風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
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律詩体力

2017年08月19日 | 詩吟
律詩を吟ずる体力について。

力任せに、8行の詩を吟じるのも一つのやり方ですが、必要なところで、給水を行い、休憩を入れながら、走るマラソンのことを思うと、そんなに、大変なことでは無いのです。

大きなかぎかっこで、キチンを息を吸い。疲れてしまう前に、休憩をとる。
吟詠の場合の休憩とは、「間」を上手に取ることです。
絶句の時も、転句句の前では、十分に間を取りながら、息を吸いました。

この息を吸うというのは、大変な曲者で、大きく息を吸えばよいというものではありません。
十分に機能する息は、大量の息ではありません。
ちょうど良い息です。

ちょうど良い息とは、次の息までに使いきることのできる息です。

息って、そんなに簡単に調節でいるものではありませんが、もし息が余れば、吐けばよいのです。

息を吐くと、脱力もついでにできて、頑張ってこわばった体のリラックスにもなります。

なに?「吟じている途中にリラックス?」
そうです。絶句であれば、特に、承句の終わりから転句が始まるまで、律詩であれば、頷聯の終わりから頸聯が始まるまでは、ゆったりと間を取ります。

その間は、詩の情緒を呼び、次への新しい興味を惹く大事な空間です。
その大事な音の無い空間で、大事なことをするのです。

息を吸う前に、息を吐き切ること。吸わねばならぬと思う気持ちに反して、吐くことをするのです。
これで、体も脱力して、良い再スタートが切れるのです。

行間や、間を上手に使えるようになると、自在に言葉や声を操れるようになります。

「無」を大事に有効に。

力は、抜くから、入れることができるのです。




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