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葉の美しい多肉植物だが、花も豪華な「ミセバヤ」(箱根シリーズ 053)

2020年10月11日 09時52分10秒 | 

葉の美しい多肉植物だが、花も豪華な「ミセバヤ」。人についみせたくなるようなピンクのすばらしい花だ。江戸時代から知られている古典的な園芸品種らしい。日本原産で、自生している種も発見されているという。

(2020年秋 箱根) 

 

「ミセバヤ」

ミセバヤ
学名…Hylotelephium sieboldii
和名…ミセバヤ(見せばや)
科名…ベンケイソウ科
属名…ムラサキベンケイソウ属
原産国…日本
花色…ピンク
草丈…10㎝~30㎝
日照…日なた

ミセバヤは、日本に分布するベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多肉植物です。
ミセバヤの名前は、18世紀末に本種を見つけた高野山の僧が、和歌の師匠である冷泉為久卿に「君に見せばや」という詞を添えて本種を贈ったことに由来しています。

古くから栽培されている古典園芸植物のため、自生地は長らく不明のままでしたが、昭和30年に香川県小豆島の寒霞渓で栽培逸出ではないと考えられるミセバヤが発見されました。
また、近年では奈良県でも自生地が発見されており、かつては広い地域に分布していたと考えられています。
観賞用として広く栽培されているミセバヤですが、自生種は環境省のレッドデータブックで絶滅危惧ⅠB類に分類されており、近い将来の絶滅が危惧されています。

ミセバヤは、丸い葉が美しい多肉植物です。
葉は円形で基部がやや細くなっており、縁には丸い鋸歯があります。
細い茎に間隔を空けて3枚が輪生し、茎は10~30㎝程度に伸びて枝垂れます。

葉の美しいミセバヤですが、秋になると花を咲かせます。
ミセバヤの花期は10月~11月。
花期になると茎の頂部から散房花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花は花径1㎝程度で、5枚の花弁を持ち、10本の雄しべの葯は濃紅色をしています。

サガリバナはアフリカ東部から東南アジア、そして太平洋の南の諸島に広く分布する常緑樹に咲く花。日本だと沖縄や奄美諸島に多く生育しています。10m程度の小高木で、その枝から長さ60cmから1mほどの花序が垂れ下がり、そこに花を咲かせることからサガリバナと呼ばれます。1つの花序には20以上ものつぼみを付け、夏の夜に花を咲かせて翌朝には散ってしまいます。つまり昼には望めない花ということ。まさに夏の夜の風物詩のサガリバナです。

サガリバナの花の特徴はなんといっても無数に伸びる淡いピンク色の雄しべ。これだけの雄しべが小さなつぼみの中に入っているから驚きです。しかも開花とともに綺麗に伸びる雄しべはまさに幻想的。その姿はまるで花火。夜に咲いて明るくなる朝には散ってしまう、花火のような儚さもあります。ちなみに花弁は雄しべの下にある4枚の白いもの。あまりに雄しべが華やかなので、花弁が雄しべの引き立て役になっているのもサガリバナの特徴です。



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