せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

ロストエンド

2009-01-12 22:01:10 | ネタ張
当たり前を幸せと思った事なんて、今まで一度も無かった。

雪が降れば寒いし、太陽が照り付ければ暑い。そうして飲む水は冷たくって、何もかも全て「感覚」に溢れていた。当たり前を幸せと思った事なんて無くて、それでも貴方が居るだけでわたしはこの世界でも、生きていけると思っていた。
けれどこれはゲーム。そう、ゲームなのだ。だから痛くも無いし人も死なない。血も流れないし何も失うものなんて無い。だから、だから嘘だ。嘘なのだ。師と慕った彼が、崖から消えたなんて嘘だ。墓に帰ればあの人はいつも通り笑っておかえりと、頭を撫でてくれるのだ。そして眠りにつくまで幾千星の数ほど生きてきた間の物語を、ゆっくりと聞かせてくれるのだ。

だから、これは、全て夢。


―――
(ケルベロスが眠った日)


アリスが「初代」と呼んでいる人はアリスの恩人であり、
師であり、そして家に居なかった父の代わりだった人。
対し要はアリスが恩人であり、師であり、妹の代わり。
ゲームは完成してませんが、度々要の前で初代の話を
出すのはアリスなりの不器用な寂しさの現れなんですよね。

「初代」としか呼ばないのも上の事件が関わってたり…。
何にせよ初代ケルベロスはアリスの人格形成に大きく
関わっていた、っというだけの短いお話(?)です。
あとアリスが立ち上げる組織「神狩り」もまた、
かつて初代が消える原因との関わりを持っている、と。

不老不死のケルベルスが死ぬのは「神」に疎まれたから。
だからアリスは自分が、救世主が死なないために刃を。
そして何より大事な人の仇を討つために、「神狩り」を。


笑おう、ただ笑おう。笑えばせめて救われる、です。