イエス・キリストの福音をご紹介します。

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私たちの状況を理解してくれる御方がいます

2021-05-31 22:26:37 | 日記
信仰の目
ニール・L・アンダーセン長老
十二使徒定員会
宣言全体を受け入れずに取捨選択するならば,わたしたちの永遠の展望は曇り,今ここでの体験に重きを置きすぎてしまいます。
十字架に掛けられる少し前,イエスは裁きの広間にいるピラトの前に引き出されました。「あなたはユダヤ人の王か」と蔑むように尋ねるピラトに向かい,イエスはこう答えられました。「わたしの国はこの世のものではない。......わたしは真理についてあかしするために......この世に来たのである。だれでも真理につく者は,わたしの声に耳を傾ける。」


ピラトは皮肉を込めて尋ねました。「真理とは何か。」

「真理とは何か」という質問は,今の世の宗教を信じない人にとって,ひどく複雑なものかもしれません。

グーグルで「真理とは何か」と検索すると,100万以上の回答が表示されます。従来の図書館の蔵書全部を合わせたよりも多くの情報が,携帯電話で入手できます。わたしたちは情報過多,意見過多の社会に住んでいます。どちらを向いても,わたしたちの心をそそり引き付ける声が追いかけてきます。

今日混乱に陥った多くの人々が,2500年も前の哲学者の言葉を鵜呑みにするのも不思議ではありません。かつてプロタゴラスは若きソクラテスに向かってこう言いました。「あなたにとっての真理はあなたにとって正しく,わたしにとっての真理はわたしにとって正しい。」
イエス・キリストの回復された福音に焦点を当てる
イエス・キリストの回復された福音に恵まれているわたしたちは,完全かつ絶対的に正しい事柄が存在すると,へりくだり宣言します。これらは,すべての神の息子,娘にとって同じ真理です。

聖文は,「真理とは,現在あるとおりの,過去にあったとおりの,また未来にあるとおりの,物事についての知識である」と教えています。真理は過去と未来に目を向け,時間軸の小さな一点しか見えないわたしたちの物の見方を広げてくれます。

イエスは「わたしは道であり,真理であり,命である」と言われました。真理はわたしたちに永遠の命に至る道を示してくれますが,それは救い主イエス・キリストを通してのみ与えられるものです。ほかに道はありません。

イエス・キリストはわたしたちにいかに生きるべきかを教え,御自身の贖いと復活を通して,わたしたちに罪からの赦しと,死後の不死不滅の機会を与えてくださいます。これは絶対的な真理です。

主は,貧富,有名・無名,教養の有無は問題でないと教えておられます。

むしろ,この世の目的は,主イエス・キリストを信じる信仰を強め,悪を選ばず正義を選び,主の戒めを守ることにあります。わたしたちは科学や医学の革新を喜びますが,神の真理はそのような発見をはるかに超えるすばらしいものです。

永遠の真理に反し,この世にはいつも神の子供たちの気を真理からそらそうとするまがいものがあります。サタンの言い分はいつも同じです。2千年前のサタンの言葉を聴いてください。

「 … ……あなたがたはまだ見ていない物事を知ることはできない。……また人がすることはどんなことも決して罪にならない......。

〔神があなたがたを祝福しているのではなく,〕人は皆自分の素質に応じて栄え〔る〕......。」

「キリストのようなものが来るのは道理に合わない。」

「〔あなたがたが信じているのは愚かな言い伝えと〕精神の錯乱〔によって〕......生じたものである。」今日のわたしたちも同じような言葉を聞いているのではないでしょうか。

福音の回復に伴い,神は必要不可欠な霊的真理を学び知る方法をわたしたちにお与えになりました。聖文,個人の祈りと体験,生ける預言者と使徒たちによる勧告,そして「すべてのことの真理を知る」よう助けてくださる聖霊の導きを通して,わたしたちは真理を学びます。
真実は霊的な目で判断することができる
神の事柄は,御霊によって真理を求めるときに知ることができます。パウロはこう述べています。「神の思いも,神の御霊〔を通してでなければ〕,知るものはない。......〔なぜなら,〕それは御霊によって判断されるべきであるから〔である。〕」






マイケル・マーフィーによるこの作品を見てください。こちらから見ると,人の目のオブジェだとは信じ難いかもしれません。しかし,別の観点から見ると,アーティストによる美しい作品が見て取れます。

