『アラビアのロレンス』

かつて、史劇を中心としたスペクタクル映画というものがあった。そういった映画のチラシなどには赤＆青地に白く「シネラマ」とか、あるいは７０mmなどと入っていたものだった。
今ほど特殊撮影技術が発達しておらず、大掛かりなセットを用いた力技による作品が多い。
ひさびさに観た『ベン・ハー』は、戦車レースも緊張感のかけらもないものに変貌してしまっていたが、ＤＶＤで鑑賞した『アラビアのロレンス』は違った。

熱砂は本物だし。

もともと「かんりにん」は『グラン・ブルー』の海中シーンや『栄光のルマン』のレースシーンのようなセリフのない環境映像のようなものが好きで、よく垂れ流しているのだが、『アラビアのロレンス』の冒頭のバイク整備＆疾走シーン（直後に事故るけど）や砂漠のシーンも気に入っているのである。
もっとも、トルコ軍に捕えられたロレンスが敵将校におかま掘られるシーンは流さないけど。

ロレンスを演じるピーター・オトゥールよりは、アラブの青年アリ役のオマー・シャリフが好きだった。グイン・サーガに登場する黒太子ってやつは加藤直之のイラストから見ても、オマー・シャリフをモデルにしたことは歴然だ。