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花郎徒の庵 

目指せ楽隠居! 大長今ファン&歴史フリークの隠者・花郎徒による よろずつれづれ日記です。(*>∀・*) 

横山光輝 三国志

2008-01-28 20:31:31 | 本・書籍関連
 みなさんにもきっと子供の頃に読んで心残る漫画が必ず一つはおありでしょう。
(よろしかったらお知らせ下さいませ)
 私は一人っ子だったゆえに外で友達と遊びまわるよりも、室内・屋外を問わず本を読むことが大好きで、自分でいうのもおこがましいですが、漫画もかなり読んでました。私の場合、最初は無難にいわゆる藤子作品から入り、週間・月刊誌連載の他の漫画、そして書店店頭で見つけて興味を引かれた作品へと移っていきました。
 
 そこで今回ご紹介する作品はそんな移行期に読んだ印象に残る漫画の一つ「三国志」です。メジャーな作品なので読んだ方も多いかと…
オールドファンには「鉄人28号」「魔法使いサリー」「仮面の忍者赤影」などでお馴染みの作家・横山光輝氏が描いた歴史巨編漫画で、言わずと知れた中国後漢王朝末の英雄・豪傑・智将などが織り成す血湧き肉踊る壮大な物語であります。

 以前のログにて少し語ってますが、三国志との出会いは小学校低学年の頃に見たN○Kの人形劇からでした。以来、関連の書籍(他の三国志漫画も含む)をかなり読み漁り、民放で放送されたアニメ特番だとかゲームもよく楽しんだものです。
ただ、当時は今ほど三国志はさしてメジャーではなく、主に大物作家が書いた小説(吉川英治・柴田錬三郎・陳舜臣など)やビジネス誌の特集記事などでしかお目にかかれないこともあり、当時の私のようなお子様のファンは相当マニアックだったと思います。
(但し、私より年上の世代の方でしたら、普通に読んでいたりTVをご覧になっていた方もいらっしゃったでしょう)

 おかげで小学校高学年の頃、この横山三国志のコミックを読んでいると、友人やクラスメイトが「わっ、何これ?」「漢字ばっかりだ…」「どこのサムライの話?」と、訝しげな反応やとんちんかんな感想をされたものでした。
 でも、しばらく後、高校ぐらいになった頃ににわかに三国志ブームが起こり、私がフリークであることをかすかに覚えていた友人らはこぞって「三国志の本、貸してくれ~」と言ってきました。その時は我ながらちょっとした優越感に浸ったものです。

 気がつけば三国志の知名度もかなり高くなり、今では漫画だけでなく人形劇を完全収録したDVDや関連書籍も膨大な量に、本場中国の映画やドラマも放映され、京劇来日公演の演目とされるようになり、シミュレーションやアクションゲームの分野でも広く愛されるまでになりました。俗な言い方ながら、ほんといい時代になったものです。

 さてさて、横山三国志についてですが、これは「三國志演義」がベースになってまして、かの劉備や諸葛孔明で有名な「」の国が正統(簡単に言えば善玉)、英雄・曹操が起こした「」の国が漢に取って代わった巨大勢力(悪玉)、そして孫権の「」の国が新興(やや中立)といった視点で描かれています。
 ゆえに読んだ人間の大部分は、苦労している割にいつも分も要領も悪くて思わず「頑張れ~」と応援したくなる蜀びいきになるはずです。

 しかし、段々と他の本を読んで別知識を得たり、漫画自体を何度も繰り返し読むと、魏や呉やその他の登場人物にも共感する人も増えてゆくから不思議なもの。現に昔は圧倒的に蜀(特に孔明や関羽)びいきだった私も、だいたい大学生の頃からは何かとカッコイイところが多い曹操(若い頃は特にグー!)や他のシブめのキャラ(個人的には魏の張遼・荀、呉の魯粛・甘寧・諸葛瑾・太史慈、蜀の馬良・伊籍・厳顔・李厳など)も好きになりましたし… 

 横山氏独自のキャラの描き方もあるかもしれませんが、劉備の義弟・張飛、西方の貴公子・馬超、老いて益々盛んな黄忠などもそれぞれに雰囲気があって存在感抜群です。まぁ私の場合はどちらかというと猛将よりも智将のほうが好みなんですけど…

 コミック版は古書店などに行けば比較的全巻売りしている場合が多く、漫画文庫などの形態で再販されてもいます。(注:昔はA4判くらいの「大判」というサイズのも出てました)
数多ある三国志漫画の嚆矢であるこの作品、読んで損はありませんので未読の方に特に申し上げます。

追記:コミックをそのままアニメ化した作品が以前放映されてました。ファンの方へのおまけサービスにリンクしておきますね。
*三国志OP1
http://jp.youtube.com/watch?v=CgrIh4oelng
*三国志OP2
http://jp.youtube.com/watch?v=L8h3ZUWz3IQ&feature=related


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ちょうど その頃 (チャンチャ花)
2008-01-29 17:06:23
花郎徒さん、こんな時間にコンニチワ
すっかりするべき仕事が無くなりました。
中国の旧正月が近づくと、毎年こうです。
一年に一回、旧正月が終わる頃まで、社内はちょっと静かになるのです。

花郎徒少年が、横山光輝「三国志」に夢中になっていた頃、きっとその頃、またはほんのちょっと前、チャンチャ花姐さんも横山光輝「三国志」を読んでいたかもしれない
ある人に、「ガラスの仮面」がすっごく面白いから読んでと、数十冊の単行本を貸したら、「三国志」おもしろいから読んでと、これまた数十冊貸したくれたのです。
ちなみに「ガラスの仮面」は子供の頃に読んだものではありません
私にとっての横山光輝は「鉄人28号」と、アニメではない「魔法使いサリー」だったので、この絵柄はどうよ!と思いましたが、歴史に弱い私もちゃんと面白く夢中になって読めました
おかげさまで、この関連はほかに何も読まないから、「三国志」といえば、横山光輝のものしか思い浮かびません

その後、中国ものについては、中国映画鑑賞へと興味が移って行きました。
花郎徒さんが、わざわざ東京まで観に行ったあの映画は、もちろん私も見ましたよ
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日本では元祖 (花郎徒)
2008-01-29 22:27:06
チャンチャ花さん、こんばんは!
>一年に一回、旧正月が終わる頃まで、社内はちょっと静かになるのです。
 あれれ、もしかしてC国に何かしらのかかわりがある職場にお勤めですか? それとも地域的に関連が?

>私にとっての横山光輝は「鉄人28号」と、アニメではない「魔法使いサリー」だったので、この絵柄はどうよ!と思いましたが、
 氏の作品では古めのものは直接読んだことがありませんが、三国志に触れたことで「水滸伝」や「赤影」などの過去作も読み、その画風が次第にシャープな感じになってゆくのを感じてました。
あ、「徳川家康」や「史記」なども読んでます。

>花郎徒さんが、わざわざ東京まで観に行ったあの映画は、もちろん私も見ましたよ
 岩波ホールで見た「宋家皇朝(宋家の三姉妹)」のことですね。あれは良い作品でした。(ちなみに私はマギー・チャン[張曼玉]のファンでもあります)
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