もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

街の縁取り58~沖縄その1◆島という感覚

2007-01-01 11:46:58 | 街の縁取り
 沖縄から、明けましておめでとうございます。

 仕事納めを自主的に一日前倒しにして、この年末年始は、28日から沖縄に来ている。通信環境の問題から、アップするのが丁度元旦になった。これを契機に2007年は日々更新をめざしたい。

 今回の沖縄旅行は、JALツアーの自由に組み合わせる6箔7日。
 初日から最終日までレンタカーを借り、前半は4室しかない小ホテルに、後半は200室を超える大ホテルに泊まる内容。どちらも拠点を本島中部から北を中心に置いたのが特徴で、那覇は二の次にした。

 沖縄は今、年間数万人規模の本土からの移住者がいるという。それは一大ビジネスになっていて、マンションや住宅、そして土地の販売情報が目に付く。
 「癒されたい」というのが、キーワードの1つのようだが、その反面、失業率や賃金の低さ、また何よりも米軍基地の存在が「癒し」とは真逆の現実も突き付けてくる。
 娯楽施設の向こうに米軍演習場があり、狭い路地が走る住宅街の隣に、アメリカがそのまま持ち込まれ、優雅な空間が保障された米軍住宅がある。千葉でディズニーワールドの幻想に浸るのとは次元の異なるリアルな世界が広がる。
 日本のどこでも、世界のどこでも、移住者が乗り越えなければならない移住先に溶け込むためのハードルとしては、沖縄は平均以上に高い。

 それでも、だ。
 沖縄の空と海に触れると、幻想は現実を糊塗してくれる気になる。
 沖縄の現実を知覚しながらも、それに目を閉じ、目を塞いで。
 毎日、こんなところを散歩して、泳いで、陽光を浴びて、という想像をすることは、それだけでは済まないと頭で分かっていても、純粋に楽しい。
 
 今、自分は、自身で選んだのではないが、東京に新潟を加えた動線を楽しんでいる。これに自ら選んだ動線を付け加えたいという欲求がある。
 カネも時間も余っているわけではないが。
 現実から逆算していって、可能性を捨てていくのは感性の摩滅にも直結するので、絶対に避けたい。

 沖縄の本質には到底辿り着けないが、この小旅行で自分が引かれる沖縄の縁取りについて思い巡らし、それを現実に有している動線の考察へとフィードバックさせたい。
 その先に、自分で選んだ理想の動線も描かれていくと思う。

 さて、今年の計画。

 ①書くという表現において自分が選んだ対象に全精力を注ぎ、独立の下地を作る
 ②感性の本棚にストックしているつもりの音楽や絵画表現を、時間を創り出した  上で磨く
 ③今の仕事を生業として自ら蔑視することなくクオリティを引き上げ、時間の組  み立てにおいて創意工夫し、仕事に対する方向性を、追われるのではなく、追  いかけるものに反転させる

 それぞれ少しブレークダウンすると、
 ①日に最低2時間は確保し、月に最低1本は作品を仕上げる(小説・シナリ    オ)
 ②感覚に流されず理論を押さえる
 ③自分の裁量権が大きいことを前向きに捉え、足元で3カ月先の仕事を計画し、  1カ月先の仕事を精査す、1週間先の仕事の実務をこなす。

 元旦に計があるか。
 徒然に記していきたい。