goo blog サービス終了のお知らせ 

[2022年以後] ぼくらの時代、ぼくらの祖国

2022年以後、戦争で一変した世界、政治、映画や文学などについて書いてます。

「落下の解剖学」フランス映画ってやっぱ違う、素晴らしい。

2025-03-14 18:42:00 | 映画
週に4、5本は映画を観ます。シアターでなくウチのAquos でですが(笑)。感想は面倒なのでほとんど書きませんが、「落下の解剖学」(仏2023)、これは書いとかなくちゃ。忘備録としてでも。フランス映画はやっぱハリウッドとは違うよ、いいなぁって思ったんです。カンヌでパルムドール獲るは、こういう傑作じゃないと獲れないんだろうなって。面白かった。ベストセラー作家のサンドラに夫殺しの疑いがかけられてい . . . 本文を読む

公安警察ミステリー「朽ちないサクラ」杉咲花が素晴らしい。

2025-01-09 22:18:00 | 映画
「朽ちないサクラ」(2024年)は公安警察の闇を描いたサスペンスミステリー。警察の事務職員の杉咲花が、親友の不審死の真相を探っていくスリリングなストーリー。最後にいっきに謎が解けるのだが複雑でややわかりにくい。原作の柚月裕子の小説ではどんなふうに書かれてるのだろうと、ちょっと思った。でも杉咲花、安田顕、萩原利久、豊原功補らの演技が迫真に満ちていて、こういう臨場感は小説では味わえない気もした。そ . . . 本文を読む

「かくしごと」(2024年)は社会派ミステリー。杏が素晴らしい。

2025-01-07 21:42:00 | 映画
「かくしごと」(2024年)は監督関根光才、原作北國浩二で主演が杏、助演奥田瑛二。見はじめたら止められませんでした。メインストーリーは、杏が事故で記憶を失った少年に虐待の痕跡を見つけ、自分が母だと嘘をついて一緒に暮らし始めるというものです。児童虐待、老人介護、少年法などさまざまな問題が絡み、殺人あり裁判ありの社会派ミステリーかつリーガルで、ヒューマンなドラマ。映画がとても面白く、北国氏の小説が . . . 本文を読む

岩井俊二監督「キリエのうた」311の苦悩を乗り越えようとする人間の姿に感動

2024-11-18 17:10:00 | 映画
岩井俊二氏のことは、311のあとの反原発活動にしばしば登場していたのを見て知った。その時点では岩井氏が撮った映画は観たことはなく、日本アカデミーで多くの受賞をした「love letters」も何故か観なかった。社会派のイメージがあったから、恋愛映画ってのがピンとこなかったからかな。だから「キリエのうた」がはじめて観る作品だったがすごい。この原作まで書いているとは才人なんだな。アイナ・ジ・エンド . . . 本文を読む

「ブルックリンでオペラを」アン・ハサウェイが眩いくらいに美しい。^_^

2024-11-10 11:37:00 | 映画
「ブルックリンでオペラを」(2024年)を観たのはタイトルがイカシてるのと、アン・ハサウェイが見たかった。美しいよなぁ、ホントに。レミゼラブル、マイインターン、ダークナイト ライジングなどはよーく覚えてるが、プラダを着た悪魔やオーシャンズ8なんかはどんなだっけって感じ。印象薄かったってより、ほかのひとがあまりにも強烈だったからかな。このブルックリンは決して代表作にはならないが、でもまた観たくな . . . 本文を読む

「パスト ライブス 再会」切なく、やるせなく、胸が締めつけられた。

2024-10-30 23:29:00 | 映画
映画は週2、3本観るけれど、何か書きたくなるようなことはあまりないのだが。こんなに切なくて泣きたくなるような恋愛映画を、今年観たかな。頭に浮かんでこない。「パスト ライブス 再会」はA24と韓国の大手スタジオCJ ENMの共同制作。ゴールデン・グローブでは作品賞、監督賞、脚本賞。アカデミーでは作品賞、脚本賞にノミネートされた。子ども時代、韓国で結婚を誓った2人が離ればなれになり、24年後にNY . . . 本文を読む

インドに行くから「パッドマン 5億人の女性を救った男」泣けた❗️

2024-09-05 14:39:00 | 映画
インドに行くからインド映画を見ようと思って観た第2作は「パッドマン 5億人の女性を救った男」(2018年)。これはもうぼろぼろ泣いちゃった。安全で安価な生理用品の普及に奔走した発明家・社会活動家アルナーチャラム・ムルガナンダムの実話の映画化。妻の健康を心配して手作りにナプキンを続けるラクシュミを、妻も家族も親戚も村中の人々も軽蔑し怒りえおぶつけ追放してしまう。だが彼はあきらめず借金をして遂に「 . . . 本文を読む

インドに行くから「きっと、うまくいく」を観たがすごい!