同様に,信仰の目を通すことによって,神の霊的な真理が見えるのです。パウロは言いました。「生れながらの人は,神の御霊の賜物を受けいれない。それは彼には愚かなものだからである。また,御霊によって判断されるべきであるから,彼はそれを理解することができない。」

聖文,祈り,個人の体験,現代の預言者,そして聖霊の賜物により,わたしたちはこの地上の旅路に関する真理について曇りのない物の見方ができるようになります。
信仰の目を通してみる「家族—世界への宣言」
「家族—世界への宣言」を信仰の目を通して見てみましょう。

24年前,ヒンクレー大管長は次のような言葉でこの宣言を世に出しました。

「わたしたちの方で皆さんに警告したいことがあります。……真理という仮面をかぶった詭弁があふれており,倫理基準や価値観に対する欺瞞が後を絶たず,じわじわと世の汚れに染めていこうとする誘惑があまりにも多いからです。」

宣言は次の言葉で始まります。「すべての人は,男性も女性も,神の形に創造されています。人は皆,天の両親から愛されている霊の息子,娘です。したがって,人は皆,神の属性と神聖な行く末とを受け継いでいます。」

これは永遠の真理です。皆さんもわたしも,偶然の産物ではないのです。

わたしはこの言葉が好きです。「前世で,霊の息子,娘たちは神を知っていて,永遠の御父として神を礼拝し,神の計画を受け入れました。」

わたしたちは生まれる前から存在しており,一人一人が永遠に個人として識別されているのです。その方法は完全には理解できないものの,前世におけるわたしたちの霊的な成長は現世におけるわたしたちの人となりに影響を及ぼしています。わたしたちは神の計画を受け入れました。地上において困難や苦痛や悲しみを経験することを知っていました。また,救い主が来られること,そしてふさわしさが証明されるときに,わたしたちは復活し,「とこしえに栄光をその頭に付け加えられる」ことも知っていました。

宣言は単刀直入に述べています。「わたしたちは宣言します。この世に命をもたらす手段は,神によって定められたものです。わたしたちは断言します。命は神聖であり,神の永遠の計画の中で重要なものです。」

天の御父の計画は,夫婦に子供を生むよう勧めると同時に,これから生まれる子供たちを守るために声を上げるよう,わたしたちに義務付けています。
宣言にある一つ一つの原則は美しく結び合っている
宣言全体を受け入れずに取捨選択するならば,わたしたちの永遠の展望は曇り,今ここでの体験に重きを置きすぎてしまいます。この宣言を祈りの気持ちと信仰の目を通して深く考えれば,幾つもの原則がいかに美しく結び合い支え合って御父の計画を明らかにしているかが,よく分かるようになります。





真理の重要な原則について,主の生ける預言者が主の御心を宣言するとき,人によっては,いくばくかの疑問が残るのはそれほど驚くべきことではないでしょう。もちろん,直ちに預言者の声を拒絶する人もいれば,心からの疑問について祈りの気持ちで深く考える人もいます。

そのような疑問は忍耐と信仰の目があれば,いずれ解消されることでしょう。もし家族の宣言が違う世紀に啓示されたとしても,今日の疑問とは違う疑問が,あったことでしょう。預言者たちの一つの目的は,心からの疑問を解消できるように助けることです。

ラッセル・M・ネルソン大管長は大管長になる以前にこう述べています。「預言者は将来を見通します。サタンがわたしたちの行く手に設けた,あるいは将来設ける,ひどい危険を見ることができるのです。また預言者は,従う意志をもって耳を傾ける人が待つ大きな可能性や特権も予見します。

大管長会と十二使徒定員会が一致して上げる声には真理があり,霊的な力があることを証します。

深まる世との溝
わたしが生まれてから現在まで,家族の宣言で教えられている原則の多くに対する世の人々の考えは劇的に変わりました。わたしの十代のころや結婚したばかりのころ,わたしたちが純潔の律法または貞潔の律法と呼ぶ,性的な関係は法律上結婚している夫婦間でのみ許されるとする主の標準に,世の多くの人が背を向けました。わたしの20代や30代のころには人工中絶がより受け入れられるようになり,胎児を守るという神聖な義務に多くの人が背を向けるようになりました。最近では,多くの人が,結婚は男女間の神聖な結びつきであるとする神の律法に背いています。





