もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

締め切りという感覚22~未知という群れの中で

2006-07-06 15:36:08 | 締め切りという感覚
 仕事柄、企業や団体が主催する立食パーティーに時々出かける。

 どうしても日頃の付き合いに濃淡があり距離感にも開きが生じるため、招待状を受け取り顔を出しても、出席者をほとんど知らないという状況もままある。
 これは仕事の枠組みを拡げる好機であり、見知らぬ人達ばかりだからこそ行く、という使命感にもつながるのだが、実際にそうした場に身を置くと、自分の気力が試される。
 声をかけるのは簡単で、それを臆するならこういう商売はしていないが、いったん声をかけたら、面白く内容が転がろうがそうでなかろうが会話を続けなければならない。共通のテーマが短時間の内に見つけられなかったら、これは結構辛い。
 グラスを傾けながら、頭の中が真っ白でとりあえず目の前の人とにらみ合っている居心地の悪さ。
 そうかと思えば、たまたま会話が弾んで有意義な内容となることもある。

 結局はそこかしこに顔を突っ込む図々しさ、図々しさで終わらない目配り、目配りから発展する引き出しの多さが問われる。
 そこまで問うと、自分に適正があるかどうか分からなくなってくるが、今のところ楽しんではいる。

 なお、パーティーに数多く出ていると、人にはホストと客の2種類いると感じる。もう少し言うと、招くことが好きな人と、招かれることが好きな人。
 自分は招くのが苦手という自覚があって、これって人生を枯らすことになるのかな、と思う。
 招くことが好きな人の方が、表情が生き生きしていて、楽しそうに映る。

 あなたはどちらのタイプですか。