国産定番万年筆 最弱インプレ

実用上十分、ほとんど最強と考える実売1~2万円の国産万年筆をレポート。カスタムパーツ製作も左下BOOKMARKで紹介中。

[ 082 - 国産メーカーの海外広告 ]

2009年03月23日 | 海外サイト勝手に翻訳
●海外の筆記具雑誌を手に入れました。松江で手に入れるのは珍しくても、首都圏等では文具店や書店に普通に並んでいるのかもしれませんが。
目に付いたのは、海外の有名文具店たちが日本の蒔絵師に依頼して仕上げた蒔絵軸万年筆を本数限定でいろいろと出している広告と、国産セーラー製品関連の広告でした。
●上の写真左は、ハウンズトゥース・エンタープライズという有名輸入代理店が掲載しているセーラー製品の広告です。黒バックに黒っぽい万年筆を輪郭を光らせて並べた写真は高級感があって綺麗で、雰囲気があります。背景の 『 金 』 と言う漢字がちょっとアレですが。
ページ最下段には、日本でいう 『 キング・プロフィット 』 が小さく写真で紹介されていますが、製品名が 『 キング・プロフェショナル・ギア 』 となっています。プロフィットという製品名は、確か "プロにフィットする高品質製品" という意でセーラー社が考案した造語であったと思います。けれども英単語にプロフィットが存在していてそれは "儲け" とか "利益" という意味なので、海外向けには 『 儲かりキング 』 という名称を止した、ということでしょうか。
●上の写真右は、セーラー製品に蒔絵を施した限定版万年筆です。写真左の広告掲載主であるハウンズトゥース・エンタープライズ社が、日本の蒔絵師に依頼して制作し同社の名前を冠した 『 ハウンズトゥース・エンタープライズ特製・限定版蒔絵万年筆 』 のようです。
このページの他にも、いくつかの有名店が、店の名前を冠した非常に高価な蒔絵万年筆を広告しています。蒔絵師に依頼したのは金融危機以前で、仕上がってきて発売したのが たまたま経済危機の最中になった、という可能性もありますが、この全頁オールカラーの筆記具雑誌を眺める限り、蒔絵軸や貴金属軸の高価で派手派手しい限定版万年筆が並んでいてえらく景気が良いので、万年筆業界は不況の影響など被っていないのでは、という気がしてきます。

[ 073 - 海外掲示板 "モンブラン社149 vs セーラー社キングプロフィット" ]

2008年09月01日 | 海外サイト勝手に翻訳
●同じ松江の街に住む、万年筆を使うことに深い思い入れを持っているけれども決して私のように暑苦しくは感じさせない、とてもハンサムな愛好者がいます。英語の堪能なその方から、最近読んだ海外の英文サイト記事や掲示板の存在を教えてもらいました。

●その1つを自動翻訳でまたまたご紹介いたします。
http://www.fountainpennetwork.com/forum/index.php?showtopic=64541
この海外の掲示板の投稿者の国籍が様々で、しかしそれが当たり前で誰も驚いたりしない様子なのが、印象的です。日本の万年筆サイトや掲示板の参加者はほぼ日本人だけですので。以下翻訳です。


----------------------------------以下翻訳------------------------------

■タイトル:『モンブラン社「149」 と セーラー社「キング・オブ・ペン」( KOP = キングプロフィットのこと? ) を比較すると、どちらがより良い万年筆でしょうか』。

■[ 質問者 Near Mint  From アラブ首長国連邦 ]
やあみんな。モンブラン149 と セーラーKOP のどちらか1本を購入できる予算があるのだけれど、品質と性能においてどちらを選ぶのが良い選択だろうか。だれか助言をもらえると助かる。モンブランに憧れはあるけれど、ネット上の記事で、モンブラン製品にヒビが入ったとかインク漏れがしたとか、そういう類の話を読んだりしたものだから。実際、モンブラン製品はもろい樹脂製( クラックが入りやすい? ) でKOPはエボナイト製( 樹脂よりも永続的で耐久性が高い? ) という違いがあるようですが...。

■[ James.P from 米国のミシガン州 ]
 双方の万年筆にそれぞれ長所と短所があるので 「あなたにはこっちのペンが良い」 という断定はしませんが、個人的にはこう思います。セーラーの最大の欠点で、裏返せば同時にモンブランの最大の長所であることは、吸入機構だと思います ~ セーラーはカートリッジ/コンバータシステムで、モンブランはピストン吸入式です。従って、モンブランのインク収容量は、セーラーのそれよりもかなり大きいのです。万年筆好きの中には、ピストン吸入式は両用式よりも万年筆として格上で本質的に優れているだとか、万年筆としてより魅力的であるだとか、主張する人もいます。
 セーラーの最大の長所だと個人的に思うのは、ペン先です。セーラーのペン先は、特にKOPのペン先は、驚異的に素晴らしいものなのです。KOPの軸がエボナイト製であることが長所であるかどうかは定かでないと思います ~ 他の軸素材たちと同様に長所と短所がありますからね。たとえば、エボナイトは光を浴びると変色してくすみますし、またH2O・水とも反応して劣化します。けれども一般的な軸素材であるアクリル樹脂はエボナイトほどには光や水に弱くはありません。
 私が考えるモンブランの長所やセーラーの長所以外の最大の判断ファクターは、あなた自身が 「どちらが好きか」だと思います。

■[ OM2  from ユートピア ]
 ネットで目にすることを統計的な事実だと誤解しないでくださいね;ネット上では気軽に不満を書くことが流行りがちなのです。あなたが目にしたモンブランに関する不満投稿を、ペリカンに関する不満投稿、スティピュラに関する不満投稿、ヴィスコンティの不満投稿、その他メーカーへの不満投稿、などと比較してみたなら、どれも似たり寄ったりで大した違いがないことに気がつくと思います。僕は5本のモンブラン製万年筆をもっていて、それらのペンを扱うのに大して気も遣ってないです。2回( 1度はキャップを、2度目は軸を )床に落としたことがありますが、別に割れたりヒビが入ったりなどしていません。職場の会議で同僚がモンブラン万年筆をうっかり床に落としたのを見たこともありますが、何事も無かったようにまたそのペンで書いています。僕が5本持っているどのモンブラン万年筆のどれからも一切インクが漏れたりしません。私の場合は、同じく5本持っているセーラーよりも、モンブランの方が日々の筆記用途には出番が多いです。
 万年筆の軸素材として、エボナイトがアクリル樹脂よりも素敵だということに私は同意します。僕の主観的な意見であってみんなが同意することではないですけれども。エボナイトは、モンブランの硬質アクリルに較べると日々の使用による傷やかすかな凹みがつきやすいという点を気に病んだりしないにしても、やはりその変色( エボナイト製ヴィンテージ万年筆を見たことがありますか?大抵は醜いしみのように茶色くくすんだムラができています )しやすい特性は明らかです。それゆえにエボナイト( 別名ハードラバー ) 軸をペストのように嫌っている人もいるくらいだということを、KOPにお金を投じる前に考慮したほうがよいと思いますよ。
 モンブラン社がセーラー社を告訴したために、セーラー社はKOPのデザインを変更しなくてはならなくなったという件を誰かが投稿していましたが、最後にその件を挙げておきます。セーラーの1911タイプ万年筆は、モンブラン社マイスターシュトゥックの露骨なコピーです。率直に言ってそれは私を悩ませます:数百ドルもする万年筆を購入する際に、私は「そのペンにはオリジナリティがある」という価値を求めます。マイスターシュトゥックのあのデザインを欲しいと思ったなら、私はマイスターシュトゥックを購入します。日本製のイミテーションではなくて。
 もしセーラーブランドの個性ある万年筆を欲しいと思ったら、私ならプロフェッショナル-ギア型の天冠や尻軸がフラットな( セーラー固有の ) ペンを求めます。さらに個性的な日本製万年筆を手にしたいならば、中屋を選びます。質問者さんが比較検討している2本のペンと似たような値段で、漆黒一色塗りを含む様々な伝統的色彩で仕上げられる、素晴らしい漆塗り万年筆が手に入りますよ...


