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刑務所を訪れた予言者(2)

2022-01-30 15:49:11 | 日記
刑務所を訪れた予言者(2)

刑務 所の 中で ひ とりの 予 言者 が示 した よ う に,私 たち の 生活や , 家庭や , 定員会 の 中で も人 々を愛 し, 導 き, 高め る 勇気 が 必要 であ る



(続き)

ソル トレー ク ・シテ ィー に向 か う車の 中で, キ ンボー ル大管 長 は,刑 務 所 を訪 問 できたこ とにつ いて何 度 も私 た ちに感 謝 を述べ ま した 。

大管 長 は そこ で会 った 人々 の反

応 に満 足 して い ました。

「もう一 度 あそこに行 け るよ うに, 是非 取 り計 らって下 さい。

あ の人 たちに は私 た ちの愛 と定 期 的な励 ましが 必要 です よ。」

大管 長 は このよ うに 言 いま した。

私 た ち神 権 を持つ 教 会員や 指 導者 は, キンボール 大管長 の この視 察 か ら何 を学べ るで しょ うか。

多分 , た くさん の こ とを学 べる と思 い ます 。

特 に大切 な要素 を10項 目にま とめて ,簡 単 に振 り返 って み ま しょ う。

これ らの項 目は いず れ も私 たちに役 立 つ ものです。

大管 長 の模 範 に従 うな らば, さ らに効 果 的な働 きが で きるこ とで し ょ う。

1.大管 長 は, いわ ゆ る 「不 活発 会員 」 と友好 的で ま ごこ ろの こ もった面 接 をす るに は どうす るか , その模 範 を示 して くれま した。

大 管長 の質 問 には, 批判 や嘲 笑,相手 を気 まず くさせ る よ うな言動 な どは見 られ ませ ん で した。

皆 さんは, 長 い間教会 に 来て い ない会 員 を どの よ うな方 法で 活発化 して い るで しょ うか 。

2.大 管長 は,相 手 をいつ も安 楽 な気持 ちに させ ま した。

劣等 感 を与 え るよ うな ことは し ませ ん で した。

また, 傍観 者 的 な立場 を とるの では な く,常 に親 身に な って行 動 しま した。

私 た ちは, 訪 問先 の 人々に安 らか な気持 ち を与 えてい るで しょうか。

訪問 軒数 を増 やす ため に働 い て いる よ うな 印象 を与 えて はい ない で しょう。

3. 大管 長 は相手 の話 を熱 心 に聴 きま した。

大 管長 の 周囲 に いる人 々は, 自分 が心 からの 関心 をもって受 け とめ られ てい る と感 じま した。

私 は ル カ 2 :46- 47の 聖 句を思 い 出します 。

「そ して三 日の 後 に,イエ スが 宮 の中 で教師 たちの まん 中に す わって, 彼 らの話 を聞い た り質 問 した りして お られ るの を見つ け た。

聞 く人々 は みな, イエ スの 賢 さや そ の答 に驚 嘆 して いた。」

こ こで は,この聖 句 を次の よ うに 言い換 えて もよいか と思 い ます 。

「そ して数分 の 後に, 彼 が刑務 所 の 中で受刑 者 た ちの まん 中にす わ って, 彼 らの話 を聞 いたり質 問 した りしてお られ るの を見つ け た。

聞 く人々 はみ な, 彼の 賢 さや その答 に 驚嘆 して いた。」

4. 大 管長 は礼儀 正 し く振 る舞 い ま した。

ボー イ ス カウ トのお きて の第 5条 に 「スカ ウ トは礼儀正 しい」 とあ りますが , 大管 長 は75年 以 上 もこのお きて を確実 に守って きたの です 。

5.大 管長 はす べ ての 人 と友 人の よ うに接しま した。

どん な 人に会って も, 「根 は善良 な人」 と受 け取 る ようで した。

私 たちの見 方 は不 完全 です ので, 時 には 相手 に対 して好 ま し くな い気持 ちを抱 くこ とがあ ります が, そ の よ うな人 に も親 しみ を込 め て接 す る こ とが で き るで し ょうか 。

6. 大管 長 はす べ ての 人 に感謝 しま した。

人の好 意や 親切 に感謝 の 気持 ちを述べ なか っ た こ とはあ りません。

「お よそ人は、何 事に も神 を怒 らせ ず または何 事 に も神 の怒り燃 ゆ るこ とな し, ただす べ ての事 の中に神 の御 手 の あ る こ とを告 白せ … … ざ る者に神 の怒 りあ り。」 (教 義 と聖 約59:21)

私 た ちの愛 や定 員 会の 交 わ りか ら離れ てい く人の 中に は, 激励 と感 謝 の言葉 に飢え渇 い て い る人が い るの です 。

7.大 管長 は 威厳 と落 着 きを備 えて い ま した。

これは 私 に とって最 も印 象的 で した。

私 た ちは視 察 の途 中でユ タ州のス コッ ト・M ・マサ ソン知事 と一 緒 にな りま した 。

そ して, 共 に歩 き, 語 り, あ ち こち訪 れたの です が, 非常 に印 象 に残 った こ とは,知 事 と接 す る キ ンボー ル大管 長 の態 度が ,受 刑者 と接す る時 のそ れ と変 わ らなか った こ とです 。

皆 さんは, 常 に教 会 に出席す る人 を愛す る よ うに不 活 発会 員 を愛する こ とが で き るで しょ うか 。

8.大管 長 は 罪 を憎 み ます が, 罪 人は 愛 して い ます 。

大 管長 が受 刑 者 た ちの肩 に手を まわす の を見 た時, 私 は深 く感 動 しました 。

高慢 な心が 妨 げ にな って この よ うな振 る舞 いが で きない とい うこ とは な いで し ょ うか。

9. 大管 長 は神 のす べ て の子 供 た ちに手 を差 し伸 べ ます 。

大 管長 は受 刑 者 た ち と写真 を撮 るこ とに よ って, 彼 らに 自分 た ちも人 のた め に尽 くして い るの だ とい う気持 ちを起 こ させ ま した。

私 は個 人的 な交わ りの 中 で, 大管 長 が個 々の 人や 立場 を無視 す るの を見 た こ とが あ りませ ん。

握手や 写 真 撮影 を求 め られ た時 に, 「疲 れてい るか ら」 と「あ とに して下 さい」 とい った よ うな返 事 は決 して しな いの です 。