多くの人が主の定められた戒めに背くのを見るとき,カペナウムでの出来事を思い出します。救い主が御自身の神性を宣言したところ,悲しいことに「多くの弟子たちは......〔去って行きました〕。」

そこでイエスが十二使徒に「あなたがたも去ろうとするのか」と尋ねると,

ペテロが答えて言いました。

「主よ, わたしたちは,だれのところに行きましょう。永遠の命の言をもっているのはあなたです。

わたしたちは,あなたが神の聖者であることを信じ,また知っています。」
必ずしもすべての人の現状が完全に宣言にそぐうものではない
年齢を問わず,自身の現状が家族の宣言の内容に必ずしもそぐわなくても,イエス・キリストの福音を忠実に守っている人々が大勢います。親の離婚に心を痛める子供たち,友人に純潔の律法をばかにされる青少年,離婚し,伴侶の不貞に深く傷つく経験をした男女,子供を授からない夫婦,伴侶が回復された福音を信じていない既婚の男女,様々な理由で結婚できないでいる独身の男女などです。

わたしがとても尊敬する20年来の友人は,同性にひかれる気持ちがあるために結婚していません。彼は神殿で交わした聖約を守り続けています。また,自身の創造性と職業的才能を開花させ,教会と地域社会で立派に奉仕をしてきました。最近,彼はわたしにこう言いました。「わたしと同じ状況にあって,この世で純潔の律法を守らないことを選ぶ人々を気の毒に思います。でも,キリストはわたしたちに『世のものとならない 』ように言っておられますよね。神の標準と世の標準は明らかに違うのです。」

世の律法は主の定めたものとは異なります。神に喜ばれたいと望むのであれば信仰と忍耐,勤勉さが必ず求められます。

妻のキャシーとわたしの知人で,現在40代半ばの独身の姉妹がいます。彼女は職業的能力に優れ,ワードですばらしい働きをしています。彼女もまた,神の律法を守ってきました。彼女はこう書いています。

「わたしは夫と子供に恵まれる日を夢見ていました。まだその日が来るのを待っています。わたしのような状況にいると,時々忘れられたかのように感じ,孤独になりがちです。でも,わたしは自分にないものにではなく,自分に与えられているものと,どのように人を助けられるかに焦点を当てるようにしています。

遠い親戚も含めた家族への奉仕と,ワードの中や神殿で行う奉仕が助けになってきました。わたしは大きな家族の一員なのです。そして,皆がその家族の一員なのですから,忘れられてはいませんし,独りぼっちでもないのです。」
理解してくれる御方がいる
「あなたにはわたしの状況が分からない」と言う人たちもいるでしょう。わたしには分からないかもしれませんが,確かに分かる御方がおられることを証します。ゲツセマネの園と十字架上での犠牲によって,あなたの重荷を知っておられる御方です。主を求め,その戒めを守るとき,主は皆さんを祝福し,独りでは負いきれない重荷を軽くしてくださいます。主は皆さんに永遠の友と奉仕する機会を与えてくださいます。何より,主は聖霊の強い御霊で皆さんを満たし,皆さんの努力が天に認められたことを知らせてくださいます。聖霊を伴侶とする機会,あるいは永遠の祝福を受ける機会を妨げる選択や考えは,いかなるものも考えるに値しません。

わたしは救い主が生きておられることを知っています。主がほんとうに大切なすべての真理の源であり,御自身の戒めを守る人々に約束されたすべての祝福を成就してくださることを証します。イエス・キリストの御名によって,アーメン。

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※このお話しは、末日聖徒イエス・キリスト教会 2019年4月の総大会の説教のひとつです。
オブジェの移動は、こちらでご覧になれます。

※自分を理解してくださる方がいると知ることは、心から不安を無くします。その事は、心に、穏やかな安心感をもたらしてくれます。たくさんの方が、この真理を知ることができますように。

※本日もお読みいただいてありがとうざいます。神さまの恵みがございますように。

2021年6月1日





chances for learning” like never before

2021-05-30 21:33:59 | 日記

第3ニーファイ6章2節

12 そしてたみは、かれらのとみがくもんかいしょうおうじて階級かいきゅうべつされはじめた。まことに、まずしいためにがくものもいれば、んでいたのでおおいに教育きょういくけたものもいた。
12 And the people began to be distinguished by ranks, according to their riches and their chances for learning; yea, some were ignorant because of their poverty, and others did receive great learning because of their riches.


