益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

利用間伐現地検討会(高津川森林組合編)

2009年01月22日 | 森づくり
 12/9(火)に開催した利用間伐現地検討会の
 高津川森林組合の現地の様子です(写真1) 


 写真1 高津川森林組合の現地検討会の様子

 
 高津川森林組合の現場が最後になります。
 益田市美都町、津和野町相撲ヶ原、津和野町直地と
 1日で3箇所の現場を回りました。

 途中、参加者がはぐれることも心配していたのですが、
 K目主任普及員等の提案で、普及員皆で協力し、
「先導車が、要所要所に道案内の職員を配置して、
 最終の車がそれを拾って行く。」
 という工夫をやったおかげか、
 特に問題なく、時間どおりに現場を回ることが出来ました。


 高津川森林組合の現地では、
 現地と作業の概要について、利用間伐事業担当のA係長、
 現場の作業方法について、間伐班のOさん、
 道づくりについて、作業道事業担当のM主任技師が、
 それぞれ説明をされました(写真2)。


 写真2 作業方法について説明されるOさん(写真中央)


 さて、高津川森林組合の利用間伐は、
 伐採手1名と機械オペレーター1名の
 1班2名による少数精鋭!方式である点が特徴です。

 昨年度までは、ミニのザウルス(リース)と
 フォワーダによる利用間伐を行っていらっしゃいました。
 プロセッサ系の機械はなく、
 造材は、チェンソー作業でした。

 こうしたところが、
 高津川森林組合においても、
 利用間伐により積極的に取り組む必要性を感じられ、
 今年度の夏にハーベスタ(0.25)を導入され、
 利用間伐作業の効率化と事業量確保に
 奮闘されているところです(写真3)。


 写真3 この夏に導入されたハーベスタ


 ハーベスタ導入当初しばらくは、
 不具合により思うような仕事ができなかったと
 聞いていましたが、
 検討会でのハーベスタの動きを見る限り、
 本来の動きが出来ているように感じました。 
  
 先に報告した(株)美都森林との違いは、
 高津川森林組合のハーベスタは、
 油圧ストローク方式のKESLA社製であるという点です。

 ローラー送材方式のような派手さとスピードはないが、
 枝払いの確実性に定評があるというものです。

 
 ということで、高津川森林組合は、この夏以降、
 ハーベスタを使った利用間伐に初めて取り組まれた訳ですが、
 今年度の素材生産量が、
 2,500m3程度に達する見込み※だということです。
 ※うち間伐材1,700m3程度
 初年度としては、なかなかの数字ではないでしょうか?
 来年度以降の取り組みも期待しています。

 
 なお、現地検討会のサプライズな仕掛けとして、
 京都府の日吉町森林組合で残存木保護に使われている幹ガード
 あらかじめ、高津川森林組合に設置をお願いしていました(写真4)。
 
 
 写真4 日吉町森林組合で使っている幹ガード(ホームセンターで購入)

 
 しかし、人前で話すことに緊張して舞い上がっていた私は、
 すっかりそのことを忘れてしまっていました(笑)。
 日吉の幹ガードが、どんなものか、実際に、
 参加者の皆さんに見ていただきたかったのですが・・・。

 現地検討会参加者の皆さん。
 高津川森林組合の利用間伐の現場の近くを通る際は、
 是非、幹ガードを探してみて下さい


 投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ 
     主任林業普及員 大場寛文

 ~清流高津川、山の緑に映える柿色の瓦屋根の町並み~ 
  なつかしの国石見(いわみ)


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