ミーハーではないつもり(同性ですし)ですが、彼の内省的な表情が何んとなく気になっていたのですが、レンタル屋で、DVDが目についた(あらあるじゃん)ので、これも何かの縁と借りてきて観ました(アカデミー賞2部門受賞ということであればビデオ屋にあるのは当たり前ですね!)。
これは是非、お勧めしたい映画ですね。
人間の描き方がすごくいい。
主人公のホーマー、孤児だというアイデンティティ。
彼が堕胎を認めたくない理由として、それが仕方のないことだとしても、堕胎されなければ孤児になる運命だとしても、産んでもらったから今、生きているのだという思い。
そういう自分に、何か出来るのだろう・・・。医師という生と死に近い生き方、また、戦時という時代背景。
でも、だからといって卑屈にもならず、外に可能性を求めて出て行くところ。
社会からは認められてはいないけれど、孤児院では愛されている存在としての自分。
そういう、屈折したものと純粋なものの二つの要素が、混在しているキャラクター(人間ってそういうものかも知れませんが・・・)。
トビー・マグワイアの表情がすごくいいですね。表情だけみても、各シーンを追っていけるような・・・。
自分の居場所を求めて旅たち、そして、また帰ってくる。それは挫折ではなく成長の結果として・・・。
映画は、主役のホーマーだけでなく、他のキャラクターの一人一人の人生も見事に描いている、生き生きと描いていました。
皆んな懸命に生きているんだよな・・・。そして、幾分、悲しい人生を。
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