10.大 管長 は選 択 に迷 いが ちなすべ て の人々に, 長 期 にわ た り有 意義 な指 示 を与 えま した。

大管 長 は危 うい状 態に あ る人々を群 れに 連れ 戻す とい う堅 い決 意 を持 ってい る よ うです。

私 たち は, 一 時的 に不活 発 にな っ た会員 に対 して, 同 じよ うな継 続 した働 きかけ が で きるで し ょうか 。

キ ンボー ル大管 長 が刑務 所 にい る友 人たち を訪 れ た こ とが, 時宜 にか な ってい たことを うれ し く思 い ます 。

また, そ の訪 問 に同行 で きた こ と を感謝 してい ます。

写 真 を撮 った時 に大 管長 の 片側 に立 ったの は窃盗と強盗 の 罪 を犯 し, 反対側 に立 っ た受 刑者は殺 人の 罪 を犯 して それ ぞれ服役 中の 人でした 。

その 中 の ひ と りは教 会 員です 。

おふ た り と一 緒 に写 真 を撮 るこ とは,私に とって 名誉 な ことです。

大 管長 の この言葉 が今 で も私 の耳 に残 っ てい ます 。

主 は こう言わ れ ま した。 「わた しが …… 獄にいたときに尋 ね て くれ た。」 (マ タイ25:36)

こ こで もまた, 私 た ちは心 温 まる模 範 を見 る ことが で きます 。

キン ボール大 管長 は愛 の手を広 く差 し伸 べ て い ます。

す べ ての 人のため に心 を砕 き, どの よ うな人 を も決 して見放 す こ とを しませ ん。

刑 務 所の 中 でひ と りの予言 者が 示 した ように, 私 た ちの生 活や家 庭や 定 員会の 中でも, 人 々 を愛 し,導 き, 高め る勇気 を持 てるよ うに, イエ ス ・キ リス トのみ 名に よ り,へ り くだ って祈 ります。 アー メン。

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このお話は、末日聖徒イエス・キリスト教会1980年4月の総大会からご紹介しました。

段落は変更しています。

赤字青字は追加しています。

本日もお読みいただいてありがとうございます。

良い1日をお祈りします。


刑務所を訪れた予言者(1)

2022-01-30 15:36:45 | 日記
刑務所を訪れた予言者(1)

刑務 所の 中で ひ とりの 予 言者 が示 した よ う に,私 たち の 生活や , 家庭や , 定員会 の 中で も人 々を愛 し, 導 き, 高め る 勇気 が 必要 であ る





数 日前・ 私 は予 言 者 で ある キ ンボー ル大管長 と一 緒 に, ユ タ州立 刑務 所 を訪 れま した。

入 口 を入 る と, 電子 制御 され た独房 の 扉の 開閉 音 が耳 に 入 りま した。

鉄格 子が コン ク リー トの床や 壁 とす れ合 う音 を聞いて, 自分 が 再 び この場 所 に戻 っ て きた ことを知 らされ ま した。

私 に とっ ては見 慣 れた光景 で した。

これ までに何 度 も訪 れて いたか らです 。

しか し, キン ボー ル大 管長 に とっては 初め て の訪 問 で した。

厳重 に警 備 され た 入 ロか ら入 る と, 中度 警備 区域 の正 面 近 くに ある ロー レン ス ・モ リス所長 の事 務 室 に案 内され ま した。

所長 室 とい う危 険 の ない場 所に 落 ち着 いて も, 私 は不安 で した。

す べ てが 完全 に管 理 され , いか な る騒動 も起 こ らない よ うに と願 って い ま した 。

予 言者 が訪問 して い る最 中に ,妨 害や 邪魔 が 入 って はな らないの です 。

この視察 の責 任 を負 ってい た私 は, 所長 室 の椅 子 に座 っ てい る間も,周 囲 の状 況が 重 くの しかか って くるの を感じま した。

今 までの経 験か ら, 中 には予測で きな い行動 を とる受 刑者 が い るこ とを知って いた か らです 。

幸 い な こ とに, 有能 な所長 が 十分 に配慮 して くれ たの で, 所長室や その 周 囲は理 想 的 な静 け さに包 まれて いま した。

また, 予 言者 が来 る とい ううわ さが受 刑 者 の間に流 れ てい ない こ とを知 って,さ らに安 心 し ました。

キ ンボー ル大 管長 は, 何 に関心 を持 って刑 務 所 を訪 れ たの で し ょうか。

目的 は何なの で し ょ うか。

特別 に 関心 を引 くものがある ので しょ うか 。

どの よ うな こ とを考 えてい るの で し ょ うか。

受刑 者 の中 に会 いたい人が い るの で しょ うか。

大管 長の オ フ ィスに は処理 しなけ れ ばな らな い仕 事 が 山 と積まれ て い るの に, なぜ この よ うな危険 な環境 に身 を さ らす の で し ょうか 。

この刑 務 所 を訪問 してか ら数 日間, その時の 状 況につ いて いろ いろ考 えて み ま した。

そ して, スペ ンサー ・W ・キン ボール大 管長 は 多 くの理 由 が あって, また大勢 の 人々の ため に そこ を訪 れ た こ とが分 か りま した。

私 は 大管 長 の傍 らにいて, 大管 長 が刑 務 所とい う特 殊 な環境 に おか れた 人々 と話す 様子 を見 てい ましたが, そ れは私 の 人生 で最も価値 あ る経 験 の ひ とつ で した。

私 は た くさん の こ とを学 び ま した 。

私 の先輩 同僚 であ る大 管長 は, この不安 定 な状 況 の中 で十分 に私 を指 導 して くれた のです 。

共 に刑務所 を訪 れ, 車 に乗 って帰途 に着 くまでの 間,この偉 大 な 人物 の知 恵 と温情 に触 れた私 は,沸 き立 つ よ うな感 謝 の念 を覚 えた のです 。

