とてものどかな、のどか過ぎて変化を求めない広島の事を書きました。
芸備線の矢賀駅にて。このキハ40系気動車、40年くらいは動いているのではないだろうか?
サッカー専用スタジアムの建設も急ピッチで行われていた。
広島駅は工事中。これから大きく変わりそうだ。
広島での選挙で思う現職のしがらみと、望む子育て世代の台頭
統一地方選挙だが、広島の現職の強さは計り知れない。変化を嫌う広島のおぞましさ、「広島県からの転出超過9207人、その年齢は20歳代が7割近く、2年連続全国最多」というのも頷ける。私もあの保守的な空気が嫌いで、高校を卒業して他県に飛び出た人間だから。選挙は現職が必ず勝つ仕組みがすでに構築されている出来レースだし、汚職云々、記憶に浅い参院選広島選挙区の大規模買収事件があっても、異を唱える事は許されない。今回選挙に携わり、広島県民のその諦観がよくわかった。実際この事件で正式起訴された地方議員のうち、県議1人と市議4人が立候補する県なのだ。立候補しなくても、首をすげ替え親族が立候補する。そのとんでもない異常性が当たり前である広島県民に救いの言葉もない。そんな県だ、2度とこの地で生活したいとは思わない人間が現れることもよくわかる。
選挙は水物、必ず勝つ事なんてありえないが、悲しいかな、勝つために組織された集団が存在する。その集団が事前にどこまで組織票を集めるかが必勝のポイントとなる。もしも組織票が集められず、落選するような事態が想定されれば、取り巻きの落胆もさることながら、利権欲しさに集まった有象無象による叱責も計り知れない。だから当落線上にいる候補は後先考えず宗教にまでお願いする輩も出てくることになる。確かに宗教団体のボランティアは忠実に誠実に無償で動く。とにかくベースとなる票をどれだけ事前に確保できるかが大切な世界だ、必死になるのはよくわかる。
だが切羽詰まった人間には、必ずずるい人が寄ってくる。政治家を担ぎ上げる組織が大きくなれば、宗教関係だけでなく、利権を求めて多くの人が寄ってくる。そしていつの間にか取り巻きにがんじがらめにされ、そのしがらみの上で漂い、政治を変えたい初心は潰され、身内を守るためだけの政治家になり下がっていく。
そんな憤りの中、ならば誰に投票すれば良いのか。無所属が良いと思っても、その候補者にも危険が潜む。広島の場合、だいたいにおいて自民党が裏で操る。表向きは無所属だとしても、そこでの選挙の見極めにより、自民党に入る事ができるか判断される。県自民党に入る事ができれば安泰だ、その後は選挙で苦労しない。自民党も世代交代、生きのいい候補者が欲しいのだから、そうやって代替わりしつつ、保守王国が強さを保持する。そして生き延びていく。
さあ、そんな県自民党の独壇場をどう崩すのか。それは絶対的に無理な話だ。そんな悲しい県だから、その優位性を言って欲しくて、カープがあるとかサンフレッチェがあるとか、食文化が豊かだとかを持ち出したくなるのもよくわかる。でも他県に住む広島県出身者として、そこまでの魅力がある県なのかは甚だ疑問だ。若者は将来を見越して県から離れ、子育て世代は端から政治は変わらないと失望している。県を根っこから揺るがす天変地異でも起きない限り、この街で政治が変わる事はないだろう。
だがもしも変わる可能性があるとしたら、それは子育てをしている世代の政治家が増える事だけだと思う。口先だけの、自らの利権やしがらみだけを大切にせざるを得ない多選老人政治家の駆逐が先決なのだが、その存在は絶対だ。投票に行く年寄りに、投票に行かない若者。それでなくても若者は減るばかりだから。でも思う、どの政党からでも良い。子育て世代と共に育つ若い政治家が増えれば、それだけで広島は変わるのでは無いかということを。
広島県からの転出超過9207人、その年齢は20歳代が7割近く、2年連続全国最多
総務省が1月30日に発表した2022年の住民基本台帳に基づく人口移動報告で、県外への転出者が転入者を上回る「転出超過」が9207人(前年比2048人増)となり、都道府県別で2年連続最多だった。年代別では20歳代が7割近くを占めており、県は学生の県内就職を後押しするとともに、魅力のある職業創出の支援に力を入れたい考えだ。(大槻浩之)
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