■[ Cellulopille from メタトピア ]
セーラーKOPで筆記したことが無いので、質問者さんの比較検討にアドバイスができないなあ。もしかしたら「 筆記用具フォーラム掲示板」 にこの質問を投稿すると、より多くの助言が得られるかもしれないよ。ここ 「Fountain Pen Reviews フォーラム掲示板」 は、単にあるペンのレビューを投稿する場だからね。じゃ。

■[ Goodguy from カナダのトロント ]
いまだにセーラーKOPを試す機会には恵まれていないけど、モンブラン149の方は持っているよ。
私ならどちらを買うか?それは149だな。149がとにかく好きだってことが理由だけど、最大の理由はピストン吸入式だってことだな。この掲示板で何度か述べたけど、もしセーラーがKOPにピストン吸入機構を与えたなら、そのペンは僕の買いたい万年筆の筆頭グループに入るけどね。

■[ Atl from フランスのパリ ]
僕は両方とも持ってる。僕自身は149で何のトラブルも経験していないけど、インク漏れのする固体を買った知人は確かにいる。セーラーKOPのデザインは、149に較べるといささか簡素寄りだと僕は思う:もちろん個人の主観にすぎないけど。ともかくこの2本の万年筆の大きな違いは、ペン先に関してだと思う:疑いなく、セーラーKOPのペン先は、市場で見つけることができる( ちなみに私のペン先はMF )最も滑らかなものの1つだよ。
ただし、吸入機構について言えば、セーラーKOPのコンバータと比較して、モンブラン149のピストン吸入機構には確かに大きな利点があるね。
質問者さんの尋ねた品質の話に戻ると、僕はいくつかのセーラー製品を持っているけど今まで何のトラブルもなかったよ。一方で僕が持っている149以外のペンを含めたモンブラン製品については残念ながらセーラーと同じことは言えないな。
結論としては、君がデザインを好きであるならば、私はKOPを勧めるよ。

■[ Dfatouros from 英国のロンドン ]
拝啓みんな、下記のURLのサイトに、ここでの話の参考になる議論が沢山載ってるよ:
http://www.fountainpennetwork.com/forum/in...st&p=306812


■[ OM2 from ユートピア ]
わあ、実は僕は Dfatourosさんがリンクを張ってくれた掲示板の議論に参加していたよ。たしか1年以上前だよね!
うん確かに、独創性に関する議論が複雑だということには賛成だ。モンブラン社はそのピストン吸入機構を、先行していたペリカン社製品からコピーしたわけだし、「魚雷」形のデザインについては Pretty Generic から拝借、などなど。万年筆製造会社は、お互いにずっとアイデアを拝借しあってきた歴史があるわけで、だから僕はそのことをあんまり議論はしないことにしているんだ。
 だけどね、それも程度問題だよ。セーラー1911シリーズはモンブラン・マイスターシュトゥックの魚雷型シェープになんとなく似てるってだけではなくて、私の目には、相当意識的に細かい装飾まで正確にコピーしていると見える。セーラーの1911シリーズを、たとえばシェーファーのバランス型シェイプの万年筆と混同することはないし、ヴィスコンティの版ゴッホと見間違うことはない。だけどモンブラン・マイスターシュトゥックとは見間違えないほうが難しい。とくに僕が持っている「モンブラン145」と「セーラー1911」を並べて比較すると、セーラーが相当の几帳面さを持って各部をモンブランに似せていることに気がつかないほうが難しい。というわけで僕の気に障るのはセーラーのコピー根性の厚かましさ。僕は、それぞれの万年筆を眺めるとき、それぞれのペンのブランドがそれぞれ持っている視覚的な象徴要素の違いや個性を楽しむけど、あるブランドのペンのなかで他のブランドの個性を眺めて楽しんだりはしないから。


■[ George Drummond from ? ]
モンブラン製品に関する悪い噂の多くは、王道モンブランのブランド力を妬む人たちによって流されます - そういう悪意のある噂はとても多いのです - だから私はモンブランについての悪い噂を簡単に真実だと思い込んだりはしません。インクの漏る149があるかもしれないけれど、他社の多くの万年筆でもたまにインクの漏る固体はあるはずです。別に149だけで起こる話じゃない、セーラーKOPでだって何かトラブルは起こり得ます。僕はKOPを1本持っているけど素晴らしい筆記具です;そして149も持っているけどこれもまた素晴らしいペンで気に入っています。
 セーラー社の中字ペン先は、モンブランのペン先よりも幅が狭くてとても滑らかです。僕はピストン吸入式信者ではないので、KOPがコンバータ式であることは気になりません。それに必要に応じてカートリッジとコンバータを使い分けることができる柔軟性が好きなので。ところでエボナイトは、必ずしも樹脂より耐久性があるというわけではありません - というかそれは Bull shitt 大嘘です - エボの耐久性は、どのくらい気を配ってケアするかによって変わります。エボナイトはいろんな要素に影響を受けるほど繊細にして弱いので、注意して扱う必要があります。強くありません。

■[ Louisa from ? ]
ピストン吸入式でない万年筆はゴミだなどと言うのは、「窓を開け閉めするのにハンドルをクルクル回さなくてもいい自動車は本物のクルマではない」 と言うのに似て、無意味に俗物的だと思います。カートリッジ・コンバータ式万年筆はピストン吸入式より安く手に入れられるし、旅行の際には補給インクを携帯しやすいし。インクを1リットル保持できるペンが、その半分しかインクを保持できないペンより優秀だということにはなりません。何ccインクを保持できるかという物差しは、そのペンがどれだけ優秀な万年筆かを測る物差しとイコールではないのです。私の場合、見た目と書き味で万年筆を選びます。インク吸入量は万年筆選びのポイントではありません。


■[ Good Guy from カナダ ]
1:私個人はピストン吸入式万年筆がはっきりと好きですが、ピストン吸入式か
  どうかで万年筆の良し悪しが決まるとは思いません。
2:ピストン吸入式万年筆が必ずしも製造コストが高いとは限りません。ワリテ
  ィー社は信頼できるピストン吸入式ペンを10ドルほどで販売しています。
3:長い会議に出席したり、学生で大量にメモを取る場合には、まる1日もって
  途中でインク補給の必要が無い、インク大容量な万年筆が良いでしょう。
----------------------------------以下翻訳------------------------------

[ 064 - 海外の万年筆愛好者が日本市場について語る ]

2008年01月03日 | 海外サイト勝手に翻訳
■下記の海外の万年筆に関するサイト 「The Fountain Pen Netwok」 に、日本の万年筆ブームについての議論が載っていました。
http://www.fountainpennetwork.com/forum/index.php?showtopic=44398
無料Web翻訳ソフトで訳した引用文を、次段落に示します。
最初に議論を呼びかけたKO6氏の投稿に呼応して、日本市場についての議論が活発に深まったかというとそうでもなくてなんとなく尻すぼみなので、全体に海外の愛好者は日本市場に関する知識がそんなに深くは無いのだな、という印象を持ちました。

---------------------- 以下 自動翻訳して引用 ------------------------

[ 日本の万年筆市場について:2007年11月 ]

●投稿者:KO6
日本では相変わらず万年筆ブームです。最近の日本のある新聞記事は、日本国内の万年筆総売上高は、5年前のそれに較べて約5割増となっていると指摘しました。
東京にある主要な万年筆店のうちの1つである日本橋丸善の担当者は言いました。「最も人気のあるペンは、モンブラン社145、ペリカン社M600、そしてセーラ-社のプロフィットです」と。私が「ペリカンのペンがベストセラーですかね?」と訊ねると、「近年ですと、20代の女性はウォーターマンやパーカーのペンをお求めになりますね。価格的には180ドル( 20,000円 ) くらいです。そういうお客さまは、ちょうどルイヴィトンのバッグを買うのと同じようなステータスを求めて、自分を特別な立場であるかのように他人と区別してくれる高価な万年筆を購入しておられるようです」と答えが返ってきました。また日本ペリカン社は、最近5年間の間、万年筆の販売額が毎年2ケタ増を維持したと発表しました。日本では、同社のM400がベストセラーの1本となっています。
The Fountain Pen Network 掲示板の皆さん、ヨーロッパや北米市場と比較して、日本市場について何かご意見はありませんか?

●投稿者:David Miles
とても興味深いな。英国と欧州では、70年代の経済不況と万年筆不遇の時代の後、80年代のいわゆる 「ヤッピー増加現象」 などから余裕の生まれた層が顧客となって、万年筆の売上がかなり上がったと理解しています。この80年代の経済復興は、万年筆を成功や豊かさの象徴とすることで若い富裕層をターゲットとするような戦略を取ったモンブラン社の追い風となりました。モンブラン社の成功が他のペンメーカーを刺激し、その後ヨーロッパ中で多くの新しい万年筆メーカーの出現を引き起こしました。この成長は90年代まで続いたと思いますが、2000年以降、現在のヨーロッパの万年筆市場が現在そのような段階にあるのか確かな数字は私にはちょっと分かりません。けれども ( 万年筆で書き方を習う小学生を別にすれば ) 周りを見回すと大抵の欧州人がもはや万年筆を使っていないことは今でも確かなので、個人的な印象では、欧州における90年代までの万年筆販売増加は鈍って、今ではほとんど横這いになっているのではないかと思います。
私の知る限りアメリカの万年筆市場はヨーロッパ諸国全体合計のそれより小さいので、万年筆というものの復興の最大の可能性はアジアにあるように思えます。


