ソル トレー ク ・シテ ィー に向 か う車の 中で, キ ンボー ル大管 長 は,刑 務 所 を訪 問 できたこ とにつ いて何 度 も私 た ちに感 謝 を述べ ま した 。
大管 長 は そこ で会 った 人々 の反
応 に満 足 して い ました。
「もう一 度 あそこに行 け るよ うに, 是非 取 り計 らって下 さい。
あ の人 たちに は私 た ちの愛 と定 期 的な励 ましが 必要 です よ。」
大管 長 は このよ うに 言 いま した。
私 た ち神 権 を持つ 教 会員や 指 導者 は, キンボール 大管長 の この視 察 か ら何 を学べ るで しょ うか。
多分 , た くさん の こ とを学 べる と思 い ます 。
特 に大切 な要素 を10項 目にま とめて ,簡 単 に振 り返 って み ま しょ う。
これ らの項 目は いず れ も私 たちに役 立 つ ものです。
大管 長 の模 範 に従 うな らば, さ らに効 果 的な働 きが で きるこ とで し ょ う。
1.大管 長 は, いわ ゆ る 「不 活発 会員 」 と友好 的で ま ごこ ろの こ もった面 接 をす るに は どうす るか , その模 範 を示 して くれま した。
大 管長 の質 問 には, 批判 や嘲 笑,相手 を気 まず くさせ る よ うな言動 な どは見 られ ませ ん で した。
皆 さんは, 長 い間教会 に 来て い ない会 員 を どの よ うな方 法で 活発化 して い るで しょ うか 。
2.大 管長 は,相 手 をいつ も安 楽 な気持 ちに させ ま した。
劣等 感 を与 え るよ うな ことは し ませ ん で した。
また, 傍観 者 的 な立場 を とるの では な く,常 に親 身に な って行 動 しま した。
私 た ちは, 訪 問先 の 人々に安 らか な気持 ち を与 えてい るで しょうか。
訪問 軒数 を増 やす ため に働 い て いる よ うな 印象 を与 えて はい ない で しょう。
3. 大管 長 は相手 の話 を熱 心 に聴 きま した。
大 管長 の 周囲 に いる人 々は, 自分 が心 からの 関心 をもって受 け とめ られ てい る と感 じま した。
私 は ル カ 2 :46- 47の 聖 句を思 い 出します 。
「そ して三 日の 後 に,イエ スが 宮 の中 で教師 たちの まん 中に す わって, 彼 らの話 を聞い た り質 問 した りして お られ るの を見つ け た。
聞 く人々 は みな, イエ スの 賢 さや そ の答 に驚 嘆 して いた。」
こ こで は,この聖 句 を次の よ うに 言い換 えて もよいか と思 い ます 。
「そ して数分 の 後に, 彼 が刑務 所 の 中で受刑 者 た ちの まん 中にす わ って, 彼 らの話 を聞 いたり質 問 した りしてお られ るの を見つ け た。
聞 く人々 はみ な, 彼の 賢 さや その答 に 驚嘆 して いた。」
4. 大 管長 は礼儀 正 し く振 る舞 い ま した。
ボー イ ス カウ トのお きて の第 5条 に 「スカ ウ トは礼儀正 しい」 とあ りますが , 大管 長 は75年 以 上 もこのお きて を確実 に守って きたの です 。
5.大 管長 はす べ ての 人 と友 人の よ うに接しま した。
どん な 人に会って も, 「根 は善良 な人」 と受 け取 る ようで した。
私 たちの見 方 は不 完全 です ので, 時 には 相手 に対 して好 ま し くな い気持 ちを抱 くこ とがあ ります が, そ の よ うな人 に も親 しみ を込 め て接 す る こ とが で き るで し ょうか 。
6. 大管 長 はす べ ての 人 に感謝 しま した。
人の好 意や 親切 に感謝 の 気持 ちを述べ なか っ た こ とはあ りません。
「お よそ人は、何 事に も神 を怒 らせ ず または何 事 に も神 の怒り燃 ゆ るこ とな し, ただす べ ての事 の中に神 の御 手 の あ る こ とを告 白せ … … ざ る者に神 の怒 りあ り。」 (教 義 と聖 約59:21)
