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日銀総裁問題

2006年06月26日 21時30分16秒 | 政治・世相・スポーツ等
日銀総裁が村上ファンドに投資してものすごい儲けていたという話について。


最初きいたとき、またどうでもいいことを言い出してるなと思ったんだけど、よくよく話を聞いてるととんでもないことだというのがわかる。

まず批判としては、犯罪投資集団であった村上ファンドの設立時に投資していること。
これは、当時は犯罪組織じゃなかったとか、犯罪を行うことを知らなかったという弁解もできるとは思うけど、やっぱり批判されても仕方ないところ。まあ、それだけで辞任しろと言われてもそれは無茶だと思う。

ただ、問題なのは、日銀総裁という経済の流れを左右できる立場においてもなお、その資金を引き揚げてなかったこと。実際に儲かった金額がものすごいことも批判の対象だけど、それは結果論であってこの際大したことじゃない。

全体の株価が上がるか下がるか、そういった政策を決定する立場にいる者が利殖行為をするというのは、それだけで「ずるい」と思うのだが・・・。これって究極のインサイダー取引ではないだろうか?

日銀の内規では、少しでも他人に疑われるような利殖行為はすべきではないとある。これはこれで良いのだが、少しでも疑われる、とかでなくて、貯蓄以外の利殖行為をしてはいけないと厳しく断じる必要があるのではないだろうか。賭博の胴元が自分の賭場で賭をするようなものだ。ずるいどころの騒ぎじゃない。

こういった状況においてもまだ辞任をしないと言い張るのもいい面の皮だ。評論家の中には、こんな下らないことで能力ある人材を切るのは勿体ないという意見もあるが、能力がいくらあろうと倫理観のない人間に経済の動向を任せるわけにはいかないと思う。

堀江にしろ村上にしろ、そういったモラルのない人間が、今までは誰もやろうとしなかった下劣な行為を堂々とやって金儲けをしている世の中である。儲けた者の勝ちという価値観は、古くからの日本の価値観ではない。

それでも個人的には「儲けた方が勝ち」という考え方は同意できる。しかし、だからといって、法や限度を超えたモラル違反をしてはならない。経済とは人の心の鏡であり、不安な事件が起きればすぐに反応するものだ。そういったデリケートな経済界において、参加者ではなく舵取り人がモラルのない人間では、経済に悪影響を来すと断言できる。


つーわけで、とっとと辞任してください。