●投稿者:Stan
この話題は、日本の万年筆マニアの関心を引くかもしれません。
最近日本を訪ねた際、いくつかのデパートと、伊東屋や丸善に立ち寄りました。万年筆販売のビジネスは好調であるようでした。少なくとも今のところは、携帯電話やブーツ( 靴店には販売好調な年だったようです )やコートや最新化粧法などに似て、手に取る腕飾りのようなファッションアクセサリーの役割を担っていて、それで販売好調のようでした。でも、こういう流行は通り過ぎるものです。
残念なことに、こうした流行は万年筆の価格を全体的に上昇させています。安っぽい最低ラインの古びた万年筆でさえビンテージペンと呼ばれて売価が上昇しています。こうした傾向がより多くのコレクターを生き延びさせるかもしれませんが。

●投稿者:David Miles
えーと、僕は万年筆のよさが広まるのを助けることなら何でも基本的には良いことだと思います。うまくいけば、日本での流行が、ここ欧米での万年筆の世界の拡大にもつながるでしょうし。というのは、万年筆の販売額が高ければ高いほど、各メーカーは新しいモデルをどんどん出そうとするでしょうからね。結局、欧米にいる我々全員のためにもなりますよ。

●投稿者:Scriptus
近年僕が日本の万年筆市場について観察してきたことの1つは、ベールに包まれていた極東の日本万年筆市場がインターネットによって西洋の愛好者に対して 「開国」 したことです。現在では、日本の愛好者から譲ってもらったり、Ebayで日本製品を落札したり、直接日本の販売店のサイトで購入することは、本当に簡単になっています。ユーロ対ドルの為替の変動も欧州人にとっては好ましい傾向で、今後しばらくは、日本を含む海外の万年筆に対する欧州の購買力は拡大すると思います。「問題」は、日本製の万年筆がヨーロッパではまだそれほど知られていないということですが...。でも遠からずそうした状況も変わる気がします。日本製万年筆は、たとえば長原名人の長刀研ぎのような、素晴らしいペン先を持っていますからね!!

●投稿者:David Miles
私は2本の日本製万年筆を持っています。「セーラー社 KoP」は私のコレクションの中で明らかに最高の書き味をしていると考えています。「パイロット社 Custom 748 スターリングシルバー」 はセーラー Kop とほぼ同じくらい滑らかに書けて立派な外観も持っている万年筆です。私はプラチナ社の万年筆も試しましたが、どうも私の書き方には合わないようでした。何が、とはっきりは言えないのですが、あんまり好きではないのです。

●投稿者:blak000
僕は、欧州の日本製万年筆愛好者のような人々が米国まで拡大することを望みたいです....。凄いペン先の万年筆がありますからね。


●投稿者:winedoc
今では欧米製の万年筆の多くが日本のコレクター/ユーザーに売られているということを知っていますが、そういう日本でのブームが、ドル安によるのか、日本での万年筆マニア増加によるのかは、よく分かりません。多分両方が原因なのでしょうか。

●投稿者:welfvet
それでさ、日本での流行が何か別のものに移って行ったときには、ブームの時代に販売された大量の万年筆が中古品市場に流れ込んでくるわけで、となると中古ビンテージ万年筆の相場はきっとまた下がるでしょう。そして、流行に飽きて関心失ったりしないコアな万年筆愛好者は、大量の格安中古万年筆の 「つかみ取り」 みたいなことになるかもしれません!そう願っていましょう。

●投稿者:kernando
イギリスとフランスの幾つかの万年筆関連ウェブサイトの情報によると、ヨーロッパの某小売業者が、日本のセーラー社のちょっとカワイイ Chalanas万年筆 の取り扱いを始めるようです。でも米国の小売店にはまだそういう動きはありません。日本人はきっと、「アメリカ人消費者はマッチョにデカければデカいほど良い万年筆だと思っていて、小さくて女の子のペンのように見えることを嫌がる人種だ」 と思っているのでしょう。
若い女性のための、ファッション小物・ちょっとした贅沢・手軽なステータスシンボル となる万年筆としてセーラー社は、細くなった Chalana万年筆 みたいで明るい赤や青や黄色の軸を持っているモデル、バーバリーチェック柄みたいなダックス格子模様を軸に持つモデル、をカタログに揃えていますね。

●投稿者:David Miles
面白いね。私は、韓国へは幾つか、日本と香港と台湾に向けてはごく僅かだけ万年筆を売ったことがあります。ヨーロッパに点在する幾つかの買い手を含めて、今の私の主な買い手はここ欧州英国の人々です。以前はアメリカの買い手もいましたが、最近は連絡を取っていません。

---------------------- 以上 自動翻訳して引用 ------------------------

[ 063 - 日産 GT-R 海外自動車評論家がポルシェターボ以上だと絶賛記事 英文翻訳 ]

2007年12月30日 | 海外サイト勝手に翻訳
■以前にPILOT742&7343万年筆を、重心適正化カスタムするための、試作品について記事を載せました。
http://fish.miracle.ne.jp/mail4dl/05-topic-news/Custom/cent-g-03.htm
これに関連して、最近発表された日産の新型GT-Rに、海外の自動車ジャーナリストが試乗して書いた興味深い長文英文記事3本を、勝手に翻訳しました。

■筆者は国粋主義者ではありませんが、野茂やイチローなど海外で活躍し絶賛される日本人や日本のモノの話を読んだり聞いたりすることが、大好きなのです。
もちろん、注目度の高い話題をむりやり取り上げることで、このブログの閲覧数が上がるだろうという色気もあります。

エド・ヘルベーグ記者は言います。
"日産GT-Rは、本当にあのポルシェ911ターボの性能を半額で与えてくれるのか?さあ、我々自身で確認する時がきました"

ディノ・カルボナーレ記者は言います。
"GT-Rがあのニュルブルクリンクサーキットにおいてポルシェターボよりも速い7分38秒という驚異的なラップタイムを叩き出したと発表したのです。そのラップタイムの数字は尊敬に値しますが、ここ数ヶ月に見せられたり聞かされてきた性能や記録の数字はそろそろ置いておいて、我々自身の手で新型GT-Rに何ができるかをテストする時がやって来ました"

あまり万年筆には関係ありませんし、最近ではクルマ離れが進んでいて、「携帯電話を買い変えるとすぐに同僚と話題になるのに、クルマを買い変えてもだれも関心を示さない」 などと言われますが、下記のサイトの翻訳記事をご覧ください。けっこう長文です。

http://fish.miracle.ne.jp/mail4dl/01-concept/gt-r1.htm

[ 055 - 日本から英語で情報発信 ]

2007年10月21日 | 海外サイト勝手に翻訳
 
●インターネットのおかげで無料で沢山の知識が増やせるものだから、専門家と一般人の差が縮まったと言われます。ネット情報はほんとに便利です。でも日本語サイトは世界のサイトの2%なのだとか。

●それは
「日本人愛好者にとってはネット情報の98%が他言語なので目に留まらない」
「海外の愛好者にとっては、日本の万年筆事情や愛好者の現状が英語で発信されないので分らない」
ということでもあります。
「情報は、よく発信する者の所へ 反響として沢山集まってくる」 と言われます。存在感、と言い換えてもいいですが。 日本には万年筆メーカーが何社もあって、為替や所得の水準からコレクターも多いのに、世界の万年筆業界の中で、情報発信の面では実はかなり 「小国」 なのではないか、と想像します。
ハリウッド映画等の中の妙な日本観を考えると、「日本では畳の部屋で正座して、巻いてある半紙に向かって刃物のような長刀研ぎの万年筆を、裂帛の気合を込めたブルースリーが闘うときの掛け声みたいな声とともにアチョーアタタタタタタタと走らせるような使い方をしているのかも」 と思っている外国人だっているかも知れません。
●そんななかで、はにようこ氏が The Japan Times 紙に、下記の記事を寄せて発信して下さっていたようです。ありがたい。 
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fl20061224x2.html
ありがたいと敬意を保ちつつ勝手に訳します。Web 無料自動翻訳サービスの訳文の正確さに自信はありません。 普通の新聞に一般的な読者向けに書かれた短い記事であって、専門知識の豊富なマニア向けに書かれた記事ではないので、お間違えのないように。


----------- 以下 The Japan Times 記事翻訳 -----------
[ ペンステーション探訪 ]
 ~万年筆が筆記に特別な個性を与えるのは何故か~
 By はにようこ

●「ここに並べた万年筆を試し書きして、どんな風に違うかを教えてください」 と微笑みながらクマザワ女史は言いました。
いま私は 「ペンステーション」 のカウンター席に座っています。京橋(東京)にある、この筆記に関する博物館は、日本の老舗万年筆メーカーであるパイロット社が運営しています。 私は順に銀色軸、赤色軸、青色軸、透明軸、の4本の万年筆を試しました。 4本の書き味は、それぞれ明らかに違っていました。

●透明軸の万年筆を試すと紙をひっかく感覚が強くなり、他の3本よリも 「細字」 のようでした。
赤色軸のペンはとても滑らかな書き味でインクが豊かに出る 「太字」 のようでした。
私がそう感想を述べると、クマザワ女史は、「違います。どのペンも同じ線幅のペン先の万年筆ですよ」と言ったのです。
しかしながら、書き味の違いの指摘は、だいたい正しかったようです。「実は4本ともわたしの私物万年筆です。書き味が良いので赤軸の万年筆を最もよく使います」 とクマザワ女史は言いました。