私 た ちの愛 や定 員 会の 交 わ りか ら離れ てい く人の 中に は, 激励 と感 謝 の言葉 に飢え渇 い て い る人が い るの です 。
7.大 管長 は 威厳 と落 着 きを備 えて い ま した。
これは 私 に とって最 も印 象的 で した。
私 た ちは視 察 の途 中でユ タ州のス コッ ト・M ・マサ ソン知事 と一 緒 にな りま した 。
そ して, 共 に歩 き, 語 り, あ ち こち訪 れたの です が, 非常 に印 象 に残 った こ とは,知 事 と接 す る キ ンボー ル大管 長 の態 度が ,受 刑者 と接す る時 のそ れ と変 わ らなか った こ とです 。
皆 さんは, 常 に教 会 に出席す る人 を愛す る よ うに不 活 発会 員 を愛する こ とが で き るで しょ うか 。
8.大管 長 は 罪 を憎 み ます が, 罪 人は 愛 して い ます 。
大 管長 が受 刑 者 た ちの肩 に手を まわす の を見 た時, 私 は深 く感 動 しました 。
高慢 な心が 妨 げ にな って この よ うな振 る舞 いが で きない とい うこ とは な いで し ょ うか。
9. 大管 長 は神 のす べ て の子 供 た ちに手 を差 し伸 べ ます 。
大 管長 は受 刑 者 た ち と写真 を撮 るこ とに よ って, 彼 らに 自分 た ちも人 のた め に尽 くして い るの だ とい う気持 ちを起 こ させ ま した。
私 は個 人的 な交わ りの 中 で, 大管 長 が個 々の 人や 立場 を無視 す るの を見 た こ とが あ りませ ん。
握手や 写 真 撮影 を求 め られ た時 に, 「疲 れてい るか ら」 と「あ とに して下 さい」 とい った よ うな返 事 は決 して しな いの です 。
10.大 管長 は選 択 に迷 いが ちなすべ て の人々に, 長 期 にわ た り有 意義 な指 示 を与 えま した。
大管 長 は危 うい状 態に あ る人々を群 れに 連れ 戻す とい う堅 い決 意 を持 ってい る よ うです。
私 たち は, 一 時的 に不活 発 にな っ た会員 に対 して, 同 じよ うな継 続 した働 きかけ が で きるで し ょうか 。
キ ンボー ル大管 長 が刑務 所 にい る友 人たち を訪 れ た こ とが, 時宜 にか な ってい たことを うれ し く思 い ます 。
また, そ の訪 問 に同行 で きた こ と を感謝 してい ます。
写 真 を撮 った時 に大 管長 の 片側 に立 ったの は窃盗と強盗 の 罪 を犯 し, 反対側 に立 っ た受 刑者は殺 人の 罪 を犯 して それ ぞれ服役 中の 人でした 。
その 中 の ひ と りは教 会 員です 。
「おふ た り と一 緒 に写 真 を撮 るこ とは,私に とって 名誉 な ことです。」
大 管長 の この言葉 が今 で も私 の耳 に残 っ てい ます 。
主 は こう言わ れ ま した。 「わた しが …… 獄にいたときに尋 ね て くれ た。」 (マ タイ25:36)
こ こで もまた, 私 た ちは心 温 まる模 範 を見 る ことが で きます 。
キン ボール大 管長 は愛 の手を広 く差 し伸 べ て い ます。
す べ ての 人のため に心 を砕 き, どの よ うな人 を も決 して見放 す こ とを しませ ん。
刑 務 所の 中 でひ と りの予言 者が 示 した ように, 私 た ちの生 活や家 庭や 定 員会の 中でも, 人 々 を愛 し,導 き, 高め る勇気 を持 てるよ うに, イエ ス ・キ リス トのみ 名に よ り,へ り くだ って祈 ります。 アー メン。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このお話は、末日聖徒イエス・キリスト教会1980年4月の総大会からご紹介しました。
段落は変更しています。
赤字青字は追加しています。
本日もお読みいただいてありがとうございます。
良い1日をお祈りします。