(長周新聞2021年5月28日)



BYU–Pathway Worldwide: The access provider




The most recent innovation to the Church Educational System is BYU–Pathway Worldwide, which is increasing Latter-day Saints’ “chances for learning” like never before. As the Church’s online program, BYU–Pathway is bringing education to women and men who would never be able to set foot on a college campus.

What makes BYU–Pathway distinctive can really be boiled down to two things, Elder Gilbert said: First is who they serve, and second is where they serve.



Statistics about BYU-Pathway Worldwide Credit: Church News graphic

BYU–Pathway Worldwide caters to the “hidden many,” or members of the Church who never thought that college was for them. Which, in reality, turns out to be a lot. More than 55% of Latter-day Saints in the United States and 85%-90% in the international Church don’t have a degree.

This hidden many can be broken into three groups, Elder Gilbert said. The first group consists of younger students who don’t have the confidence or academic background to start college. “They say to themselves, ‘I’m not college material,’ and we show them, ‘Yes, you are.’”

The second group is made up of stop outs: people who started college and didn’t complete it for some reason, Elder Gilbert explained. The third group are adult learners who think they’ve missed their window. They typically work, have families and Church responsibilities and don’t think it’s possible to go to school.

“We’ve designed BYU–Pathway specifically for these populations,” Elder Gilbert said.

The second thing that makes BYU–Pathway unique within the CES is its reach. “The whole program is designed to be online,” President Gilbert said. “BYU–Pathway was designed to operate wherever the Church is organized. You don’t have to come to campus, it’s not geographically dependent, and the program works in West Africa, in the Philippines and in South Jordan, Utah.”

By designing the program to be affordable, flexible, accessible and to build confidence, BYU–Pathway has removed barriers for the hidden many to begin pursuing education, whether it be a certificate or degree. “Over half of our students who complete a certificate, get a job improvement immediately, even before they finish their bachelor’s degree,” Elder Gilbert said.

In the 10-plus years since it launched, BYU–Pathway has steadily expanded. In 2020, enrollment reached 50,000 students in 150 countries. The online university saw record enrollment, even through the pandemic.

In a Church News podcast in January, Elder Gilbert expressed his belief that BYU–Pathway “will just keep expanding because the need is so great across the Church, and traditional educational models don’t work for most people. So the affordability, the online nature, the flexible schedule, and the spiritual competence you’ve gained through the program all have made it really transformative.”

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※ CHURCH NEWSから、引用しました。

Why the Church Educational System needs more than just BYU









ほんとうにあったお話

2021-05-29 05:42:18 | 日記

オランダにおける希望


メーガン・アームクネヒト

ほんとうにあったお話をもとに書かれました


このお話を書いた人は,アメリカ合衆国ニュージャージー州に住んでいます。

第二次世界大戦の最後の年は,オランダにとっては実に最悪の年となりました。ナチスが何もかも持って行ってしまったのです。

グレースは学校へ行くことができませんでした。家の暖房に使う石炭もありませんでした。グレースと家族は,空腹を満たすために,チューリップの球根を食べなければならないほどでした。球根はほんとうにひどい味でした。

でもいちばんつらかったのは,お父さんがまだほりょとしてとらえられていることでした。

しかし,何となくみんな希望を持っていました。どうやらナチスは戦争に敗けそうだということでした。そして1945年5月,ナチスはこうふくしました。

オランダはついにまた自由になったのです。人々は通りに出て祝いました。グレースもまた学校へ行けるようになりました。怖い兵隊もいなくなったのです。

中でもいちばんうれしかったこと,それはグレースや弟たちが学校から歩いて帰って来たら,家の前に,オランダの国旗がはためいていたことです。それは一つのことだけを意味していると確信しました。

「お父さんが帰って来たんだ!」ヒーバーが叫びました。




グレースも弟たちも急いで家の中に入ります。グレースはお父さんの体にうでを回すと,思い切りだきしめました。お父さんもしっかりとだきしめてくれます。お父さんが家にいるなんて,ほんとうにすばらしいことでした。


それから間もなくして,食糧や衣料,医薬品の包みが続々と送られて来るようになりました。ソルトレーク・シティーの教会指導者が,戦後のしえんをするために,たくさんのものを送ってくれたのです。