私 は その 時の 経験 を皆 さん と,特 に ア ロン神権 者や指 導 的立 場 に ある 皆 さん と分 かち合 いた い と思 い ます 。

この場 で紹 介 して共に考 え る こ とを, 皆 さん が各 自の生 活の中に適 用 して下 さる よ うに願 って い ます。

大管長 の模 範 に従 えば, よ り多くの事柄 を達 成 し, さ らに立 派 な人格 を築 くこ とが できるか らです。

所長 室 での短 い会 見 が済 む と, 所長 はふた りの受刑 者 を招 き入れ て, キ ンボー ル大管長 に紹介 しよ う とし ま した。

とこ ろがふた りは入 口で ため らって い ま した 。

大 管長は立 ち上が って彼 ら と握手 し,温か く迎 え入れ ま した 。

ひ と りの予 言者 とふ た りの受 刑
者が 向か い合 い ま した。

私 は期 待 を持 って見守 りま した 。

キン ボー ル大管 長 は あい さつ に続 い て どの よ うな言葉 をか け た で し ょう。

何か 特別 な職 を身 につ け て い ます か 。

家 は どち らです か 。

あな たの家 族 につ いて話 して下 さい。

建 設 中の礼 拝堂 であ なた方も働 いて い るのですか 。

これ は大 管長 が尋ね た質問 の一部 ですが ,批 判 的 な態度 や気
まず い雰 囲気 は ま った く見 られ ませ んで した。

ほか の 人な らば, 同 じ状 況に 置か れ た時, 次の よ うに言 うので は ない で し ょうか。

「あ なたの刑期 は何年 で すか 。 どん な罪 を犯 したの です か。 ここに 入 って何年 に な ります か。 御家族 はが っか り して い るこ とでし ょうね 。

刑務 所 で 人生 を無 駄 に過 ごす な
ん て恥ず べ き こ とです よ。

今 後 は正 しい生活 を して 下 さい。」

キ ンボー ル大管 長 は熟 練 した 技術 と誠 実な態度 で受 刑 者 との面 接 を進 め て い き ま した。

それは私 を含 むす べ て の人 の模 範 となる もの で した。

わず か数 分 の間 に,大 管長は適切 な言葉 をか け て, 自分 が その受 刑 者に関心 を持 って い るこ と を伝 えたの です 。

ふ た りの受刑 者 との短 い面 会が 終 わ る と,私 た ちは所 内の礼 拝 堂 に案 内 して も ら うことに し ま した。

朝 の10時半 ご ろで したが ,屋 外の 気温 は華 氏40度 (約 5℃ ) とい う寒さで した。

「2ブロ ックほ どあ ります が,車
で おい で にな りますか 。」

そ う尋 ね られ た大管長 は , 歩い て行 きま しょ う, と答 え ま し
た 。

キ ンボー ル大 管長 は オーバ ー コー トを着 て いなか ったの で,秘 書 の D ・ア ーサ ー ・ヘ イ コ ッ ク兄弟 が 自分 の オーバ ー コー トを脱 い で大管 長 の肩 にか け よ う としま した。

す る と大管 長 は こ う言 い ました。

「あ りが とう。

私 は大 丈夫 ですか ら,着 ていて下 さい。

い て いれ ば, オー バー は必要 あ りませ ん。」

これ は単 な る儀 礼 的 な受 け 答 えな ので しょうか。

そ う考 え る人 もい るで しょ う。

しかし私 は, キ ンボー ル大 管長 の思 いや り深 い生 活態 度 が に じみ 出 てい る と思 い ました。

私 た ちは看 手や 受刑 者 と共 に建 設中 の礼拝 堂 に向 か って歩 き始 め ま した。

私 は キ ンボー ル大 管長 のす ぐそば にい たの で, 彼の絶 え 間 ない質 問や 話 を十分 に聴 き取 るこ と
が で き ま した。

大 管長 は相 手 の答 えや興 味深 い話 に 熱心 に耳 を傾 け ま した。

感 銘 を受け た のは, キ ンボー ル大管 長 が受刑 者 の監禁 状態 や 待遇 に まで 関心 を持 って い る とい
うこ とです 。

建 設 中の礼 拝堂 の 中に 入 る と, 大管 長 は受刑 者 を含め , そ こで働 いて い る人々 や,初 め て彼 の存 在 に気づ いた他 の訪 問者 た ち
と握 手 しま した。

大管 長 は全 員 と握手 し よう と手 を差 し伸 べ ま したが , だれ ひ と り迷惑 そ うな様 子 をす る人は い ませ んで した 。

た くさん の労 働者 が 足場か ら飛び 降 りて,大 管長 と握手 し ました。

指 に 付 いたモ ル タルや 汚れ を拭 き取 る前に, 大 管長 の手 が差し出 され るこ と もあ りま した 。

その場 に いた人 は, 他 の教 会の指 導 者 も含め て, 大管長 が次 の よ うに話 すの を聞 きました。

「諸宗派 が一 緒 に な って礼拝 を行 な うこの施 設 は,受 刑者 の 社会 復帰 に役 立つ で しょ う。」

たちの 教会 や教 会 員 も,価 値 あ る社会事 業で した ら喜 ん で参加 します 。

あ らゆ る人 々と健 全 な関 係 を築 く大 管長 に, 私 は再度 胸を打 た れ ま した。

刑 務所 の訪 問 と礼拝堂 の視 察 で最 も素 晴ら しい と私 が思 っ たの は,最 小 警備 区域 の応接 室 で,大 管長 が ふ た りの受刑 者 と並 ん
で写 真 を撮 った 時 の こ とです 。

大管 長 は彼らを招 いて両 脇 に立 って も らい, 肩 に手 をか け て次 の よ うに言 い ま した 。

おふ た りと一 緒 に写真 を撮 る こ とは ,私 に とって名 誉な ことです 。

この言葉 は ふ た りの受刑 者 の胸 を打 ち ま した。

周 囲に い た私 た ちは,心か ら愛する人物 の偉 大 さと徳 の高 さを再 び 目に したの です 。

そ こには, 尊敬 と威厳 とが表 われ て い ま した。

大 管長 は, どこ で会 った 人にも, また どの よ うな場所 に い た人 にも, すべ ての 人々 に 人間 として扱 われ る権利が あ る こ とを教 えて くれ たの です 。

キ ンボー ル大 管長 は断 固 として罪 に敵対 しますが, 罪 人に は友 の よ うに接 します。

教義 と聖約50:26の聖 句が , 力強 く私 の胸 に迫 って きま した 。

「およそ神 よ り聖 職 に按 手任 命
せ られて 遣 わ さる る者 は,彼 い と小 さき者にてす べ ての ものの僕 な りとも, 任 命せ られて い と大 いな る者 とせ らる るな り。」

視察 を終 え よ うと した時, ひ と りの受刑者 が私 の方 に 走 り寄 って きて 言 い ま した 。

「キンボー ル 大管 長 と握手 す る機 会 が あ りませ んで したが,私 が心か ら大管 長 を愛 している こ とを お伝 えい ただけ ませ んか。」

