風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

伴奏曲考

2023年02月13日 | 詩吟
今回の吟詠発表は、コロナのため3年ぶりの開催でした。
そのため、吟題として選んだ「佳賓好主」はそのたびにそのまま更新され
練習もずっと続けていました。

初めのうち練習は、コンダクターで行いましたが、今回出吟のための練習は、
初めから伴奏曲を流して行いました。
伴奏と共に吟じるのは苦手だったのですが、ここまで練習してくるとさすがに
苦手意識はなくなり、タイミングも合うようになりました。
たまに、あぁ、心地よいと思える時すら出現しました。

選んだ伴奏曲は吟剣詩舞道伴奏曲六本 6番です。
タイミングの合わせやすい曲で、なかなか気に入っています。
結句の大山のあたりでは、無音の箇所があります。
この無音を生かすには、大山に揺りをかけると良いと思いました。
揺りは、伸びやかにしたたかに声が出せた時、きれいに揺ることが出来ます。
そのためには、喉が滑らかになるまで十分な練習を必要とします。
3時間ほど声を出していたら、いつまででも〈伸ばして、揺って〉ができる
ように体が出来上がります。
この爽快さを演出することが出来る体の準備を、どのように伝えたらよいか、
練習の度に考えます。

この爽快さは、誰でも味わってほしいし、私には、緊張して上がってしまった
挙句に体を固くならないようにと言い聞かせねばなりません。

舞台に上がって、実力を出せるようになるのは、私は生き直さねばならないと
諦めておりますが、どなたにも、体の真ん中にまっすぐな筒を再現して
支えられた伸びやかな声を手にしてもらいたい。

伴奏曲から話がそれましたが、少しでも上級の吟詠をするには、生得の
素晴らしい喉を持つ人には、分からない苦労があるのです。
カラオケに行っても、豊かで優しい声の出せる方は、羨ましいです。

昨年の6か月続いた短歌の練習は、お陰様で私に意識改革をもたらし、
そのため中音が裏返ったり出にくかったりするトラブルを克服し、一応
短歌を曲がりなりにも詠えるようになりました。

そして、心震える短歌との出会いは、もっと短歌を詠いたいと思い、
その表現は、細くてたおやかなだけではない発声ができるようにくふうをし、
お気に入りの短歌も一つ二つと増えてきました。

伴奏曲について話を戻すと、伴奏曲、マイク無しで吟詠をして見て、如何に
それらに頼って歌っていたかを如実に知ることとなりました。

これ程までと思っていなかったので、残念な思いでした。
コンダクターさえも無しに、自身の感覚だけが頼りの舞台も経験しましたが、
もう何十年も前の昔話になっていました。

施設の音響機器不調と言うのはめったにないことですが、これからも何が
あるかわからないのです。
詩吟は、素のままで詠える芸術であること、飾らない吟詠を忘れないでおこう
と思ったことでした。

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アカペラ

2023年02月13日 | 詩吟
昨日はアクシデントにより、アカベラで吟詠発表することになりました。
コンダクターによっては、ちょっとタイミングの違うものもあるという
ことが今回初めてわかりました。
その程度のことで、気持ちが揺らいではいけないのですが、大いにゆらいで
しまって、満足な吟詠とはいきませんでした。
舞台に上がると、からっきし意気地がない私ですから、コンダクターのせい
だけではありませんが。



昨日は、会の後のお楽しみで、思いっきりはじけたものですから、気持ちが
ほぐされました。
愚痴もこぼしたし、誰かのせいにもしてしました。
大きすぎる声も出していたようで、こればかりは直さねばと毎回思いますが
気が付いたら叫んでいるようです。
翌日になってそうだったらしいと付くので、困ったものです。

この処、詩吟も自分の教場だけ、生活に至っては、閉じこもりと言っても良い
生活だったので、いつの間にか気持ちが萎縮していたようです。

こんな時は、弾けるに限る。そして、上手にほぐされて、ゆとりがもてたかな。
仲間がいて良かった。本当にありがとう。
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