翻 身 Fanshen

いつの日か『翻身』を遂げる事を夢見て
歩き続ける想いの旅。

お風呂上りのせつない行程

2004年09月29日 | 日記

はぁ・・・書く前からせつなくてたまらない。

お風呂上りの女性の姿は、男性から見たらもちろん、女性から見たって非常に色っぽいものである。
頭にタオル、胴にバスタオルを巻き、脚を組んで鏡台の前に座って、化粧水や美容液をパタパタと付ける仕草はたまらない。
fanshenだって小さい頃からずーっとそんな大人の女性になることが憧れであった。

だのに、現実は切ない程にかなり違った。

fanshenの場合。
お風呂上りに胴にバスタオルを巻き、顔に化粧水をパタパタと付ける。(ココまではいい。)
その後、育毛剤を手にとり頭皮にまんべんなく付け、トンットンッ、ゴシゴシとすり込み、すぐさま洗面所に駆け込み除菌・手洗い。
最後にボ○ギノールを一指し指につけ患部に塗り、すぐさま洗面所に駆け込み除菌・手洗い。
そして、一息つく「ふぅー」。

全体的に忙しく、せわしない。そして、全く色っぽくない。

しかも、普通の女性は、お風呂上りは薄桃色に火照った顔をしているのに対し、私は顔は火照っていても頭皮はスースーしているのである。せ、せつない・・・。

こんな私でもたった一度だけ「色っぽい」と言われたことがある。

ある日、郵便局での用を済ませ、喫煙コーナーで一休みしていた時。
もう定年退職までカウントダウン状態らしい気ままな臭いがプンプンしているおじさんがたが、やれやれと言った感じで私の近くに座ってきた。
きっかけは何であったか覚えていないが、気がついたらそのおじさんがたと私も話をしていた。
その話の中であるおじさんが、「あなたの雰囲気は色っぽいね~」と言ったのだ。

しかし、その時のおじさんの台詞は私にとって、過疎が進む田舎でもう何十年も若者を見ていないおじさんたちが、久しぶりに帰省した近所の子供を見て、「大きくなったな。めんこい、めんこい。」と言っている様にしか聞こえず、私が切望する「色っぽさ」とはかけ離れたものであった。
だが後にも先にも「色っぽい」という言葉を他人からかけられたのはその時しかない。
そんな「色っぽさ」でも私にとってはたった一つの勲章である。

こうして書くと余計に切なくなってきた。(だったら書かなければいいのに)
fanshenのこのお風呂上りのせつない行程は一体いつまで続けなければならないのであろうか。