~ 中略 ~


[ 魅惑のヒストリー ]

●「万年筆が、そこらのボールペンなどとは違っているユニークな特徴は、まさに育てる点にあります。ボールペンは新品時が最高の状態ですね。でも万年筆は、使えば使うほど、どんどん良くなるのです」 と、ペンステーションのもう一人のスタッフであるイイジマトシフミ氏は説明してくれました。

~ 中略 ~
 
●筆記具、特に万年筆の多様な特徴と魅力的な歴史を発信するために、パイロット社はこのミュージアムを2002年に開館されました。現在、300本の万年筆を含むおよそ400種類のアイテムを展示しています。展示品の中で最も目をひくのは約40本の蒔絵万年筆。軸は蒔絵職人によって美しく加飾されています。「展示用の美術品であって非売品であるので全くの推測ですが、もしこれらに値をつけるとするならば、それぞれ1本百万円以上になるでしょう」 とイイジマ氏は言いました。

●また、イイジマ氏は 「万年筆開発の歴史はそのまま、インクをペン先から出す方法よりむしろ、万年筆の軸内にインクを溜めておく方法の開発の歴史でした」 と言い、「インクカートリッジが約50年前に開発されたとき、それは万年筆開発上の劇的な到達点となりました」 と付け加えました。
「しかし依然として一部の万年筆愛好者たちは、インク吸入のために手でゴムサックを圧迫しなければならないような、そういうデリケートな設計が必要な旧式の吸入機構の方を好むのです」と彼は言いました。

~ 中略 ~

●さて、ビンテージ万年筆を好むかどうかはさておき、ペンステーションを去るに当たって一つのキーワードが浮かんできました。「パーソナル:個人的なモノ」 です。 使った年月とともに書き癖の個性に合わせてペン先が馴染む点だけででなく、 タイプライターやキーボードと違って、記される文字が筆記時の書き手個人の感情を映し出すという点でも、「パーソナルなモノ」 だといえると思います。


[ 実用的なQ&A ]

●最後に、机の引き出しに仕舞いこんだ万年筆を思い出してまた再び使おうかどうか考えている人や、数百円から用意されている万年筆のどれかを買おうと検討している人の参考になるような、いくつかの質問を、ペンステーションミュージアムのスタッフの方に対してしてみました。

Q.万年筆で上手く書くコツは何でしょう?
A.万年筆を使ってできるだけ沢山書いて慣れることです。

Q.他の筆記具と較べて万年筆は何が違いますか?
A.万年筆で書くと心が落ち着きます。その時どきのあなたの書き方を、ペン先の弾力がたわんで受け止めてくれるので。それは、書くときにあなたが怒っていたかリラックスしていたかなどの気分さえ文字に現れるということでもありますが。

Q.万年筆を調子よく保つのは難しいですか?
A.年末の年賀状書きに万年筆を使い、そのほかの時期は当分万年筆を使わないという方には、仕舞いこむ前にペン先を洗ってインクを流しておくことをお勧めします。来年また万年筆を取り出して使おうとしたときにインクが乾いて固まってしまっていると、詰まりを洗い流すのは大変ですので。
----------- 以上 The Japan Times 記事翻訳 -----------

●参考サイト
http://nihnbnka.zz.tc/kaigai

[ 048 - 海外での長刀研ぎの人気ぶり ]

2007年09月30日 | 海外サイト勝手に翻訳
●インターネットのおかげで無料で沢山の知識が増やせるものだから、専門家と一般人の差が縮まったと言われます。ネット情報はほんとに便利です。でも日本語サイトは世界のサイトの2%なのだとか。万年筆関連でも英文サイトや英文ブログには、もっといろんな情報が溢れているはず。ネット以前に較べて( 英会話能力より ) 英文読解能力の価値が高まっているのでは。1日に新しい30人の方と面会することは難しくても、新しい30サイトを読むことは可能です。
というわけで、例によって海外のサイトの記事を勝手にWeb 自動翻訳にかけてみて、海外における日本製万年筆の評判についての理解を、わずかでも、深めたいと思います。
●まことに勝手ながら、Web 自動翻訳の訳文の正確さに責任は持てません。


--------------以下 ザ・ファウンテンペン・ネットワークより-------------
http://www.fountainpennetwork.com/forum/index.php?showtopic=17457

《 セーラーの長刀研ぎっていいですか? の掲示板 》


( 質 問 者 )
セーラーの1911( 日本名プロフィット ) の長刀研ぎを手に入れようかと検討しています。でも、通常のMニブでも凄く滑らかなので、長刀が通常のニブよりもそんなに凄く良い書き味なのか、いまひとつ確信が持てずにいます。だれか、長刀ニブを試した人はいますか? 割高な価格に見合う価値がありますか?


( 回答者A )
凄く滑らかだけど、それはBニブ以上の長刀の場合。 Bニブが好きなら、長刀は買いだよ。


( 質 問 者 )
アドバイスありがとう。でも、日本製万年筆の線幅表記は欧米表記に較べて細めだと聞きました。
あなたがおっしゃるのは、「欧米Bニブ相当の長刀を買え」 ということでしょうか? 「日本表記Bニブ( 欧米Mニブ相当 )を買え」 ということでしょうか?


( 回答者B )
提案があるよ。質問者君は英国在住かな?
もしそうであれば、「アンディ万年筆」のアンディにメールするといい。万年筆に関する名声も高い彼なら、きっと必要なアドバイスをしてくれるよ。 もしくは 「ザ・ライティング・デスク」社のサイトも、とても親切に疑問に答えてくれるはずだ。
もし君がアメリカ在住であれば、「オスカーブラウ万年筆」 のパム・ブラウン女史に連絡を取ると良いだろう。きっとイロイロと助けてくれるはず。
いずれの店も、万年筆愛好者の運営する店だから、正しい万年筆選びへと導いてくれるし、アフターサービスも厚いから安心できるよ。


( 回答者A )
長刀のイリジウムは、少しばかり太めで、先に行くほど薄くなっている。
筆記角度を立てれば立てるほど細い線が書けるけど、極細まではいかない。75~80度まで立ててしまうと書き味も悪くなる。それと、ペン先を裏表にひっくり返して書くと細い線が書けるんだが、少しカリカリする。


( 質 問 者 )
回答ありがとう。あなたの推測したとおり僕は英国在住で、アンディの店からも、ライティング・デスク社からも、万年筆を買ったことがあります。
さてまた別のことを尋ねますが、僕が今日この21金ペン先を取り外してきれいに洗ったなら、どこかで「長刀研ぎペン先」 又は 「エンペラーペン先」 と、僕の21金通常ペン先とを交換してくれないでしょうかね。
僕は1911デモンストレーターを使っていて、インク残量もよく分るし満足していて、実際のところさほど別のペンが買いたいわけではありません。買わずに特殊ペン先が手に入るならそうしたいんですが。~買わなきゃ手に入らないときはそうしますけど。


( 回答者B)
君の新しい質問に答えることができるのは、万年筆販売店の人間だけじゃないかな。君にペン先を売ることができる人間の最有力候補だから。
僕の推測では、特殊ペン先へのニブ交換は、セーラー社のオプションサービスの中に存在しないよ。
少なくとも例の 「エンペラーニブ」 のペン先だけ交換サービス は無いと思う。 というのも、ペン芯のインク供給量増強とセットではじめて機能する特殊ペン先のはずだからね。


( 回答者C )
セーラー社は、セールスの現場で、特製長刀ペン先を1911のベーシックラインに取り付けて売ること等は、販売店に対して許可しない方針だよ。ベーシックな1911は長刀ペン先を取り付けるほど立派ではない、下位の万年筆に過ぎないからね( セーラー社の別の軸だって特製長刀ペン先に見合うほど立派に見えるわけじゃないという点で、私個人はこのセーラー社の方針に賛成できないけど、それはまた別の話 )。
さてしかしながら、長刀ペン先だけをセーラー社から部品として買うことは可能だよ。でもかなり割高な入手方法になってしまう。長刀ペン先の部品価格は 250米ドル~550米ドルとかそのくらいだ。
ペン先部品だけをその値段で買うのであれば、セーラー社が長刀ペン先を取り付けて販売している最安価な軸との完成品価格が似たようなものなのだから、君だって完成品1本の方を選ぶだろう。


( 質 問 者 )
うーん、悩んでしまいますね。あなたのおっしゃるとおり、ペン先の部品だけを取り寄せて交換するよりは、1本の特殊ペン先付き万年筆完成品1本全体を購入したほうが、ずっと得なんでしょうね。
しばらくの間、ebay で欲しいものが売りに出ないか、粘ってみます。 どうもありがとう。


( 回答者A )
日本の信頼できる販売店が、ebay で継続的に 長刀ペン先付き1911を売りに出してるよ。僕はそこから100米ドル以下で調子の良いBニブを手に入れて、他のペンとの比較実験のためにウォーターマンの赤インクを入れて使っている。


( 回答者D )
長刀は凄いニブだよ! 僕は 「レアロ長刀」 を3ヶ月ほど使っているけれど、気に入りまくっている。
どちらかといえば普通のMよりは少し太めのMで、とにかく紙上を滑る滑る!!


