◆犬の散歩◆

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iPod課金を主張する著作権団体は潰れてしまえ

2005年10月11日 07時00分28秒 | 政治・世相・スポーツ等
iPodの話題で思い出したので、「iPod課金」問題について。

iPod課金とは、デジタルな音楽プレイヤーにもMDとか音楽CDR、映像DVDのような保証金をかけようというお話。簡単な例でいうと、MDプレイヤーやMDメディアを買うと、一部が私的録音補償金として著作権管理団体に支払われている。これをiPodなどのデジタル音楽プレイヤーにも適用させようという動きがある。とくに有名なiPodの名前を取って、iPod課金問題といわれる。

はっきりいって、ふざけるな以外の何物でもない。

そもそもこのデジタル私的録音補償金という制度自体がおかしい。なぜかというと、私的録音は完全にフリーのはず。著作権法でもそう規定されているし、家庭内での利用もOKなはず。なのに、それがなぜ、デジタルになると「劣化しないから」という理由で補償金が発生するのか。まったく理屈にあわない。
なにしろ、CDをそのまま家族に貸したりして聞くのと、MDに録音して聞くので、著作権者がいくらか損することもないし、著作権法にも違反していない。もし劣化しようがしまいが、同じ家庭でCDを二枚も買うなんて、常識で考えてありえないのだから。自分だけが利用する場合はもっと顕著である。

ところが、なぜかこのデジタル私的複製補償金というのが認められてしまっている。日本の著作権法は矛盾の固まりである。それだけでもおかしいのに、これをiPodなどのデジタル音楽プレイヤーにも適用させようというのだから、開いた口がふさがらない。


この制度の問題点は明快である。CDを買う、ダウンロード販売などで音楽を合法に手に入れる、そのときにすでに著作権料は支払っているのだ。それを自分が聞くためにiPodやMDに転送することで、さらに金を払えというのだ。一体何様なのだ。どういう理屈なのだ。著作権団体側は言う。「我々が販売しているのは、PCやCDプレイヤーで聞くまでだけの権利だ」と。つまり、PCやCDプレイヤー以外で聴くには、さらに別の権利を購入せよというのだ。なんだそれは。ふざけているのか?

その理屈は、お米を売っておいて、炊飯する権利、お椀に盛る権利などといってあとから金を取るのと同じことだ。一つの製品の値段を、それをどう利用するかでまたつり上げていくなんて何を考えているのか。買った人か、その家庭内でどう利用しようと、それが劣化しようがしまいが、著作権者がいくら損をするというのか?アナログ時代になかったことが、ただデジタルになったというだけで異常な主張をしているのだ。こんなことが通じるなんてあり得ないことだ。
しかも、もっと彼らが矛盾しているのは、たとえば他の端末に写すことが出来ない、携帯の着うたなどでは、著作権料が安く設定されているというのだ。なーんだ、CDやダウンロード音楽の著作権料が高いのは、他の機器で聴く分を上乗せしてあるんじゃないか。なのに、それはその端末のみで聴くための権利だって?おまえは詐欺師か?きちがいか?この大嘘つきめ。

繰り返すが、合法的に手に入れた音楽を聞く手段によってさらに金を取る私的録音補償金とは、著作権料の二重取りそのものである。

そもそも、デジタルな機器で音楽を聴くことが、著作権者の権利を侵害しているという考え自体がどうかしている。もし、それが権利を侵害しているというのであれば、デジタルコピーした無劣化の音楽を、無限に複製し、それを不特定多数にばらまく状況においてである。もちろん、そんなことをしたら違法であり、ちゃんと著作権法で禁じられている。P2Pファイル交換ソフトなどで違法に手に入れる人もいるだろう。それも当然違法行為である。その違法行為を出来なくするか、違法行為を行う人を捕まえて払わせればいいだけのことである。

つまり、もし無劣化コピーが著作権者の権利を侵害しているというのが名目なら、違法行為を行うやつのツケを、合法行為を行う人間から取るということになる。こんなの前代未聞である。ありえない。普通じゃない。違法行為を行えないシステムを構築するか、違法行為を行う人間に損害を払わせるべきである。こんなこと、子供でもわかることだ。

それと向こうがなにか勘違いしていると思われるのが、このデジタル再生機器について、いくつか事実と違う主張があること。まず、補償金が認められてるMDにしても、無劣化ではない。MDにはATRACという不可逆圧縮技術が使われており、MDに落とした時点で、元の無圧縮PCMデータには戻すことが出来ない。つまり、劣化しているのである。これはMP3やWMAやAACなどもすべて劣化しているフォーマットである。
また、MDからMDへの孫コピーはできない。これでは、無限に広がる違法コピーということはあり得ず、ほぼ家庭内の複製に留まるはずだ。なのに、MDへの課金が認められているのが不思議なところである。