グレースは新しい服ももらえました。同じ服を5年も着ていたのです。だから,新しいものがもらえてほんとうに幸せでした。

何年ぶりでしょうか,グレースはおなかいっぱい食べました。伝道部の会長会とオランダ政府は,食糧増産のために,ジャガイモプロジェクトを始めることにしました。教会員は,近くの畑にジャガイモをたくさん植えました。秋になれば,あきるほどジャガイモが食べられるようになるはずです。




「見て!」グレースは,芽を出し始めたジャガイモを指さしながら,お父さんに言いました。「もうおなかをすかせることなんてないんだわ。」

お父さんはうなずきましたが,その顔にほほえみはありませんでした。こう言うのです。

「ザッピー会長と話したんだ。会長の話では,ドイツの末日聖徒は,戦争中のわたしたちと同じように,まだ飢えているらしい。わたしたちと違って,政府から援助を受けられないでいるんだ。」

お父さんは,グレースの両肩に手を置きました。「ザッピー会長が,わたしたちのジャガイモをドイツの聖徒にあげてくれないだろうか,と言うんだ。」

「わたしたちのジャガイモをあげるなんて!」グレースは叫びました。だってナチスはドイツからやって来たのです。「末日聖徒かもしれないけど,それでもドイツ人には変わりはないわ。」

お父さんはこう答えます。「簡単なことではないことは分かるよ。でも,彼らも神様の子供なんだ。神様はドイツ人も愛しておられる。お父さんは,ドイツ人にほりょにされたことは,もうゆるしたよ。主は,ゆるせるようにわたしたちみんなを助けてくださるんだよ。」

グレースはお父さんの顔を見上げました。お父さん以上に勇敢な人はいないということをグレースは知っていました。

でも,お父さんのようにゆるす勇気を持てるものかどうか,分かりませんでした。すると,戦時中に学校の先生が言ったことを思い出したのです。

「ドイツ人全員がナチスというわけではないし,ナチスの軍人が全員悪いわけでもありません。」そして今,ドイツの少年少女がおなかを空かせています。かつてのグレースも同じでした。

グレースは深呼吸をすると,こう言いました。「分かったわ。わたしたちのジャガイモをあげましょう。」

お父さんはグレースをだきしめると,笑顔を見せました。「ほんとうに勇気のある子だ。なかなかできることじゃないぞ。でも,わたしたちはイエス・キリストの弟子だし,ドイツの兄弟姉妹も同じなんだ。」

グレースはほほえみました。心の中にあった怒りの感情は消えていました。そして,おだやかな温かい思いを感じていたのです。ドイツ人をゆるすことができました。そしてイエスの助けで,愛することもできるようになったのです。


トリプルウィン

2021-05-27 20:58:36 | 日記

デゼレト産業との提携で成功する就労者

  • 2011年3月25日

デゼレト産業をリサイクル店だと思っている人は多いと思いますが,実は求職者が地元企業と提携して,働きたい分野で実地訓練を受けられる機関でもあります。

アリエラは,ペルーからアメリカに移住してきたばかりです。英語とスペイン語が話せて,大学の学位を持っていますが,アメリカの労働環境に不慣れで,就職に不安を抱えています。そこで彼女のビショップは,デゼレト産業での就労を提案しました。ここは非営利の職業リハビリ施設のみならず,リサイクル店としても営業しており,末日聖徒イエス・キリスト教会が出資しています。


アリエラは地元のデゼレト産業で働きだして間もなく,ビジネスパートナーシップ・プログラムに登録しました。そうして彼女は,地方自治体が運営する法務サービス企業でインターンシップを体験し,基本的な仕事の手順を教えてもらいました。そのおかげですぐに仕事のやり方にも慣れ,本採用の口を見つけることができました。

デゼレト産業ビジネスパートナーシップ・プログラム


アリエラのケースは,このビジネスパートナーシップ・プログラムから生まれた何千というサクセスストーリーのほんの一例です。

このプログラムは,43か所にあるデゼレト産業と12ある職業センターに設置されていますが,そのうち3つはメキシコ,フィリピン,ハイチにあります。プログラムに関心のある人は,地元の末日聖徒のビショップから紹介状をもらい,地元のデゼレト産業かLDS職業センターに問い合わせてください。