別 の受刑 者 が言 い ま した。 「私 はモルモ ンではないが ,彼は特 別 な 人に ちが い ない。」

実 際にキンボー ル大 管長 が いか に特 別 な 人で あ るのか , この 囚 人に も分か る 日が 来 る よ う願って い ます。

ソル トレー ク ・シテ ィー に帰 る車 に向 かって 歩 きなが ら, 私 は予 言者 との価値 あ る経 験か ら, パ ー レー ・P ・プ ラ ッ ト長 老 の話 を連 想 して い ま した。 彼が 予言 者 ジ ョセブ ・ス ミス と共 に ミズー リ州 リッチモ ン ドの刑務 所 に捕 われ た時の 話 です。

多 くの 点で状 況 は異 な って い ます が, その 時に ジ ョセ ブの真 の 威厳 と尊厳 が 人々 の前 に表わ され ま した。 (パー レー ・P ・プ ラ ッ ト・ジュニア編 , 「パー レー ・P ・プ ラ ッ ト自叙伝 」pp.193-200,210- 15,230-40参 照 )

刑 務所を訪 れ たひ とりの 人が神 の権 威 の下 で行動して語 る時に, また恐 れ る様 子 もな く受刑者 た ち と経験 を共 にす る時 に,私 は ジ ョセフの場 合 と同 じ真 の威 厳 を 目に したの です。

私 た ちの乗 った車 が刑 務所 の敷 地か ら離れ る前 に, キンボー ル大 管長 は最 大警備 区域 を見 渡 しま した。

そ して, 高 い囲 いや 監視 塔 , 警備 員, 隔離 区域 な ど を見 て, 自由や 責 任や 働 く喜 び を奪 われ た人 々は何 と不幸 な こ とだ ろ うか,と言 いました。

どんな人 で も根 は善 良 なの です 。

彼 らは ただ道 に迷 った だけ です 。

正 しい道に戻 り,正 しい習慣 を取 り戻 す ため には, 手助 けが 必要 です 。

キン ボー ル大管 長 は刑 務 所長 に,教 会 の家 庭 の夕べ の プ ロ グラムが 所 内で どの よ うな効果 を挙 げ て いるか尋ね ました。

(数 年前に 大管 長 は この プ ログ ラム を行 な うために援助 した こ とが あ りま した)非常 に成 功 し
て い る とい う答 え を聞 いて, 大管 長 はた いそ う喜 び ま した。

所長 の話 に よれ ば, 毎週月曜 日の夜 に た くさん の家族 が刑 務所 を訪れ て, 参加 す る資格 の あ る受刑 者 と家族 的な雰 囲気 を共 に してい るそ うです 。

これ らの善 良 な人 々は ,家族 を持 たな い受刑 者 のため に, 彼 らの 家族 と して奉仕 してい るの
です 。

この 関係 は受刑 者 が釈放 されてか らも続 く場 合が 多 く,社 会復 帰 の重要 な支 えにな って い ます 。

家族 の絆 は, 定期 的 な活動 を基 盤 と して 強め られ てい ます。

キ ンボ一 ル大管 長 は昔か ら, すべ て の 人は家 族 関係 を楽 しむ権 利 を持つ と主 張 して きま した。

このプ ロ グラム に よって何 人か の囚 人が初め て本 当の家庭 とい うもの に触れ た とい う話 に, 大管長 は満 足 気 で した。

建 設 中の礼 拝堂 を見学 して 事務 室 に戻 るまでの 間, キ ンボー ル大 管長 の 周囲 には 大勢 の青年 や老 人が いて大 管長 に手 を貸 し,
質 問に 答 えて い ました。

大管 長 は歩 きな がら私 の こ と を何度 も 「マ ー ブ」 と呼 び ま し
た。

それ を聞 いた ある青年 が ,感 銘 を受 けた様子 で こう言いま した 。

「キ ンボー ル大 管長 に 『マー ブ』 と呼 ん で も らえ る なんて ,
素 晴 ら しいこ とですね。」

私 は答 えて 言 い ました。

「確か に その通 りです 。

で も,もっ と素 晴 らしいこ とは, スペ ンサ ー ・W ・キ ンボー ル大管長 が神 の予 言者 だ とい う こ とで
す よ。」

こ うして ,私 は再 び予 言者 の行 動 から学 び取 ったの です 。

(続く)


わたしに従ってきなさい

2022-01-30 08:01:17 | 日記
「わたしに従ってきなさい」
ラッセル・ M・ネルソン大管長
イエス・キリストは,聖約の道を進んで天の御父のみもとに帰って,愛する人々とともにいるようにと招いておられます。
愛する兄弟姉妹の皆さん,妻のウェンディーとわたしは,この安息日の朝に皆さんとともに過ごせることをうれしく思っています。

前回の総大会以来,多くのことが起こりました。新しい神殿が,チリのコンセプシオン,コロンビアのバランキージャ,イタリアのローマで奉献されました。

これらの神聖な行事で,わたしたちは御霊が豊かに注がれるのを感じました。

最近モルモン書を読んで喜びと隠された宝を見いだした多くの女性(ならびに男性)に賛辞を送ります。

奇跡が起こったという報告に,感動しています。

今や執事となって毎週日曜日にふさわしい状態で聖餐を配る11歳の若い男性に感嘆しています。

彼らは,今やビーハイブとして熱心に学び,奉仕する11歳の若い女性とともに神殿に参入しています。

若い男性も若い女性も,確信を持って明快に,福音の真理を宣べ伝えています。

教会がサポートする家庭中心の教科課程に従うために,親と協力しながら,家庭で福音を教えるのを手伝う子供や青少年がいることをうれしく思います。

このような写真を受け取りました。

4歳のブレイクです。

土曜日の早朝,教会の本を手に取って叫んでいます。

「ぼくの霊に御飯をあげなきゃ!」


ブレイク,わたしたちは,あなたのような人たちに感動しています。

回復されたイエス・キリストの福音の真理をよく味わって自分の霊を養うことを選んでいる人たちです。

わたしたちは,多くの人が神殿で礼拝し,奉仕することで,生活に神の力を受けていることを知って喜んでいます。

多くの方が御存じのとおり,わたしたちの家族は3か月前につらい別れを経験しました。

娘のウェンディーがこの死すべき世を去ったのです。

がんとの闘いの最後の数日間,わたしは最後の親子の語らいをする機会に恵まれました。

娘の両手を握り,どれほど深く愛しており,彼女の父親であることにどれほど感謝しているかを告げました。

そしてこう言いました。

「神殿で結婚して,忠実に聖約を守ってきたね。夫婦で7人の子供を家庭に迎え,イエス・キリストの敬虔な弟子,雄々しい教会員,献身的な市民となるように育てた。そして子供たちは,同じ標準に従う伴侶を選んだ。君のお父さんとして,君のことを心から誇りに思うよ。たくさんの喜びをありがとう。」