次に、とくにiPodについて誤解がある。トップシェアであるiPodは、主にiTunesというソフトでもって楽曲を管理している。これはもちろん、ロスレス(可逆圧縮)でもって転送することもできるのだが、iPodからPCへの書き戻しはできない。つまり、孫コピーが出来ない。他人がiPodを盗んだとしても、そのデータはiPodで聞くしか利用出来ない。データが無限に広まってしまうなんてことはない。
(一部のフリーソフトで書き戻しが出来るし、他社製品では当然のように出来るが、これを出来なくするという方向で、課金を回避するということは十分現実的であるということ)
ダウンロード販売された楽曲などはもっと顕著で、コピーも他のPCで聴くこともできないし、携帯プレイヤーへの転送回数まで設定されているものもある。がんじがらめに違法コピー対策がされている。CDというメディアがあまりにスカスカなセキュリティなのが原因であり、これからはよりセキュアになっていくのだ。こうなると違法コピーを原因にプレイヤーに課金する必要などないのだ。

もっとおかしいこともある。デジタル音楽プレイヤーの定義である。不揮発性メモリを使うものや、ハードディスクを使うものなどの違い、音楽以外にもデジカメとして、フォトビューアとして、はては携帯電話として使えるものもある。これらのどの部分を持って音楽プレイヤーと定義して課金するのか。メモリを持たず単体として音楽を再生できない機器や、USBメモリを外部メモリとするプレイヤーなどにも補償金がかかるのか。ではSDカードやHDDそのものからも金を取るのか。いやそれならPCからも取らないとおかしい。すると今度はPCの定義も・・・。これではデジタルデータが扱えるというだけで課金対象とすることが可能になるし、それを除外するのなら定義が果てしなく難しい。というか、不可能でしょ。

さらに最大の矛盾。著作物ではないものを録音して楽しむ人がいるが、そのときはどうするのか。現実に、MDに自分の歌や会議などを録音して利用する人もいる。彼らは不必要な補償金を支払っている。これを取り戻す手段はあるにはあるが、手続きや送金にかかる費用のほうが何百倍も多いのでほとんどの人が泣き寝入りをしている。(最近、赤字覚悟で数円を返金してもらった人がいたと報道されたが)
これも無茶な話である。著作物を録音しないことが証明されたら返金?逆だろう。著作物を録音していたことが証明できてから金を取れ。この補償金制度が根本から矛盾の固まりであるのは、この例を見れば一目瞭然である。


このように、著作権団体側の言い分を含めても、デジタルプレイヤーに課金することの矛盾は尽きない。いや、私的録音補償金というもの自体が、矛盾の固まりである。もしこれを強行するのなら、暴動が起きてもいいくらいの勢いだろう。
そもそも、こういう議論が起きるという時点でおかしい。というのも、なぜか機器メーカーは著作権団体にあまり反論しないようだ。こんなもの、パブリックコメントを募集しなくたって無茶だって分かりそうなもんだが・・・。是非アップルにはこの論点でしっかりはっきり反論して、是非iPod課金をぶちこわして欲しいもんだ。

著作権団体がないと、著作権者が安心して著作物を発表できないし、また消費者も利用できないのはわかるのだが、こういう、全く理屈に合わない、時代にも乗り切れてないことをのうのうとしようとするのが信じられない。こういう団体は一度潰して、ちゃんと理屈の通じる、デジタルにもITにも詳しい人間に運営させるべきだ(この際ホリエモンでもいいw)。JASRACの役員なんか見てても、年寄りばかりではないか。時代を作るのは老人ではないということを知るべきだ。
CDが売れなくなって著作権料収入が減った?なら売れるようにする努力をしろ。P2Pが原因なら、winnyを禁止する法律を作ってもらえばいいじゃないか。そもそもCDのセキュリティのなさが原因なのだから、別のシステムを構築してそれで音楽を売ればいい。いつまでCDなんてものを売ってるのか?そんな努力もせずに取りやすい所から取るなど、愚の骨頂。おまえらは金の亡者か。全く反吐が出る。

最後にもう一度繰り返すが、合法的に手に入れた音楽を、聞く手段によってさらに金を取る私的録音補償金とは、著作権料の二重取りそのものである。なにがなんでも阻止すべきことである。

アップル怖い

2005年10月11日 06時01分54秒 | エレクトロニクス
先日更新したときだけすごいアクセスがあってびびりました。トラックバックがあったからでしょうか。でもそのあとは相変わらずのアクセス数で。

さて、書こうと思うことはあれどなかなか腰があがらずにいます。今日は何を書こうかなと思ってますが、とりあえず、iPodとアップル社のことをすこし。

私はアップル社はあまり好きじゃないんですよ。いえ、とくに恨みもないし、アップル製品も使ったことはありません。お店でさわって、マウスのボタンが1個じゃ右クリックできないじゃん!と思ってからは特に触れることもなく、でも、あのアップルを使ってる人はイケテルみたいな雰囲気(特にユーザーに原因がある)があまり好きじゃなかったわけです。
iPodが出た時も、それほど先進的なものでもないのに、妙に話題になっているなぁというくらいのものでした。でも、シャッフルが出た時はちょっと揺らぎましたね。あ、これいいかもしんない。みたいな。

