国産定番万年筆 最弱インプレ

実用上十分、ほとんど最強と考える実売1~2万円の国産万年筆をレポート。カスタムパーツ製作も左下BOOKMARKで紹介中。

[ 068 - セーラー長原宣義氏:現代の名工受賞記念万年筆 ]

2008年03月29日 | インプレ
■両端が丸くなくて切り落とされたように平らな形状の万年筆というと、セーラー社のプロフェッショナル・ギアや、パイロット社のカスタムレガンスなどが思い浮かびます。プロフェッショナルギアは短くてコンパクトな万年筆。カスタムレガンスも細身でボリュームの軽い万年筆です。どちらも軽快なペン。
■長原宣義氏 "現代の名工" 受賞記念万年筆は、写真を一見すると全体にプロフェッショナル・ギアのようなデザインの万年筆に見えます。
でも実際にはずっと大きな万年筆です。昨年販売された限定版の大型万年筆「レアロ」とキャップリングや軸太さなどが酷似していて、ペン先も大型で、全体にとても量感のあるペンです。
■最近筆者は、人々が万年筆を手に入れて楽しんでくれるのが嬉しいなどと、客としては少しズレてしまった万年筆愛好趣味に逸れていました。それが正しいとも思っていないのですが、でもじっさい 「焦がれるほどどうしても欲しい万年筆が無い」 などと生意気に思ってもおりました。 何を見ても 「手に入れてもいいけど、べつに焦がれてはいないなあ、オレ」 という不感症具合で。
■でも、この現代の名工万年筆には、久しぶりに、かなり欲しいなコレ、と思わされました。派手さは無いのですが、3ヶ月・半年・1年と使うと、きっと良いペンだと感じさせそうだな、と思わせるオーラがあります。

■その昔モンブランには、両端の丸い149と似た大型サイズで両端を切り落としたような139というモデル
http://airlineintl.com/montblanc/montblanc_139.htm
があったそうですが、この現代の名工記念ペンは、サイズ的にそれに近いのかもしれません。プロフェッショナルギアと "歳の近いお兄さん" どころではない、かなり立派なペンです。金具類は全てプラチナ色。

■いきつけの万年筆店や文具店に、計4~5本入荷していましたが、すでに3人ほど買い手がついていました。

[ 067 - 寺庭と万年筆 ]

2008年03月01日 | インプレ
■松江市内にある月照寺の庭を眺めてきました。

■他の観覧者の方が途切れるのを待って、縁側にそっとカスタム823を置き、写真を撮りました。
薄曇りの日でしたが、建物の北側にある庭なので日が当たって意外に明るく撮れました。

■最近では、庭というものは日が当たる建物の南側に大きくとるもののようですが、その昔は立派な北庭が多かったようです。というのも樹木は南の太陽に向かって枝を伸ばして葉を向けるので、南庭だと建物からは樹木の裏側を眺めるような塩梅になってしまうし、樹木を植えれば植えるほど庭に影が落ちて暗くなるからです。

■といっても、北庭で、建物の屋根を越えた陽が十分に差す明るい庭にしようと思ったら、かなり大きな庭になってしまいます。狭い庭だと暗く湿っぽい陰樹ばかりの庭になってしまう。
近年では、北庭用に大きな敷地を用意するような大旦那がとても少なくなったと、造園業者さんから聞いたことがあります。

■東福寺の庭
http://fish.miracle.ne.jp/mail4dl/05-topic-news/AB4-05.htm