娘は静かに,「ありがとう,お父さん」と答えました。

穏やかな涙のひと時でした。

彼女の生きた67年間,ともに働き,ともに歌い,よくスキーをしました。

しかしその夜は,聖約,儀式,従順,信仰,家族,忠誠,愛,永遠の命など,最も大切なことについて語り合いました。

娘がいなくてどれほど寂しいことでしょう。

それでも,回復されたイエス・キリストの福音があるので,娘のことは心配していません。

神との聖約を守り続け,娘と再び会える時を心待ちにしながら過ごしています。

それまでの間,わたしたちはここで主に仕え,彼女は幕の向こうのパラダイスで主に仕えます。

実は,わたしと妻は今年の初めにパラダイスを訪問しました。

カリフォルニア州パラダイスです。

予定に従ってそこを訪れたのは,娘がこの世を去ってから40時間たたないうちのことでした。

わたしたちは,同行したケビン・W・ピアソン長老とジューン姉妹とともに,カリフォルニア州チコステークの聖徒たちに元気づけられました。

彼らの偉大な信仰とミニスタリングについて,またカリフォルニア州の歴史上最悪の山火事による甚大な被害の中で起こった数々の奇跡について聞きました。

滞在中,若い警察官ジョンと長い時間話しました。

ジョンは緊急対応をする大勢の勇敢な人の一人です。

2018年11月8日にパラダイスを突然覆い尽くした深い暗闇について話してくれました。

炎と火の粉が町を襲って惨劇さながら建物や家財を焼き払い,灰の山とレンガ造りのむき出しの煙突以外何も残らなかったそうです。


15時間,ジョンは,火の粉が矢のように襲いかかる底知れぬ暗闇の中で車を走らせ,自分の命を顧みずに次から次へと個人や家族を安全な場所に避難させたのです。

それでも,過酷な体験の間,ジョンを最も脅かしたのは,常に頭をよぎる次の質問でした。

わたしの家族はどこにいるのだろう?」

長く恐ろしい苦悩の時間が過ぎ,ジョンはやっと,家族が無事に避難したことを知りました。

家族を思うジョンの話を聞き,わたしは今日,死すべき試しの生涯が終わりに近づいたとき「わたしの家族はどこにいるのだろう?」と問うかもしれない皆さんに向けて話そうと思いました。

この世の試しが終わって霊界へ行く,来るべきその日に,皆さんは,胸の痛むこの問いに向き合うことになります。

わたしの家族はどこにいるのだろう?

イエス・キリストは,永遠の家に帰る道を教えてくださっています。

主は天の御父の永遠の進歩の計画をだれよりもよく理解しておられます。

何と言っても,主はそのすべてのかなめ石であられ,わたしたちの贖い主,癒し主,救い主なのですから。

アダムとエバがエデンの園を追われて以来,キリスト・イエスは,御自分に従うことを選ぶすべての人を助けるために,力強い御腕を差し伸べてこられました。

繰り返し聖文に記録されているように,あらゆる人があらゆる罪を犯すにもかかわらず,主の御腕は今もなお伸べられています。

わたしたち各人の霊は,家族の愛が永遠に続くことを生来切に望むものです。

愛さえあれば永遠に一緒にいられるとラブソングは歌継ぎいますが,これは間違いです。

また,イエス・キリストの復活によってすべての人が死後愛する人とともにいられるという約束が与えられていると信じている人がいますが,誤った期待です。

実際には,救い主御自身が非常に明確にしておられるように,主の復活のおかげで,かつて生を受けたすべての人は確かに復活して永遠に生きることができます。

しかし昇栄という貴い特権を得たければそれ以上のことが求められるのです。

救いは個人の問題ですが,昇栄は家族の問題です。

主イエス・キリストが御自分の預言者に語られた次の御言葉を聴いてください。

すべての聖約や契約,きずな,義務,誓詞,誓言,履行,関係,交際,期待がなされ,また交わされるとき,……約束の聖なる御霊により結び固められなければ,これらは死者の中からの復活の時も,その後も,まったく効験や効能,効力がない。……この目的で結ばない契約はすべて,人が死ぬと終わるからである。

では,家族が永遠の昇栄にあずかるために何が必要なのでしょうか。

それは神と聖約を交わし,その聖約を守り,救いに不可欠な儀式を受けることによって,その特権にあずかる資格を得ることです。

これは時の初めからそうでした。アダムとエバ,ノアとその妻,アブラハムとサラ,リーハイとサライア,またそのほかイエス・キリストの献身的な弟子たちのすべてが,世界が創造されて以来,同じ聖約を神と交わしてきました。

彼らは,主の回復された教会の会員である現代のわたしたちがバプテスマと神殿で聖約を交わし受けるのと同じ儀式を受けてきました。

救い主は,御自分に従ってバプテスマの水に入るように,またやがて神殿で神とさらなる聖約を交わすように,そしてさらに救いに不可欠な儀式を受けて忠実であるようにと,すべての人に呼びかけておられます。

家族とともに昇栄し,永遠に神とともに暮らしたいのであれば,これらのすべてが必要です。

わたしが愛し,称賛し,尊敬する多くの人が,救い主のこの呼びかけに応じていないことをわたしは心から心配しています。

イエス・キリストが「わたしに従ってきなさい」と招いておられるのに,彼らはその呼びかけを無視するのです。

なぜ神が涙を流されるのか,わたしには分かります。

このような友人や親族のことでわたしも涙を流します。

皆すばらしい男性や女性で,家族や社会的な責任に尽くしています。

時間,労力,持っているものを惜しみなくささげています。

彼らの尽力により世界はより良くなっています。

しかし,彼らは神と聖約を交わさないことを選んでいます。

家族とともに昇栄して永遠にともに結ばれる儀式を,受けていないのです。

彼らと語り,それを可能とする主の律法について真剣に考えるよう勧めることができればどんなによいでしょう。

救い主にどれほど愛されているかを実感してもらうため,またわたしが彼らをどれほど愛しているかを,そして聖約を守る男女が「満ちみちる喜び」を得られることを理解してもらうために何を言えばよいのかと,わたしはずっと考えてきました。