( 質 問 者 )
実は僕もその日本の店から買ったことがあります。前述の格別安かった1911デモンストレーターの購入店なのです。 また、似たようなバーゲン( または奇跡の ) 品を見つけたら、報告しますね。

--------------以上 ザ・ファウンテンペン・ネットワークより-------------


欧米人も、「長刀研ぎ」 にスペシャルでミステリアスなイメージを描いて 「ぜひ試してみたい」 と思うみたいですね。
上記の掲示板のコメントの中に出てくる英国の「アンディ万年筆」 のサイトの、長刀に関する広告
文も Web 自動翻訳にかけてみました。ことさらサムライの刀に重ねて欧米人の興味を引くのは、
国産万年筆を海外で販売するのに優れた広告戦略であるように思います。

--------------------以下 英国アンディ万年筆の広告文-----------------------
       http://www.andys-pens.ukhome.net/1911.shtml

●セーラー社の誇り高い創業年をモデル名とした、1911シリーズでは、伝統的
で上品なスタイルの万年筆を作り続けています。1911シリーズのペンは基本的
に、高品質な樹脂の軸と、ソリッドゴールドのペン先を組み合わせています。

●ペン先が武士の刀であるならば....セーラー社のペン先デザイナー長原宣義名人
の手になる、「長刀形状」のペン先に特別な「長原研ぎ」を加えたニブを持つスペ
シャル・バリエーション1911、が発売されています。この、名人の手によって整形
される独特な形状のイリジウムは例外的に滑らかな書き味体験をもたらします。

●「長刀研ぎ」には、日本のサムライの長刀に似ている特製のイリジウムを取り付
けています。 "ナギナタトギ" とは、長くて反りのある刀、という意味です。この
独特なイリジウムと特別な研磨技は、最高の滑らかさと、書き手の個性を線の表情
に現すことを可能にしました。このペンは信じられないほど優れたインク出を見せ
てくれます。またこのペン先は、裏側で書くと、細い線を引くこともできます。

--------------------以上 英国アンディ万年筆の広告文-----------------------

[ 029 - Sailor の白いミュージックの海外評 ]

2007年08月05日 | 海外サイト勝手に翻訳
欧米人は日本製万年筆をどう見ているのでしょうか。以下の文章は、
海外の 「 Stylo Philes 」サイト:Mr. Phillio Tucker 氏の記事
http://www.stylophilesonline.com/archive/jan03/01sail.htm
を Web 自動翻訳にかけたものです。
-----------------------以 下 翻 訳-------------------------
米国大手文具通販サイトの「Levenger」に載ったセーラー製品の特ダネについてはまだ書いていませんでしたっけ? そうか、既に書いたのは今回の特集とは違う特ダネの話でしたね! 今回は、また別の新しくて変わった万年筆についてのお話です。白い万年筆。そう、真っ白な万年筆を取り上げます。キャップの先端から尻軸まで、首軸も含めて全てが白。際立って明るく輝く白色は、まるでゴールドです!

白いペンは一般的ではないので、2~3の製品しか思い浮かびません。もしパール柄のアクリル軸も「白」に含めるならばもう2~3の製品も加えることができるかもしれませんが。昔の万年筆に見られる "Opaque White" も「白い万年筆」に含めることができるか? できないと思いますよ、あの色は。そんな風に真っ白な万年筆の競合製品の数は、とても少ない。ヴィンテージ万年筆で真っ白いモノというと、もちろんあのウォーターマン社の白いペンと、エスターブロックドクター社の白いペンが上げられます。そして、この新しいセーラーの万年筆も、そうした "真っ白い万年筆群" に加わるペンです。本当に純粋な白色をしています。

さて、ここまでで私は、このセーラーのペンが "白い" ということを十分強調できたでしょうか? そろそろ指が White の「w」のキーを打ち飽きたようになってきたので、もう十分でしょう。このペンの色の話を除いても、「リベンジャー」モデルとも呼ばれるセーラー社のミュージック・ニブ付きの万年筆は、注目に値するものです。名前の通り、これのペン先はミュージック・ニブです。「だから何が凄いのさ?」と、疑問がわくかもしれませんね。「作曲なんてしない僕が、なぜミュージック・ニブを必要とするのさ?」 と。 でもね、それでも君はこのミュージック・ペン先をイイじゃないかと思うはずです!

伝統的に、普通のペン先が二股なのに対してミュージック・ニブは三股なので、ミュージック・ニブでは普通のペン先よりも太い線が書けます。
でもセーラーのミュージック・ニブは、いわゆるミュージックペン先として要求される極太の線が書けるようにとても幅広のペン先になっているのに、普通のニブのように二股なのです。そしてこのことが、極太の線と極細の線の両方を描くことを可能にします。この素晴らしいペンを手に入れた愛好者のほとんどは恐らくたった1本の線さえ楽譜に書くことは無いと思われるので、このペン先はミュージック・ペン先というよりもスタブ・ペン先だとか、もしかしたらイタリック・ペン先とさえ呼ぶことができるかも知れません。

ま、好きなように呼んで下さい。どう呼ぼうとも、これが素晴らしいペン先であるという事実は事実ですから。とにかく滑らかだということが、このペン先が私の心を打った第一の項目だったのです。私はこれまでどちらかというとイタリック・ペン先の良さについて懐疑的でした。ニブの角で紙を掘らないように気をつけたり、ニブ全体で紙を引っ掻かないように気をつけたりして、徒にペンを「正しく持つ」ことに労力を費やし、それで結局 "極太 or 極細" の極端な切り替えスイッチのような2通りの線しか描けないということを恐れていたのです。

でも、セーラーのミュージックニブでそんなことはありませんでした。このペンをどう持つべきか考える必要も無く、とにかくただ書けば良いので、この万年筆はとても簡単で、書きやすいことがわかりました。そしてこのペンは、私の悪筆の矯正にも効きました。普通は見られたものじゃない筆跡に、ちょっとした書の才能を与えてくれたのです。

このペン先は、通常私が "柔軟なペン先" と呼んでいるタイプのものでありません。でも文字に 太線/細線切り替え効果 を出すのには十分だし、幾つかの点で柔軟な要素は持っています。何よりも、この幅広のペン先に十分インクを行き渡らせる豊かなインク出は特筆ものです。ちょっとの間放置した後でさえ、線が徒切れたりかすれたりすることはありません。このペンで書くことは、まさに快感でした。

セーラー社ミュージック・ペン先万年筆は、シニアサイズのプロフィットシリーズをベースとしているようで、どんなサイズの手にも合いそうな良い寸法をしています。モンブラン146 や ペリカンM800 と似たようなサイズで、"大型寄りの中型" とも言えます。軽量で快適で、もし長時間筆記するならば特に書きやすいペンとなるでしょう。軸には明確なテーパーがかかっているので、筆記時にキャップを軸尻にしっかりと挿すことができ、とてもバランスの良いペンだと思いました。

素敵に彫刻されたキャップリングと同様に、クリップも、首軸や尻軸の境界のリングも、キャップ天冠のリングも、金属飾りはみな金メッキ色です。
それは、キャップや軸の真っ白な色がせっかく発散している輝きの邪魔をするのに十分なギラギラ金属飾りだと思えるのですが、2~3人の万年筆愛好者のテーブルでこれを見せて、もしこの金属飾りがみな銀メッキ色であったならもっと素敵に見えたかどうかを尋ねたところでは、意見が分かれて、明確なコンセンサスは得られませんでした。

いずれにせよ、現状のままでもこれは好きな万年筆です! この私の経験談が見過ごされるなら、この万年筆は、予備知識なしで愛好者の目を捉えて長いこと目を釘付けにするようなタイプのペンではありません。評論家たちは、金属飾りが何色であるかについての気がかりを書き留めるのが関の山かもしれません。でも私にとっては、書き味が最高に素晴らしければペンの見た目はさほど気にならない、という "良い万年筆" の私流の定義において、まさに "良い万年筆" です。

この万年筆の価格は229ドル:約2万7千円 です。これを "良い買い物だ" と思うか、"とっても良い買い物だ" と思うかは、見方次第です( 品質と価格からいって 悪い買い物 にはならないでしょう )。書く道具として優れていることでは、まさに良い買い物になります。私は、大きなペン先を持っていたり、変わった色の軸であったり、有名な日本メーカーのペンであると思われる、セーラー・ミュージックよりもすっと高価であったのにこんなに良くは書けない万年筆たちを持っています。私は、この万年筆は「とても良い万年筆だ」と思います。その表現がピッタリだと思います!
米国大手文具通販サイトの「Levenger」で扱われるセーラー社ミュージック・ペン先万年筆は、近い将来、私のクレジットカードをまた使わせることになりそうです。
--------------------以 上 翻 訳---------------------