このプログラムでは,デゼレト産業が地元企業と提携し,求職者が関心を持つ分野で訓練を受けられるようになっています。これはトリプルウィンと呼ばれる形をとっています。なぜならデゼレト産業は,求職者に対する賃金,補償責任,労災保険を負担することで人々の自立を支援する使命を果たすことになります。企業は従業員を無償で確保することができ,求職者は報酬と訓練を受けられるからです。提携の多くが,最終的に仕事の斡旋や推薦に結びついています。

霊感を受けたプログラムの発端


2004年,アメリカユタ州バウンティフル在住のダニー・ブロックは,南アフリカダーバン伝道部の伝道部会長として召されました。当時アラジン産業の副社長を退職して,ダニー・ブロックと妻のケリー・リンは,南アフリカの宣教師たちと人々に3年間奉仕しました。

2007年に帰還した時点では無職でした。そのためブロック兄弟はウェルフェアスクウェア失業サービスで8か月間働いて,神権指導者たちの求職活動を支援しました。

「帰宅すると『みんな,今日はこのステーク会長やあのビショップに仕事を見つけてあげたんだ』と興奮しながら家族に話していました。すると息子たちがこう言うのです。『じゃあ,自分にも見つけたらどう?』」と彼は語ります。

ブロック兄弟は,ウェルフェアスクエアでの仕事を終えたとき,伝道部会長として奉仕を終えたときと同じような霊感を受けました。アフリカでの奉仕の折に気付いたことは,帰還して失業する宣教師たちがおり,彼らは決められた期間,宣教師として勤勉に働いた後に貧窮し,過酷な状態に陥るということでした。そして多くが戒めを守れず,お休み会員になってしまいます。

ブロック兄弟は,宣教師が帰還した時点で職を斡旋すれば,彼らはユニットや地域社会の指導者となり,結婚して,問題を避け,成功に導かれるはずだと思いました。

「雇用と就労によって,必要な支払いが可能になるばかりか,――什分の一―といった別の責任も果たすことができますし,ほかの人々を助けることができます」とブロック兄弟は語ります。「うまくいかないと感じているときは,悪循環に陥りやすいものです。労働は問題回避のための最良の手段の一つです。役に立っていると感じ,達成感を感じるときに,人はよく眠れるものです。

この原則に則り,ブロック兄弟は福祉職業サービスに来る人々のためのネットワーク構築と就職活動の支援を行いました。そして2008年には,教会の管理ビショップリックから,デゼレト産業のビジネスパートナーシップ・プログラムを始める許可がおりました。

なぜトリプルウィンなのか

今日,約1,500名がデゼレト産業を通じてビジネスパートナーシップに登録されています。このうち約半分は,正規採用に至っています。また10件につき8件は,過去にデゼレト産業との提携をした企業です。

「最初,企業は無償のマンパワーが確保できることが目当てで,迎え入れてくれます」とブロック兄弟は言います。「でも,そのうちに企業の方でも,人々への支援に本腰を入れる決意をしてくれるのです。」

ビジネスパートナーシップ・プログラムに参加するに当たり,デゼレト産業の求職者は入念に選抜,評価され,仕事への適正が測られます。そして品格,労働習慣,人間関係について指導を受け,仕事にふさわしい能力と知識を身に付けていきます。

提携の常連企業の多くは,デゼレト産業に自社の特別訓練プログラムを利用させており,提携した求職者がすぐに仕事を始めて,完全な訓練が受けられるように取り計らっています。

「このプログラムの利点は,求職者が希望職の実地体験を積めることです」とブロック兄弟は言います。「犬のグルーミング,請負業,簿記,溶接,医療補助など,職種を挙げていただければ,提携の手配をします。」

仕事に必要な技能,資格,収入面での改善に加え,このプログラムでは,就労者と雇用者の双方にとって,夢の実現に向けた達成感や祈りの答えとなる機会を提供していると言います。

「人々が職を得て苦痛から開放される手助けをするたびに,彼らが希望と幸福を見いだしていることが分かります。そして主がその子供たちをどれほど愛しておられるかを知ります」とブロック兄弟は語ります。

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※この記事は、

  • 2011年3月25日チャーチニュース
  • から、引用しています。

※デゼレト産業とは、

デゼレト産業は教会が所有し運営する非営利事業です。その目的は雇用を供給し, 不利な立場の人々の復職を助けることです。

デゼレト産業の詳細は、また、お知らせできればと思います。

※今日も、お読みいただいてありがとうざいます。良い1日となりますように。

2021年5月28日