後の世には彼らの居場所があります。

立派な,やはり神と聖約を交わすことを選ばなかった男女がいる場所です。

そこは,家族が再会して永遠に生きて進歩する特権を受ける場所ではないということを,彼らは理解する必要があります。

そこは,満ちみちる喜び,決して終わりのない進歩と幸福を経験する王国ではないのです。

その究極の祝福は,永遠の御父なる神とその御子イエス・キリスト,そしてふさわしさを備えたすばらしい,資格ある家族とともに高められた日の栄えの王国に住むことによってのみ得られるのです。

ためらっている友人の皆さんにお伝えします。

「この人生で,あなたは2番目に良いものでは決して満足してきませんでした。けれども,回復されたイエス・キリストの福音を完全に受け入れようとしない場合,2番目で満足することを選んでいるのです。 救い主は,『わたしの父の家には,すまいがたくさんある』と言われました。しかし,神と聖約を交わすことを選ばない場合,あなたは永遠に粗末な屋根の下で暮らすことでよしとしているのです。」

ためらっている友人の皆さんに,加えてお願いします。

心を神に注ぎ出し,これらのことが真実か,神に尋ねてください。時間を取って御言葉を研究してください。真剣に研究してください!ほんとうに家族を愛しているならば,そして永遠に一緒に昇栄したければ,今,代価を払い,真剣な研究と熱烈な祈りによって,これらの永遠の真理を理解し,それに従って生活してください。 神を信じているのかどうかも分からないのであれば,そこから始めてください。神と交わった経験がなければ,神の存在を疑ってしまうものだということを理解し,神と交わる経験ができるような状況に自らを置いてください。謙虚になってください。自分の人生と周りの世界に及んでいる神の御手を見る目が持てるように祈ってください。神は確かに実在されるのか,神があなたのことを御存じなのか,告げてくださるよう神に尋ねてください。あなたについてどう感じておられるか神に尋ね,耳を傾けてください。」

わたしの愛するある友人は,神との交わりがほとんどありませんでした。

それでも,亡くなった妻のところに行きたいと切に願い,助けてほしいと言いました。

そこで,宣教師に会ってキリストの教義を理解し,福音の聖約と儀式と祝福について学ぶよう勧めました。 彼はそうしました。

しかし,宣教師から教えられた生き方をするには,生活の中で変えるべきことがあまりに多いと感じて,こう言いました。

「戒めと聖約は自分には難しすぎます。什分の一を納めるなどまず無理ですし,教会で奉仕する時間もありません。」

そして,わたしにこう言いました。

「わたしが死んだら妻とわたしに必要な神殿儀式を,行ってください。そうすれば妻とまた一緒にいられるわけですから。」

幸いなことに,わたしはこの人を裁く立場にはありません。

しかし,この世でバプテスマを受ける機会や神権への聖任,神殿の祝福を受ける機会がありながら,自分の意思でその機会を拒む決断をした人にとって,身代わりの神殿の業は有効なのかと,わたしは疑問に思います。

愛する兄弟姉妹の皆さん,イエス・キリストは,聖約の道を進んで天の御父のみもとに帰って愛する人々とともにいるようにと招いておられます。

わたしに従ってきなさい」と招いておられます。

今,わたしはイエス・キリストの教会の大管長として,教会から遠ざかっている方に,また救い主の教会が回復されていることを知ろうとまだ心から努めていない方に申し上げます。

自分自身で知るために霊的な努力をしてください。

今行ってください。

もう時間がありません。

わたしは神が生きておられることを証します。

イエスはキリストです。

主の教会と完全な福音が回復されたのは,今もこの後もわたしたちの生活に喜びをもたらすためなのです。

イエス・キリストの御名により証します,アーメン。

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このお話は、末日聖徒イエス・キリスト教会2019年4月の総大会からご紹介しました。

段落は変更しています。

青字赤字は追加しています。

本日もお読みいただいてありがとうございます。

良い安息日をお祈りします。


王妃エステルの勇気

2022-01-28 22:11:47 | 日記

エステル記 第3章


3:1これらの事の後、アハシュエロス王はアガグびとハンメダタの子ハマンを重んじ、これを昇進させて、自分と共にいるすべての大臣たちの上にその席を定めさせた。

3:2王の門の内にいる王の侍臣たちは皆ひざまずいてハマンに敬礼した。これは王が彼についてこうすることを命じたからである。しかしモルデカイはひざまずかず、また敬礼しなかった。

3:3そこで王の門にいる王の侍臣たちはモルデカイにむかって、「あなたはどうして王の命令にそむくのか」と言った。

3:4彼らは毎日モルデカイにこう言うけれども聞きいれなかったので、その事がゆるされるかどうかを見ようと、これをハマンに告げた。なぜならモルデカイはすでに自分のユダヤ人であることを彼らに語ったからである。

3:5ハマンはモルデカイのひざまずかず、また自分に敬礼しないのを見て怒りに満たされたが、

3:6ただモルデカイだけを殺すことを潔しとしなかった。彼らがモルデカイの属する民をハマンに知らせたので、ハマンはアハシュエロスの国のうちにいるすべてのユダヤ人、すなわちモルデカイの属する民をことごとく滅ぼそうと図った。

3:7アハシュエロス王の第十二年の正月すなわちニサンの月に、ハマンの前で、十二月すなわちアダルの月まで、一日一日のため、一月一月のために、プルすなわちくじを投げさせた。

3:8そしてハマンはアハシュエロス王に言った、「お国の各州にいる諸民のうちに、散らされて、別れ別れになっている一つの民がいます。その法律は他のすべての民のものと異なり、また彼らは王の法律を守りません。それゆえ彼らを許しておくことは王のためになりません。

3:9もし王がよしとされるならば、彼らを滅ぼせと詔をお書きください。そうすればわたしは王の事をつかさどる者たちの手に銀一万タラントを量りわたして、王の金庫に入れさせましょう」。

3:10そこで王は手から指輪をはずし、アガグびとハンメダタの子で、ユダヤ人の敵であるハマンにわたした。

3:11そして王はハマンに言った、「その銀はあなたに与える。その民もまたあなたに与えるから、よいと思うようにしなさい」。

3:12そこで正月の十三日に王の書記官が召し集められ、王の総督、各州の知事および諸民のつかさたちにハマンが命じたことをことごとく書きしるした。すなわち各州に送るものにはその文字を用い、諸民に送るものにはその言語を用い、おのおのアハシュエロス王の名をもってそれを書き、王の指輪をもってそれに印を押した。