[ 022 - パイロット社 カスタム 海外の購入者 ]

2007年07月19日 | 海外サイト勝手に翻訳
■以前に記事 016 でご紹介した米国のサイト [ Stylophiles ] の、パイロット社カスタムを紹介するマイク・スティーブンス氏の記事は、万年筆に対する愛情と理解に溢れ、説得力のあるお話でした。
Stylophiles は人気のあるサイトのようですから、あの記事に感化された方は少なくなかったのではないか、という気がします。実際に、あの記事を読んだ後でカスタム823を手に入れたという投稿を幾つか見つけました。
■その内の1つ、[ The Fountain Pen Network ] に投稿された RyanL27 氏 の記事を、Web 自動翻訳サービスにかけたものを、以下にご紹介します。
http://www.fountainpennetwork.com/forum/index.php?showtopic=12771&st=0
日本製万年筆の評判は、やはりなかなか良いようです。野茂やイチローなど海外で活躍した日本人をアイドルとして崇拝している筆者としては、なんだか嬉しくなってくるような記事です。

----------------------- 以下 RyanL27 氏の記事 ----------------------

僕がこのペンに最初に惹きつけられたのは、Stylophiles マガジンのレビュー記事を読んでからだった。その記事の評論者は、"このペンは、いささか保守的な見た目と大容量の吸入システムを持つ、素晴らしい筆記具だ" と語っていた....そして言うまでもなく、僕はこのペンに興味を持ったよ。で、このペンに関する幾つかの質問をここ 「The Fountain Pen Network 」 と 「 Pentrace 」 に投稿し、このペンについて良い評価をする回答を得た。ある回答者からはカスタム823のB(太字)ニブとF(細字)ニブを持っていてFを気に入っているのでBの方を僕に売っても良いという申し出を受けたので、僕は当然彼のペンを購入することに決めて、今日の午後それが届いたってわけさ。ペンが届いてから徹底的に使ってみた。その結果を以下に記すよ。

[ 見た目と仕上げ:評点5 ]
このペンは、大きくて重いボール箱で届いた。箱の中には素敵な布のクッションが入れてあって、そこにペンと70mlのPilot黒いインク瓶が包まれていた。最初の印象は、なかなか良かった。823が確かに良質なペンだということは、それを最初に手にとって、キャップのスクリューがほんの少しの抵抗もなくどれだけ滑らかに回るかを味わっただけで、もう明らかだと思われたよ。キャップのリングには、" CUSTOM 823 *** PIILOT MADE IN JAPAN *** " と読める文字が、ちょうどリングを一周するように彫られている。クリップは、ボール形状の末端を持ち、"PILOT" という刻印がある、シンプルな外観のもの。 軸の色は半透明の暗灰色。半透明だから、内部の真空式インク吸引機構と、一旦インクを入れた場合には内部のインク残量を、見せてくれる。

[ 寸法/重量/快適さ:評点5 ]
823の寸法とサイズの両方が僕を驚かせた。パイロット社823は、ペリカン社M800よりもおよそ1/4インチほど長くて、そのぶん重いようだけれども、筆記感まで重いというわけではないし、このペンが重すぎるという感じは全くない。僕は尻軸にキャップを挿さない時のこのペンの筆記感と寸法が好きだ。多くのペンとは違って、尻軸に挿したキャップによる余分の長さなしでも、十分な長さがあって、快適なんだ。尻軸にキャップを挿すと、823は僕の好みよりもちょっと重くて長いと感じられる。いずれにしても、尻軸にこすり傷をつけたくないから、僕はもともと机の上にキャップを置いて書くのが好きなんだけどね。

[ パイロット社 823、ペリカン社 M800、ベクスリー社 美しきアメリカ ]
この823の取り回し易さは素晴らしい。これはその部門での最高の評価に値するよ。こいつは、手にとった感じの良さにおいて僕の新しいお気に入りになった。このハンドリングの良さは、以前に僕が評点5を与えたベクスリー社の「美しきアメリカ」を打ち破るほどだ。

[ ペン先と筆記感:評点5 ]
この823のペン先は、少なくとも僕が読んだ資料によれば、Pilot社最大のペン先である15号ニブのB( 太字 ) のようだ。 みんなも知っているように、日本製万年筆の線太さは、アメリカの基準に較べると、その表示よりも大抵は細めに書ける。更に、このパイロット社823のB( 太字 )は、既に持っていたパイロット社 Vanishing Point のB( 太字 ) よりも細い線なので、最も似た線幅で書けるのは、ペリカン社M800のF( 細字 ) だ。 さて、このペン先は滑らか! それは、僕がこれまでに使ってきた万年筆たちと較べても規格外にベストなペン先の1つであることは疑いない。これまでのところ、その優雅で豊かなインク出は完璧に信頼できて、紙に歯を立てることなど全くない。このペン先は硬めだけれども、豊かな表現力も持っているから、日常の筆記やメモ取りに使うのに完璧だよ。
もし君が万年筆界でも最高の筆記具の1本を探していて、カスタマイズされたスタブペン先やイタリックペン先などを望むわけではないならば、もうそれ以上色々探さないで、Custom 823を注文していい。きっと、書く道具としてこの万年筆に失望することはあり得ないから。

[ インク吸入機構:評点5 ]
吸入機構は、現代の万年筆界の中でも特に独自性があるペンとして823が引き立つポイントだ。このペンは、真空プランジャー機構によってたらふくインクを吸入する。インクを吸入するには、尻軸のネジを外して金属製の棒とピストンを引き出すことによって軸の中のピストンを一旦引っ込める。それから、ペン先をインクに漬けたあとで、軸の後ろに向けてすばやく、尻軸キャップ/金属棒/プランジャーを押し戻す。 尻軸の金属棒が出入りする穴は気密のシールになっていて、なおかつプランジャーが壁に対して封をするので、軸内部のプランジャーを押し戻すと真空が生まれる。 押し戻されるプランジャーがその降下の最終点に達すると、そこでは軸内部の空洞径が大きくなっているのでプランジャーが壁から離れて真空の気密が破れ、それによってインクに浸されたペン先から軸内にインクが吸い込まれる。

これは本当に効率的なシステムで、ずいぶんと多量のインクを吸入できる。ピストン機構の類が軸の内側に無いから、823の場合は軸の内部の全ての空間がインク吸入に使われるわけで、僕は、一回満タンに吸入した万年筆だけで書き上げなくてはならない重大な仕事を引き受ける、なんていう場面を想像した。
そしてこの内部のプランジャーは、スポイト吸入式 Danitrio社 eyedropper万年筆 の機構にも似て、ストッパー弁としても動作する。尻軸のネジが締められると、内部のプランジャーが栓をして軸内からペン先へのインク流を完全に止めてしまう。だから飛行機旅行中に上空で気圧が下がるためにインクがあふれ出したりすることもなく、そういうことを考慮に入れると、素晴らしいオールラウンダーだと言える。そして筆記時に尻軸のネジをわずかに回せば、インクの流れはペン先へと戻され、すぐに1行目から滑らかに豊富なインクで書き始めることができる。

もし君がシェーファー社の古い 真空吸入式万年筆 と接したことがあるならば、既にこのような吸入機構の負の側面を知っているだろう。いつかは、気密部品がすり減って、真空吸入ができなくなってしまう。しかし、Stylophiles の記事で述べてあった通り、823で使われる現代の気密部品材料は、昔の真空吸入式万年筆の気密部品が見せたような故障の発生にはきっと抵抗してくれるだろう。しかしながら依然としてこの点で、823が最高に良いペンであるかどうかに関して僕は判断を保留したい。気密部品がいかれると、インクは尻軸からも漏れだすので、それは上等なシャツを台無しにすることさえできる。気密部品が漏れ始める場合に備えて、予防処置としてほんのちょっとのシリコーン油を尻軸のネジに塗っておくことを僕は検討している。そうしておけば、インクのすべてをシャツに浴びることはないだろうからね。
真空吸入機構の寿命に関する保留はあるものの、今のところこのペンは完璧に動作して、かつ大量のインクを保持でき、将来なにか1つでも問題が発生するという確信も無いので、僕は823に評点5を与えることにする。

[ 結 論 ]
この万年筆はすごいペンだと言えるから、少々価格が高いと思いつつこのペンに手を伸ばした自分の判断をうれしく思っている。このペンは大きくて、ちょっぴり魅力的で、素晴らしい筆記具だ。それにも増して、巨大なインク能力を持っていること、独自性のある真空吸入機構を持つこと、アメリカではまだ直接は購入できないので珍しいこと、が特筆される。 またインク流の停止栓を持っているので、飛行機旅行に携帯するのにも向いている。全般的に見て、これは私のトップ3本の万年筆のうちの1本で、そしてカスタマイズされていないペン先の中では特にお気に入りの1本だと言える。君が、良質で滑らかな日常使いする筆記具を手に入れたいと思っているならば、僕はパイロット823を考慮に入れるように強く勧めるよ。

----------------------- 以上 RyanL27 氏の記事 ----------------------

[ 017 - 海外サイトのインプレ - セーラー社プロフィット編 ]

2007年06月13日 | 海外サイト勝手に翻訳
●下記の海外の万年筆に関するサイト「STYLO PHILES」に、セーラー・プロフィット( ズームペン先 ) のインプレ記事が載っていました。
http://www.stylophilesonline.com/12zm.htm
無料Web翻訳ソフトで訳した引用文を、以下に示します。
欧米人は書き味に鈍感だという通説がありますが、ペン先や書き味にとてもこだわって評論していると思います。前回のパイロットカスタム823の記事と同様に、自動翻訳の誤りには責任を持ちません。
勝手に引用している点についても何卒ご容赦ください。


---------------以下マイク・スティーブンス氏の記事を翻訳して引用----------------
今回は面白い報告になるよ...。Sailor のズームはまったく興味深いペン先なんだ。しかも今回はそれだけではなくて、とても面白い軸ボディにそのズームが取り付けられていたから、まったくこの万年筆には興味を引くポイントが沢山あったんだ。うまくリポートできるように最善を尽すよ!

