能が集められた大型の艦艇だ。
米海軍によると、佐世保基地への寄港は今回で3回目で、補給や定期的な整備、乗組員の休養などが目的という。
ミゲル・キースは、全長約239メートル、全幅50メートル。米海軍が保有する3隻目のESBとなる。2021年5月に就役。米海軍によると、同年9月、米海軍第七艦隊の管轄海域(西太平洋~インド洋)に入った。
艦体には、大型の飛行甲板があり、航空機の整備施設、指揮・通信機能を備える。甲板上には発着艦用に四つのスポットがあり、ヘリコプターの格納庫もある。揚陸艇やヘリコプターへの燃料や物資の補給など活動拠点としての役割も担う。防衛省幹部は「後方支援に重点を置く米軍らしい艦艇だ」と指摘する。
米海軍が他国の海軍と実施する数々の共同訓練に参加しているほか、特殊部隊の作戦、機雷への対応、海兵隊による水陸両用作戦に至るまで幅広い任務を担当しているとされる。
九州、沖縄、台湾、フィリピンを結ぶ形で中国が描く対米防衛ライン「第1列島線」周辺では、米軍がこの数年、訓練の頻度を増やし、警戒監視のための作戦を強化している。
台湾有事への対応などを念頭に米海軍と米海兵隊が22年2月に東シナ海で実施した訓練にもミゲル・キースは参加した。また、今年1月下旬から2月にかけての時期、沖縄の周辺海域で、洋上のミゲル・キースの甲板上で、小型無人機の運用試験が行われたことも明らかになっている。米海軍によれば、今後、自衛隊との共同訓練も計画されているという。
米海軍の広報担当者は、ミゲル・キースの西太平洋での活動について「第七艦隊の管轄海域で、定期的かつ計画された展開を続けている。ミゲル・キースは高い能力を備える多用途のプラットホームであり、海軍、海兵隊の部隊がここを拠点に作戦を展開できる」に回答した。(編集委員・土居貴輝)
1 中国 7,797 7,496 15,293
2 韓国 4,333 4,562 8,895
3 ネパール 1,413 1,132 2,545
4 ベトナム 1,111 1,130 2,241
5 ミャンマー 1,051 918 1,969
6 台湾 649 1,036 1,685
7 米国 731 328 1,059
8 フランス 476 238 714
9 フィリピン 179 484 663
10 タイ 237 377 614
11 英国 283 121 404
12 バングラデシュ 249 52 301
13 インド 207 57 264
14 ウズベキスタン 237 15 252
15 ロシア 84 125 209
16 カナダ 137 67 204
17 ドイツ 112 78 190
18 インドネシア 103 75 178
19 オーストラリア 118 52 170
20 ブラジル 103 62 165
21 マレーシア 82 74 156
22 イタリア 87 62 149
23 モンゴル 62 76 138
24 スペイン 81 30 111
25 朝鮮 59 45 104
26 シンガポール 50 46 96
27 ウクライナ 24 51 75
28 トルコ 48 15 63
29 スリランカ 39 24 63
30 スイス 31 25 56
31 スウェーデン 33 19 52
32 パキスタン 42 4 46
33 ペルー 23 21 44
34 コロンビア 18 22 40
35 ポーランド 23 13 36
36 オランダ 27 6 33
37 ニュージーランド 25 8 33
38 アルゼンチン 19 14 33
39 メキシコ 15 18 33
40 イラン 25 7 32