3:13そして急使をもってその書を王の諸州に送り、十二月すなわちアダルの月の十三日に、一日のうちにすべてのユダヤ人を、若い者、老いた者、子供、女の別なく、ことごとく滅ぼし、殺し、絶やし、かつその貨財を奪い取れと命じた。

3:14この文書の写しを詔として各州に伝え、すべての民に公示して、その日のために備えさせようとした。

3:15急使は王の命令により急いで出ていった。この詔は首都スサで発布された。時に王とハマンは座して酒を飲んでいたが、スサの都はあわて惑った。

第4章

4:1モルデカイはすべてこのなされたことを知ったとき、その衣を裂き、荒布をまとい、灰をかぶり、町の中へ行って大声をあげ、激しく叫んで、

4:2王の門の入口まで行った。荒布をまとっては王の門の内にはいることができないからである。
4:3すべて王の命令と詔をうけ取った各州ではユダヤ人のうちに大いなる悲しみがあり、断食、嘆き、叫びが起り、また荒布をまとい、灰の上に座する者が多かった。

4:4エステルの侍女たちおよび侍従たちがきて、この事を告げたので、王妃は非常に悲しみ、モルデカイに着物を贈り、それを着せて、荒布を脱がせようとしたが受けなかった。

4:5そこでエステルは王の侍従のひとりで、王が自分にはべらせたハタクを召し、モルデカイのもとへ行って、それは何事であるか、何ゆえであるかを尋ねて来るようにと命じた。

4:6ハタクは出て、王の門の前にある町の広場にいるモルデカイのもとへ行くと、

4:7モルデカイは自分の身に起ったすべての事を彼に告げ、かつハマンがユダヤ人を滅ぼすことのために王の金庫に量り入れると約束した銀の正確な額を告げた。

4:8また彼らを滅ぼさせるために、スサで発布された詔書の写しを彼にわたし、それをエステルに見せ、かつ説きあかし、彼女が王のもとへ行ってその民のために王のあわれみを請い、王の前に願い求めるように彼女に言い伝えよと言った。

4:9ハタクが帰ってきてモルデカイの言葉をエステルに告げたので、

4:10エステルはハタクに命じ、モルデカイに言葉を伝えさせて言った、

4:11「王の侍臣および王の諸州の民は皆、男でも女でも、すべて召されないのに内庭にはいって王のもとへ行く者は、必ず殺されなければならないという一つの法律のあることを知っています。ただし王がその者に金の笏を伸べれば生きることができるのです。しかしわたしはこの三十日の間、王のもとへ行くべき召をこうむらないのです」。

4:12エステルの言葉をモルデカイに告げたので、

4:13モルデカイは命じてエステルに答えさせて言った、「あなたは王宮にいるゆえ、すべてのユダヤ人と異なり、難を免れるだろうと思ってはならない。

4:14あなたがもし、このような時に黙っているならば、ほかの所から、助けと救がユダヤ人のために起るでしょう。しかし、あなたとあなたの父の家とは滅びるでしょう。あなたがこの国に迎えられたのは、このような時のためでなかったとだれが知りましょう」。

4:15そこでエステルは命じてモルデカイに答えさせた、

4:16「あなたは行ってスサにいるすべてのユダヤ人を集め、わたしのために断食してください。三日のあいだ夜も昼も食い飲みしてはなりません。わたしとわたしの侍女たちも同様に断食しましょう。そしてわたしは法律にそむくことですが王のもとへ行きます。わたしがもし死なねばならないのなら、死にます」。

4:17モルデカイは行って、エステルがすべて自分に命じたとおりに行った。

第5章

5:1三日目にエステルは王妃の服を着、王宮の内庭に入り、王の広間にむかって立った。王は王宮の玉座に座して王宮の入口にむかっていたが、

5:2王妃エステルが庭に立っているのを見て彼女に恵みを示し、その手にある金の笏をエステルの方に伸ばしたので、エステルは進みよってその笏の頭にさわった。

5:3王は彼女に言った、「王妃エステルよ、何を求めるのか。あなたの願いは何か。国の半ばでもあなたに与えよう」
5:4エステルは言った、「もし王がよしとされるならば、きょうわたしが王のために設けた酒宴に、ハマンとご一緒にお臨みください」。

5:5そこで王は「ハマンを速く連れてきて、エステルの言うようにせよ」と言い、やがて王とハマンはエステルの設けた酒宴に臨んだ。

5:6酒宴の時、王はエステルに言った、「あなたの求めることは何か。必ず聞かれる。あなたの願いは何か。国の半ばでも聞きとどけられる」。

5:7エステルは答えて言った、「わたしの求め、わたしの願いはこれです。

5:8もしわたしが王の目の前に恵みを得、また王がもしわたしの求めを許し、わたしの願いを聞きとどけるのをよしとされるならば、ハマンとご一緒に、あすまた、わたしが設けようとする酒宴に、お臨みください。わたしはあす王のお言葉どおりにいたしましょう」。

5:9こうしてハマンはその日、心に喜び楽しんで出てきたが、ハマンはモルデカイが王の門にいて、自分にむかって立ちあがりもせず、また身動きもしないのを見たので、モルデカイに対し怒りに満たされた。 

5:10しかしハマンは耐え忍んで家に帰り、人をやってその友だちおよび妻ゼレシを呼んでこさせ、

5:11そしてハマンはその富の栄華と、そのむすこたちの多いことと、すべて王が自分を重んじられたこと、また王の大臣および侍臣たちにまさって自分を昇進させられたことを彼らに語った。

5:12ハマンはまた言った、「王妃エステルは酒宴を設けたが、わたしのほかはだれも王と共にこれに臨ませなかった。あすもまたわたしは王と共に王妃に招かれている。

5:13しかしユダヤ人モルデカイが王の門に座しているのを見る間は、これらの事もわたしには楽しくない」。

5:14その時、妻ゼレシとすべての友は彼に言った、「高さ五十キュビトの木を立てさせ、あすの朝、モルデカイをその上に掛けるように王に申し上げなさい。そして王と一緒に楽しんでその酒宴においでなさい」。ハマンはこの事をよしとして、その木を立てさせた。