さて何から始めようか? そうだな、軸ボディから話そうか。今回の万年筆は Sailor のカタログにあるスターリングシルバー軸のモデルなんだ。これまでは、蒔絵軸の方に目を奪われて銀製軸にはあまり注目してこなかったけど、金属ペンが好きならば有利な点も多いと分ったよ。このセーラーの銀製軸は、これまでに僕が見てきたほかの銀製軸万年筆とは違っていたんだ。

この銀軸の表面は、とにかく滑らか。見れば分るけど、銀の表面に彫刻も模様も機械彫りされて無くって、綺麗に磨き上げられている。雑味が無くエレガントな、スターリングシルバーの良さを引き出す外見のペンとなっているよ。この万年筆のデザインは、輪郭線と素材の質感だけで表現されていて、その他の装飾や飾りや塗装などの小さな要素の助けに頼っていないんだ。まったくシンプルな万年筆だけど、実際に目にすると、電話でこの万年筆についての説明を聞いた時にそういうペンかな、と想像していたよりもずっと、僕はこの万年筆のシンプルさが好きになったよ。

この軸の唯一の欠点は、あまりになめらかな表面がとても簡単に指紋や汚れを浮かび上がらせるということ。それが、この Sailor についての唯一の気に入らない点だね。写真を見ると、銀が曇っていてちょっとした青錆みたいなものが生じていることに気がつくかもしれないな。

こうした軸素材の万年筆について、君には2つの選択肢がある。 1:毎日それをみがく。 2:長年にわたって曇るのを気にしないことにする。 
僕は第2のコースに賛成だけどね。ピカピカに磨かれた銀軸よりも、ところどころくすんでいるほうが味があってイイ感じに見えそうだから。でも、ま、それは人によるだろうけど。磨くかどうかは君の気持ち次第さ。

ともかく、軸とキャップの銀は、貴金属用磨き布でちょっと拭くとピカピカになるから、特段頑張ってこする必要は無かった。日に一度ちょっと布で拭けば十分だろうな。

僕が銀製軸のペンだと聞いて予め想像していたように、というか実は少しだけ想像よりも軽かったけど、気持ちのいい重さを感じさせる万年筆だ。この重さなら、書いていて不快になることもないよ。キャップは軸の後ろにしっかりつけられる。僕の場合は後ろにキャップをつけないと少し短いと思えたので、筆記時にはキャップを後ろにつけていた。これは、いわゆる中間サイズの ~ Sailor 1911 やモンブラン146 や ペリカンM800 と同じ ~ 日常使用に向いた万年筆だといえそうだ。

化粧箱は、シンプルな良いつくりで外側はよく磨かれ、内側は豪華に見える紫のベルベットで覆われている。とにかく包装は魅力的で、万年筆を飾っても良いし、長距離でなければ幾つかの万年筆を入れて運ぶのにもいいと思う。

さてここまでが軸の話。ではペン先はどうだろう?

ズーム・ペン先は、Sailorの「呼び物の」ペン先のうちの1つだ。決してありふれたペン先ではないのだけど、例の難解な長原製ペン先たちと並んでいると、ごく普通のペン先に見えたりもする。ズームは覚えておくべき長所を持つすばらしいペン先なので、周りのせいで目立たないのは残念なことだ。
まず第一に、ズームは君の書き方に合わせて多くの柔軟性を発揮するように設計されている。しかもそれだけじゃないぞ。ズームは単に柔軟性のあるペン先というだけでは無いんだ! ズームはね、幅広いインクたっぷりの線から、非常に細い乾いた線まで、1本でいろんな線が書けるペン先なんだ。それは、イリジウムが研磨される熟練の方法によって作られていて、イリジウムを慎重に整形することにより、 Sailorは、万年筆の持ち方によって線幅を描き分ける使い方を提案しているんだ。

最近のペンでもヴィンテージペンでも、紙に対して持つ角度によって線幅を変えるというのは、別に新しい話ではないよね。でも、ズームにおいてそれがすごいのは、最大限角度を変えて色々な持ち方をしても、常に凄く滑らかであり続けるというその事実なんだ! 裏返して書いたって( すぐに思いつくことだ! ) それは凄くなめらか。 たとえどんな線幅で書くにしても、気持ちよく筆記できるのさ。

ペン先のイリジウムの紙に当たる側を眺めると、基本的に三角形をしている。だから、紙に対して万年筆を浅い角度で持つと、広い線が書ける。角度を立てれば立てるほど、線は細く書ける。イリジウム形状は滑らかなカーブに研磨されているので、書きながら途中でペンの角度を上下に変えることもできる。

ペンを裏返し、通常紙に当たる側を天井に向けて、普通は紙に当てないイリジウムの上面でも書くことができる。こうすると、非常に細い線を書くことができるんだ。インク出は少なくて、正しい側のイリジウムで万年筆を立てて書くよりも更に細く書ける。でもそのときでも途切れたりかすれたりせずに安定して線が書ける。だから僕は帳簿をつけることにさえ便利にこのペンを使っているんだよ!

僕は決して、"でかい軸にでかいニブ" を好むタイプの奴じゃないけれど、自分の普通の持ち方をするといつもの他のペンより太い線が書けるこの万年筆が、次第に好きになっている。このペン先は、普段の持ち方で固定すると 抑揚があるエキサイテイングな線で字が書けるわけでもなくて、どちらかというと単調な太線で書けるのだけれど、インク出が豊かだし、良く書ける万年筆だと思う。

君は、ズームを使えば使うほど、書きながらペンを持つ角度を変えている自分に気づくと思う。書きながら、あちへこっちへ傾けて、線幅の変化を楽しむためにね。

ズーム・ペン先は、誰にとっても気軽なペン先ってわけじゃない。また大型で柔軟性のあるペン先群の中では、例の見た目が普通じゃない「皇帝ペン先」ほどエキサイティングでもない。でも2種類のペン先を行ったりきたりしながら書きたいと思ったことがあるのなら、このペン先は便利だよ。それに、単純に筆記具として眺めて凄くいいペン先だし。 もし君がズームペン先を手に入れて、結局一つの角度でだけ書くことになったとしても、僕が昨年試して最も一貫して良いと思ったペン先の一つを君も手に入れた、という事実は確かだ。

ズーム・ペン先は、セーラー社の、最もシンプルな軸ボディのモデルから、究極の蒔絵軸ボディのモデルまで、大抵のラインアップで選択できるペン先の一つで、それもまた、僕がセーラー社を好きな点の一つ。まず軸ボディを選べて、それから、ズームに限らず、自分に合うペン先を選択できるから。だけど、僕みたいに、いろんなペン先の中からぜひズームを選んで試してみて欲しい。そして一度試し書きすれば、君もそれがすごいペン先だということにきっと同意すると思うよ!
---------------以上翻訳して引用----------------


●前回のパイロット・カスタムの記事の翻訳では主語が "私" でしたが、今回のセーラー・プロフィットでは "僕" となっています。
英語の主語は男女問わず全て "I" なので、私・俺・あたい・うち・オラ・僕・拙者、という日本語の主語の違いが持つニュアンスの差を、英語ではどう処理しているのでしょうね。
日本語でなら "わし" と主語を語るような場面で、英語だと最初に 「彼はひどいアイルランドなまりの方言で次のように話した」と断っておいて、あとは普通にいつも通り "I" で書くのでしょうか。 合理的といえば合理的ですが。"我輩は猫である" の英題が "I'm a cat." だなんて。

[ 016 - 海外サイトのインプレ - Pilot カスタム 編 ]