2024-09-03 18:03:00 | 映画
インドに行くからインド映画を見ようと思って。「きっと、うまくいく」(2013年)はすごい映画だ。“アメリカングラフィティ”と“卒業”とあとなんだろう。ミステリーと。とにかくいっぱいエンタメが詰まっていて、何度もグッときて、笑えて、泣けて。そして何よりこの映画に登場する人々も街も、インドの人たちも、わたしたちとあまり違わないと思った。若者たちの葛藤も、家族愛も友情も恋も。これは意外というか、驚き . . . 本文を読む

映画「アンダーカレント」恋愛の映画じゃないけど切なく美しい。

2024-08-20 18:31:00 | 映画
テニスから帰って、午後、遅い昼食をとって。恋愛映画が観たくなって。録画リストをみて「アンダーカレント」に目が止まった。観はじめたら止められなかったが、恋愛の映画でもなかった。真木よう子は夫永山瑛太とともに家業の銭湯を営んでいたが、永山は疾走してしまい途方にくれる。そこに井浦新が現れて銭湯の営業が維持できるのだが。永山の行方捜しをするうちに、過去の意外な事実が次々に明らかとなる。ネタバレしないよ . . . 本文を読む

佐藤浩市と横山流星の「春に散る」ひとは何のために生きるかって話。

2024-07-08 23:00:00 | 映画
「春に散る」は佐藤浩市と横浜流星のボクサー映画。原作が沢木耕太郎の同名小説ということに興味が湧いたわけではなく。佐藤浩市が老コーチというのが、クリントイーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」を思い出させて、観たくなったのだが。全く違う映画だ。“ミリオン”の方は尊厳死という重いテーマを扱ってたが。“春散る”は、ひとは何のために生きるか、ってハナシだ。流星は失明のリスクを承知でタイトルマッチを . . . 本文を読む

トム・クルーズ主演「ア・フュー・グッドメン」正義のために闘う人たちに胸が熱くなる。

2024-04-13 08:22:00 | 映画
トム・クルーズ主演「ア・フュー・グッドメン」(1993年)はアカデミーの作品賞、助演男優賞、編集賞、音響賞受賞。今週BSが放送したので観た。正義のために闘う人たちがいて、正義が勝つのだが。2人の兵士は殺人で無実となるも規律違反で有罪、恐れていた除隊となる。でも彼らはきっと前を向いて生きていくと思えるエンディングで胸が熱くなる。クルーズはこれがベストと思えるぐらい。若々しく正義感に溢れるデミ・ム . . . 本文を読む

「愛と激しさをもって」恋愛心理を濃密に描いたまさにフランス映画。

2024-04-05 16:00:00 | 映画
「愛と激しさをもって」(2022年)は人気女優J・ビノシュの主演。監督C・ドゥニがベルリンで銀熊(監督)賞を受賞した作品。言ってみれば、現在と昔の恋人との三角関係のハナシだが。この雰囲気、まさにフランス映画。ビノシュとバンサン・ランドンの心理、葛藤、愛憎がとても濃厚に描かれて、苦しくなるほどだ。ハリウッドの映画人たちが撮ったら、こんな感じにはならない。愛憎よりも性欲ばかり強調され、セックスシー . . . 本文を読む

「オッペンハイマー」公開初日に観てきました。

2024-03-30 07:40:00 | 映画
オスカー総なめした「オッペンハイマー」公開初日に観てきました。夜の最終回で終わるの0時なのに109シアター1はほぼ埋まっていた。オスカー総なめだし、全米の公開2023年7月から8カ月も待たされたから当然でしょう。この作品、オッペンハイマーの為人、マンハッタン計画などについて、なんとNHKは3番組(クロ現、プロファイラー、映像の世紀)で扱った。それらを観ていたから、ナチスが原爆を開発することを恐 . . . 本文を読む

「ナバロンの要塞」こんな上質の戦争映画をもっと観たい。

2024-03-29 06:27:00 | 映画
先日「ナバロンの要塞」をBS1が放送したので観はじめたらやめられずに最後まで観てしまった。1961年制作だから60年前の映画ということになるが、全く古臭い感じがしなかった。そもそも戦争映画って少ない。大金がかかるし撮影もたいへんだからだろう。戦争映画だからもちろん殺戮のシーンはあるが、グレゴリー・ペックがスパイのイレーネ・パパスを苦悩の末に撃つ場面などのような、残酷なシーン映像はあまりない。先 . . . 本文を読む

「トレーニング デイ」デンゼル・ワシントンがオスカーだけど。

2024-03-26 19:38:00 | 映画
「トレーニング デイ」(2001)はデンゼル・ワシントンが悪役での主役。こういうの珍しい。しかもこれでワシントンはアカデミー賞主演男優賞を受賞した。確かに演技はすごい。悪役がはまりすぎるぐらい。だからかえってよくないよなぁ。ドラマはスリリングでハラハラドキドキして見た。リアルだと思うけど、改めてアメリカってひどい国だなぁて思って、ちょっと悲しい。もう一度観たいと思うことはないだろう。ブルーレイ . . . 本文を読む