第6章

6:1その夜、王は眠ることができなかったので、命じて日々の事をしるした記録の書を持ってこさせ、王の前で読ませたが、

6:2その中に、モルデカイがかつて王の侍従で、王のへやの戸を守る者のうちのビグタナとテレシのふたりが、アハシュエロス王を殺そうとねらっていることを告げた、としるされているのを見いだした。

6:3そこで王は言った、「この事のために、どんな栄誉と爵位をモルデカイに与えたか」。王に仕える侍臣たちは言った、「何も彼に与えていません」。

6:4王は言った、「庭にいるのはだれか」。この時ハマンはモルデカイのために設けた木にモルデカイを掛けることを王に申し上げようと王宮の外庭にはいってきていた。

6:5王の侍臣たちが「ハマンが庭に立っています」と王に言ったので、王は「ここへ、はいらせよ」と言った。

6:6やがてハマンがはいって来ると王は言った、「王が栄誉を与えようと思う人にはどうしたらよかろうか」。ハマンは心のうちに言った、「王はわたし以外にだれに栄誉を与えようと思われるだろうか」。
6:7ハマンは王に言った、「王が栄誉を与えようと思われる人のためには、

6:8王の着られた衣服を持ってこさせ、また王の乗られた馬、すなわちその頭に王冠をいただいた馬をひいてこさせ、

6:9その衣服と馬とを王の最も尊い大臣のひとりの手にわたして、王が栄誉を与えようと思われる人にその衣服を着させ、またその人を馬に乗せ、町の広場を導いて通らせ、『王が栄誉を与えようと思う人にはこうするのだ』とその前に呼ばわらせなさい」。

6:10それで王はハマンに言った、「急いであなたが言ったように、その衣服と馬とを取り寄せ、王の門に座しているユダヤ人モルデカイにそうしなさい。あなたが言ったことを一つも欠いてはならない」。

6:11そこでハマンは衣服と馬とを取り寄せ、モルデカイにその衣服を着せ、彼を馬に乗せて町の広場を通らせ、その前に呼ばわって、「王が栄誉を与えようと思う人にはこうするのだ」と言った。

6:12こうしてモルデカイは王の門に帰ってきたが、ハマンは憂え悩み、頭をおおって急いで家に帰った。

6:13そしてハマンは自分の身に起った事をことごとくその妻ゼレシと友だちに告げた。するとその知者たちおよび妻ゼレシは彼に言った、「あのモルデカイ、すなわちあなたがその人の前に敗れ始めた者が、もしユダヤ人の子孫であるならば、あなたは彼に勝つことはできない。必ず彼の前に敗れるでしょう」。

6:14彼らがなおハマンと話している時、王の侍従たちがきてハマンを促し、エステルが設けた酒宴に臨ませた。

第7章

7:1王とハマンは王妃エステルの酒宴に臨んだ。

7:2このふつか目の酒宴に王はまたエステルに言った、「王妃エステルよ、あなたの求めることは何か。必ず聞かれる。あなたの願いは何か。国の半ばでも聞きとどけられる」。

7:3王妃エステルは答えて言った、「王よ、もしわたしが王の目の前に恵みを得、また王がもしよしとされるならば、わたしの求めにしたがってわたしの命をわたしに与え、またわたしの願いにしたがってわたしの民をわたしに与えてください。

7:4わたしとわたしの民は売られて滅ぼされ、殺され、絶やされようとしています。もしわたしたちが男女の奴隷として売られただけなら、わたしは黙っていたでしょう。わたしたちの難儀は王の損失とは比較にならないからです」。

7:5アハシュエロス王は王妃エステルに言った、「そんな事をしようと心にたくらんでいる者はだれか。またどこにいるのか」。

7:6エステルは言った、「そのあだ、その敵はこの悪いハマンです」。そこでハマンは王と王妃の前に恐れおののいた。

7:7王は怒って酒宴の席を立ち、宮殿の園へ行ったが、ハマンは残って王妃エステルに命ごいをした。彼は王が自分に害を加えようと定めたのを見たからである。

7:8王が宮殿の園から酒宴の場所に帰ってみると、エステルのいた長いすの上にハマンが伏していたので、王は言った、「彼はまたわたしの家で、しかもわたしの前で王妃をはずかしめようとするのか」。この言葉が王の口から出たとき、人々は、ハマンの顔をおおった。

7:9その時、王に付き添っていたひとりの侍従ハルボナが「王のためによい事を告げたあのモルデカイのためにハマンが用意した高さ五十キュビトの木がハマンの家に立っています」と言ったので、王は「彼をそれに掛けよ」と言った。

7:10そこで人々はハマンをモルデカイのために備えてあったその木に掛けた。こうして王の怒りは和らいだ。

(以上)
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本日もお読みいただいてありがとうございます。

赤字青字下線は、追加しています。

エステルという、勇敢な女性のお話しでした。

勇敢な女性によって、歴史は作られています。

良い1日をお祈りします。

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ウイキペディアから、引用しました。

シオンはなくなった

2022-01-28 04:51:32 | 日記


「移されたシオンの町」デル・パーソン画,© 1982 IRI

創世記5:24

5:24エノクは神とともに歩み、神が彼を取られたので、いなくなった

ヘブル11:5

11:5信仰によって、エノクは死を見ないように天に移された。神がお移しになったので、彼は見えなくなった。彼が移される前に、神に喜ばれた者と、あかしされていたからである。

モーセ7:18-19

18 しゅそのたみシオンばれたかれらがこころを一つにし、おもいを一つにし、のうちにんだからである。そして、かれらのなかまずしいものはいなかった。
18 And the Lord called his people Zion, because they were of one heart and one mind, and dwelt in righteousness; and there was no poor among them.

19 エノクは、をもってかみたみおしえをつづけた。そして、その生涯しょうがいに、かれは一つのまちて、それはせいなるみやこ、すなわちシオンとばれた。
19 And Enoch continued his preaching in righteousness unto the people of God. And it came to pass in his days, that he built a city that was called the City of Holiness, even Zion.

モーセ7:69
69 エノクとそのすべてのたみかみとともにあゆみ、かれはシオンのなかんだ。それから、シオンはなくなったかみしんふところにそれをむかれられたからである。そのことから、「シオンはえうせた」ということひろまった。
69 And Enoch and all his people walked with God, and he dwelt in the midst of Zion; and it came to pass that Zion was not, for God received it up into his own bosom; and from thence went forth the saying, Zion is Fled.
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本日もお読みいただいてありがとうございます。
赤字青字下線は追加しています。
良い1日をお祈りします。