2007年06月10日 | 海外サイト勝手に翻訳
■下記の海外の万年筆に関するサイト「STYLO PHILES」に、パイロット・カスタムのインプレ記事が載っていました。
http://www.stylophilesonline.com/01-06/01823.htm
無料Web翻訳ソフトで訳した引用文を、以下に示します。セーラープロフィットのインプレも見つけて次回掲載します。
欧米人は書き味に鈍感だという通説がありますが、華美を避ける日本人的な用の美を理解する風な感性を持って分析していると思います。自動翻訳の誤りには責任を持ちません。勝手に引用している点についても何卒ご容赦ください。

---------------以下マイク・スティーブンス氏の記事を翻訳して引用----------------
本稿では、万年筆の群れ中に埋もれて特にあなたの目を引くことも無いような1本について取り上げます。それは、伊モンテグラッパ・ドラゴンのように華やかなモデルの正反対にあるペンです。一見したところ、それは質素でごく普通の、よくある黒く紡錐形で金色のリングやクリップのついた万年筆に見えます。なにも目を引くところの無いペンだ ~ あなたはあるいはそのように考えるでしょう。

Pilot Custom 823 は、その過剰さを排した控えめな外見の中でうまく自己主張するペンであることがわかってきます。様々な点、至る所で思いもかけない美点をこのペンは垣間見せます。そして、1~2日をこの万年筆と過ごせば、あなたは、質素であるからといってこの万年筆を忘れ去ることなどできない、と思うことでしょう。

まず、よくないニュースから。Pilot Custom 823は、ちょっと角の商店へひょいと入って買うことができるペンではありません--ここアメリカでは! Pilot Custom は日本市場だけで売りに出されているようで、ここアメリカでそれを手に入れるには、少し手間がかかります。私は昨年あたりに Pilot Custom について耳にしました。私は誰が Pilot Custom を手にしてそれに夢中になっているかも知っていて、それは私に Pilot Custom を手に入れたいと思わせるのに十分でした、そして、我々の尊敬するビル・ピプル が中古品を売りに出したとき、私はそれをゲットしました。

Pilot Custom が到着してすぐに、これはまさに書くための道具として「"機能" が "デザイン" を決定する」 という好例だと分りました。一見して、「万年筆は紙にインクを乗せるために設計された道具である」 という事実をぼかすような、華々しいファンファーレも賞賛の口笛も鳴らず、派手な光物もありません。 Custom 823 には、パッと見た姿以上の何かがあるという最初の手がかりは、箱から出して明るい光の下で眺めたときに得られました。最初、質素な当たり前の黒軸万年筆のように見えたのが、実はダークスモ-ク色の半透明な軸とキャップを持っていると分ったのです。そう、Custom 823 はデモンストレーターなのです!

その軸素材は、ほとんどの明かりの下で黒色に見えます。しかし少し明るい照明にむけてかざすと、透けて見える光によってインク残量がよく分ります。キャップの下半分も同様に半透明です。上半分は黒色のインナーキャップのせいで透けませんが。

光にむけてこのペンを掲げて眺めるとすぐに、Custom 823 は近年よくある普通の万年筆ではないという第二の兆候に気づきます。このペンは軸内にプランジャー真空吸入式機構を持っているのです。言い換えると、軸の内部空間全てがインクを蓄えることに利用されるのです。
キャップをとると、第3の意外な事実が分ります。ペン先が、ここアメリカでも販売されている同じ軸サイズの「ナミキCustom」の10号サイズ よりも大きい、15号サイズペン先なのです。それはモンブラン149ほど大きいわけはありませんが、823をちょっとばかり目立たせるのには十分立派なペン先です。

といわけで、、Custom 823 は一見質素に見えるけれど、いくつかの点でカッコイイ万年筆だと分ってきました。そうなると、インクを満タンにしてみて、更に驚かせてくれるのかを調べたくなります。もう、このペンを測って調べつくすのを待てません。私は、インクのコレクションから、ヴィスコンティ社のラピス色を選んで、吸入しました。

Custom 823にインクを吸入するのは、この単純で効果的なプランジャー式メカニズムを持つ他のペンたちと全く同じです。プランジャー真空吸入式では、細い棒の先端にワッシャーがついていて、軸内に真空を作ります。作った真空が開放されるときに、軸内一杯にインクが吸い込まれます。この吸入方式の最大の利点は、軸内の全ての空間がインク貯蔵に使われるので、とにかく大量のインクを吸入できるということです。もしあなたが、インクを入れたのを持って出かけた先で万年筆をよく使い、インクは帰るまで補充しないのであれば、プランジャー式が最適です!

この吸入方式の使い方は単純です; まず尻軸エンドキャップのネジをまわして外し、予備操作としてプランジャー棒を一杯に引き出します。次に、ペン先をインク瓶に入れます。そして、引き出していたプランジャー棒を押し戻します。それからゆっくり10数えて、ペン先をインク瓶から出して、ペン先をよく拭きます。このプランジャー式(このペンを含む!)では、使わないときや携帯時には、インク漏れを防ぐために、エンドキャップのネジを締めてインク室を閉鎖しておきます。書くときには、エンドキャップのネジを少しだけ緩めて閉鎖を解いてから、使います。

プランジャー棒の端のワッシャーは軸内部の壁に押し付けられて栓をしていますので、それをペン先に向けて押し下げていくと、軸内の空気を追い出すことになります。プランジャーを押し込んだ最後のところで軸内の空間の径がわずかに大きくなっていてワッシャーが内壁から離れ、真空が開放されます。それによって、インクが軸内に吸入されるのです。インクの吸入容量がほぼ軸の寸法一杯に等しいという、大きなインク吸入能力を持つ、シンプルだけれども優れたシステムです。過去にはシェーファー社やオノト社やウォール-エヴァーシャープ社を含む幾つかの一流メーカーも採用していました。ただ、この方式の深刻な欠点は、真空を保つためのシール材が磨耗してしまうということです。軸尻のプランジャーロッドを出し入れする穴の箇所のシールが劣化すると、インクが漏れ出します。白いシャツの胸に挿して携帯していてそのトラブルが起こると悲惨なことになります。けれども状況が変わりました。現代の最新のシール素材を用いることで、インク漏れトラブルはまず生じなくなったのです。

一旦インクを満タンにしたら、いよいよ佳境に入ります。...紙にインクを乗せていく作業に。それについて、Custom 823 は、筆記するということに関する全てを満たしていると判明しました。インクの出具合は優れているという言葉では足りないくらいで、まったく驚くほどでした。結局、軸内のインクがなくなるまでの間一度もかすれたりインクが途切れたりすることが無かったのです。少しの間キャップをせずに放置したあとであっても( 一晩中放っておいたわけではありませんよ。普段の生活の中で筆記しているとしばしば起こるような10~15分程度の所用の間という意味です ) です。

私が手に入れた Custom 823 のペン先には中字<M> の刻印があります。しかしアジア製の万年筆ではよくあることですが、実際は太目の細字<F> と呼ぶべきだと思います。ともかく、この14Kのペン先は、インク出が非常にスムーズで、私はこの滑らかさをどう表現すべきかしばらくの間古典的な比喩を思い返していました。「絹のように滑らか」 「ガラスの表面のように滑らか」 「バターを熱いナイフで切るように滑らか」「検察の質問に答える下院総務長の口先より滑らか」...ま、ともかく、まったくもって滑らかなペン先であると言っておきます。

そのすばらしい滑らかな書き味は、この万年筆が、よそ見をせずただただ紙によく線を記すことを目指して設計されたのだと明確に示しています。これもまた紙に書く道具のありかたとして優れた一つの方法ですが...ともかく一度使われないことにはその良さも伝わらない。現在の最新の万年筆の多くは、人に印象づけることや、限定版としてのテーマに合致したがっているように見えます。だからこそ、ただ「書くこと」のために存在する Custom 823 を見つけることができてうれしく思います。ウルトラスムースなペン先。巨大なインク容量。かすれを知らない信頼できるインク出。それから...そうそう! インクを吸入してちょうど1オンスという、適度な重さを感じさせつつ決して重過ぎないパーフェクトな重量も。同様にその寸法も完璧です。長さはキャップを閉めて 5 3/4インチ。そして、キャップを尻につけて長さ 6 1/2インチ。尻軸はキャップに半インチまで刺さります。その後ろ部分は3/8インチまで先細になっていて、ほとんどの人の手にフィットする位置でホールドされるようになっています。

華々しいファンファーレも賞賛の口笛も鳴らず、過度のデコレーションや派手な素材も奢られていない、一見質素な、ただただ「書くための機械」としての万年筆。あなたが万年筆に望むものが「ステータス」や「ポケットの宝石」であるならば、Pilot Custom 823 に満足はできないでしょう。一方、あなたが信頼できてよく書ける道具としての万年筆を望んでいるならば、Pilot Custom 823 を探す手間はきっと非常に価値がある投資となることでしょう!
---------------以上翻訳して引用----------------

参考:http://fish.miracle.ne.jp/mail4dl/05-topic-news/Pick10.htm