歌よみもどきの書

歌詠み「もどき」のあかんたれが吐き出す、短歌になりきれない五七五七七の羅列です。

ゆびさきを詠む

2012-08-23 | 学習ノオト

そんなに重度ではありませんが、気がつけば、指フェチでした。(笑)

初めに、見とれたのは、たぶん小学5年生の時。
自転車に乗っててトラックと接触し、荷台のロープフックに手をひっかけたまま引きずられる交通事故に遭い。
自分の手を縫合する外科医の手(ゴム手)を美しく感じたのです。
こういう事を書くと、キモチ悪がられるかもですね、申し訳ありません。
これ、ある種、自己矛盾なんです。
私、解剖苦手なへたれ生物部員で、お魚も捌けなくて切り身を買うだけのダメ主婦なんですけど。
その時、自分の傷口を見た記憶が飛ぶほど、縫合に見とれてました。

老若男女を問いません。
見た目の美しい指だけでなく、動きの華麗さに惹かれる指もあります。
中学の時のピアノの先生の人格がそのまま出たような品のある優しい指も。
学生時代、バイト先で姉御と慕った先輩のレジを打つ指も。
万葉集の先生が、煙草をくゆらせる指も。
農家のばーちゃんが、豆を選別する日焼けして節高い指も。
職人さんが器用に仕事する指も。
(主人がエアコンの配管や電線を圧着してテーピングする指は、ケンカも忘れたくなるくらい美しいです、はい。それで騙されて二十年かも、爆)
すべて、映像で記憶され、蓄積されてます。
(もっと大事なことを覚えてたら、少しは賢くなってたのでしょうけど。^^;)

その逆に。
映像が浮かぶ歌も、好きです。
以下、何首か引かせていただきます。




今日君と目が合いました指先にアセチルコリンが溜まる気がした
  (永田 紅 『日輪』)


指先が離れてしまうきらきらと四つ葉のクローバーの洪水
  (穂村 弘 『回転ドアは、順番に』)


眩しくて何も言わないゆびさきに触れる理由を考えていた
  (東 直子 『回転ドアは、順番に』)


ゆびさきのきれいなひとにふれられて名前をなくす花びらがある
  (笹井 宏之 『えーえんとくちから』)


春あさく刻むキャベツの千切りにヒトサシユビの影は連れ添ふ
  (中川 宏子 『いまあじゅ』)


きみのゆびが触れたと想ふ、空よりの落とし物なる雨粒ひとつ
  (中川 宏子 『いまあじゅ』)



溜息がでそうなお歌ばかりで。。
私も拙い歌があるのですが、この並びにUPする勇気がございません。^^;←









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2 Comments

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私も… (かねつぐ)
2012-08-29 00:20:40
男性限定ですが、手のきれいな人に惹かれます。
イケメンであろうが、草オトコであろうが、まず手を見てしまう。
ただきれいとかではなく、その人の風情に合った手かどうか。
だから、仕事するご主人様の手に惚れてるってアリだと思います。

私も無い物ねだり。骨太で肉々しい私の手は、リュウマチになりそうな不細工な手なんですぅ(T-T)
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おお! (ひろ子)
2012-08-29 13:34:22
そうなんです!
「その人の風情に合った」というのが、言いたかったのです!

私も、子どもの頃から労働者風情の漂う手でして(爆)、自分にないものに憧れてるのかも、です。
祖母は「手ぇ見てお嫁さん貰わはるから胸はりよし」と、コンプレックスもつ私に言ってくれましたが、結局その風情にあった暮らしをしております。(笑)

かねつぐさんは、短冊の上に筆を走らせるのにお似合いな手をおもちな気がいたします。^^
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