というのも今年初頭、シャッフルが発表されたときは、mp3プレイヤーであの大きさであの値段というものが他になく、そろそろmp3プレイヤー欲しいなあと思ってた私は、アップル製品であることを差し置いても欲しくなってしまったのです。

それまでは外で音楽を聴くというモードが私に存在せず、まあいちおうCDR対応のmp3プレイヤーというかmp3対応のポータブルCDプレイヤーを持ってまして、旅行なんかのときに持っていったりする程度なのでした。しかしこれ、充電が出来なくなってしまったり、本体を斜めにすると音飛びがすごくなるのでいまいち使い勝手がよくありませんでした。

で、シャッフルのあの小ささであの値段、飛びつきたいところですが、とくに必要ないかもな、と思ってたりしていたら、ソフマップでTEPCOひかりの宣伝というかキャンペーンで、申し込んだら半年無料、しかも店内の買い物から一万円引きというので、つい申し込んでしまいました。そのときネット環境がなかったのでちょうど良かったわけですが、もし開通しなくても返せとは言わないみたいなこと言われたのでw、そりゃいいやと思ったわけで。そういうわけで千円で手に入れてしまったのです。まあネットは無事開通しましたが。

もちろん、液晶がついてないうえにシャッフルと順番通りに聞くしかできないmp3プレイヤーというのは知ってましたが、普通、それ以外に聞かないだろうと。この曲が聴きたいと思って探すのが面倒なのは、画面があっても大してかわらんだろうと。というかそんなことないだろうと。なのであの大きさと値段だけが購入の決め手でしたね。

買ってからは、けっこう持ち歩くようになりました。電車で出かけるときはほぼ持っています。おかげで最近の曲も覚えるようになったし、カラオケでも役立ちます。容量も512MBもあれば十分ですよ。500分くらい持ち歩けるんだし、それ以上入れても一日じゃ聞ききれないし、電池持たないだろうし。

まあ今となったら同じくらいの大きさや値段だとかのものはソニーやらいろいろな所から出てますが、買い直すほどのものでもなし、楽しく使っています。まあ、文句があるとすればiTunesで楽曲管理を強要されるところですが、どうせこの手のソフトはいつか使う羽目になるんだから、我慢して使ってます。


ところで思うのですが、なぜiPodを使ってる人は、その機種に限らず、だいたいが自分がiPodを使っていることをアピールするのでしょうか。私など恥ずかしくて首から下げてシャツの下に入れてますが、みんな堂々とぶら下げてる。普通サイズやminiを使ってる人なんか、ずっと手に持ってる人もいる。あれ邪魔じゃないのかなあ。

なんで恥ずかしいかって?流行物を使ってるーって思われるのが恥ずかしいのと、自分はアップル製品使ってることを見せびらかす人を見てて自分が恥ずかしく思うから・・・というか・・・アップル製品を使う自分が恥ずかしい(笑)。いや、別にアップルは嫌いじゃないんですけど、こっぱずかしい。なので本体のリンゴのマークも、黒い犬のシールを貼って隠しています。アップルマニアの人たち、ごめんなさい。

で、今度出たnanoなのです(しゃれ)。こいつはシャッフルを横に二つつなげて薄くしたような大きさで、しかも液晶つき、フル機能のiPodです。容量が2GBと4GBで二万円から。うーむ、画面も容量もシャッフルで十分と言ったけど、これくらいの値段でこの機能なら・・・つい買っちゃうのもわかりますな。それにしてもトップシェアのメーカーで、その付加価値やブランドイメージ以外にもガチで値段でも競争力が高すぎて他社の追随を許さないというのは凄いことだ。しかもiTunesとダウンロード販売でも囲い込みが出来ているし・・・。つまり他の製品に乗り換えるには買った曲が無駄になるという。
この会社、mac売らないでもやっていけるというか、mac部門なんかないほうがいいんじゃあ?とすら思えてしまいます。

そういえば先日、macにインテル製CPUを採用するという発表がありました。OSもUNIXになり、ハードも汎用的になっていくのだとすれば・・・macはOSのみの販売になり、アップル社はAT互換機メーカーになっちゃうんでしょうか。imacみたいな独創的なPCを売り出し、winとmacのデュアルブートにして。ブランドとしてアップル製品を使ってる人は、別にハードがインテルになっても特に文句ないだろうし、OSの入れ替えで選べるんだからとくに問題もなさそうです。そうなって、macminiみたいな安くて小さいPCが出たら買っちゃうかもー。

あー、アップルが嫌いなのに安くていい製品を出すもんだからつい買っちゃうというジレンマに陥りそうで怖い、アップル怖いという話でした。しかしmacが百万くらいしてた時代からは考えられませんなぁ。