ナタを腰に下げるための収納ケース(鞘)をで自作しました。ナタをケースに入れやすく、軽いのが特徴です(写真1)。
写真1 自作したナタの収納ケース
私のナタは、購入したときから元々鞘がないこともあり、日曜大工?で収納ケースを自作しました。材料は、雨樋用の枯葉防止ネット(以下、「雨樋ネット」)です(写真2)。
写真2 雨樋ネット
自作した収納ケースの優れた!特徴は、主に次の4つです。
① 収納しやすい!(ケースの挿入口が広く、ナタが入れやすい)。
② 軽い!(材料が、ネット状のプラスチック樹脂のため非常に軽い)。
③ 通気性がよい!(ネット状のため、刃が乾いた状態で保管できる)。
④ 誰でも作ることができる(自作するのに特別な道具、技術が要らない)。
作り方は、次のとおりです。
○用意するもの
雨樋ネット、タコ糸、ボンド、剪定ばさみ、はさみ、百円ライター、腰ヒモ
※今回は、タコ糸を使用しましたが、「針金」でも良いかもしれません。
○作り方
① 雨樋ネットを必要な長さに切る。
雨樋ネットをナタの刃の長さに合わせて適当な長さで切り取ります(ナタの柄の部分が一部隠れるように少し長めにします)。また、このとき、ケースの底の部分及び腰ひもを通す折り返し部分の長さを考慮して、長さを決めます。
雨樋ネットは固いので、切り取りは剪定ばさみで行います。
② 収納ケースの底をつくる。
ケースの底の部分を固定します。タコ糸で「本返し縫い」の要領で固定します(写真3)。
写真3 ケースの底部分の固定状況
③ 腰ヒモを通す部分をつくる。
収納ケースの左右に5cm程度の切り込みを入れます。腰側にくる方を折り曲げ、タコ糸で固定し、腰ヒモを通す穴をつくります。また、外側になる方は、水平に切り取ります(写真4)。
写真4 腰ヒモを通す部分の作成状況
④ 仕上げをする。
剪定ばさみで切り取った切り口は、尖って痛いので、ライターであぶって切り口を丸めます。さらに、タコ糸の結び目をボンドで補強します。腰ヒモを入れれば完成です。
さらに、私は、この他、挿入口の補強のため、挿入口の刃が当たる部分のネットを2重にする工夫をしました。
また、安全性向上のため、収納ケースのネットにヒモをくくりつけておき、移動中はナタの柄を結べるようにしたら、なお良いでしょう(結ばなくても、ナタがケースから滑り落ちたことはありませんが・・・)。
山で作業されている方は、慣れているので「ナタが鞘に収納しにくい。」とか、「鞘が重い。」と感じたことはおそらくないと思います。
しかし、今より「収納しやすい」、「軽い」のなら、それに超したことはなありません。山歩きはなるべく軽装が楽です。ちなみに従来の木製の鞘を計量したら、200gでした。今回作成したケースは、腰ヒモを含めても86gでした。重さは、1/2以下です。
この収納ケースに興味を持たれた方は、ぜひ作成してお試し下さい!
なお、最後にお断りをしておきます。
さも、自分で考案したように書いていますが、実はこの収納ケースは、私が考えたものではありません。私が、学生時代に大変お世話になっていた篤林家の方が自作し使用されていたものを思い出して作ったものです。
「工夫して、既製品より良いものを自分でつくる」という姿勢とアイデアを見習いたいです。
投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ 主任林業普及員 大場寛文
写真1 自作したナタの収納ケース
私のナタは、購入したときから元々鞘がないこともあり、日曜大工?で収納ケースを自作しました。材料は、雨樋用の枯葉防止ネット(以下、「雨樋ネット」)です(写真2)。
写真2 雨樋ネット
自作した収納ケースの優れた!特徴は、主に次の4つです。
① 収納しやすい!(ケースの挿入口が広く、ナタが入れやすい)。
② 軽い!(材料が、ネット状のプラスチック樹脂のため非常に軽い)。
③ 通気性がよい!(ネット状のため、刃が乾いた状態で保管できる)。
④ 誰でも作ることができる(自作するのに特別な道具、技術が要らない)。
作り方は、次のとおりです。
○用意するもの
雨樋ネット、タコ糸、ボンド、剪定ばさみ、はさみ、百円ライター、腰ヒモ
※今回は、タコ糸を使用しましたが、「針金」でも良いかもしれません。
○作り方
① 雨樋ネットを必要な長さに切る。
雨樋ネットをナタの刃の長さに合わせて適当な長さで切り取ります(ナタの柄の部分が一部隠れるように少し長めにします)。また、このとき、ケースの底の部分及び腰ひもを通す折り返し部分の長さを考慮して、長さを決めます。
雨樋ネットは固いので、切り取りは剪定ばさみで行います。
② 収納ケースの底をつくる。
ケースの底の部分を固定します。タコ糸で「本返し縫い」の要領で固定します(写真3)。
写真3 ケースの底部分の固定状況
③ 腰ヒモを通す部分をつくる。
収納ケースの左右に5cm程度の切り込みを入れます。腰側にくる方を折り曲げ、タコ糸で固定し、腰ヒモを通す穴をつくります。また、外側になる方は、水平に切り取ります(写真4)。
写真4 腰ヒモを通す部分の作成状況
④ 仕上げをする。
剪定ばさみで切り取った切り口は、尖って痛いので、ライターであぶって切り口を丸めます。さらに、タコ糸の結び目をボンドで補強します。腰ヒモを入れれば完成です。
さらに、私は、この他、挿入口の補強のため、挿入口の刃が当たる部分のネットを2重にする工夫をしました。
また、安全性向上のため、収納ケースのネットにヒモをくくりつけておき、移動中はナタの柄を結べるようにしたら、なお良いでしょう(結ばなくても、ナタがケースから滑り落ちたことはありませんが・・・)。
山で作業されている方は、慣れているので「ナタが鞘に収納しにくい。」とか、「鞘が重い。」と感じたことはおそらくないと思います。
しかし、今より「収納しやすい」、「軽い」のなら、それに超したことはなありません。山歩きはなるべく軽装が楽です。ちなみに従来の木製の鞘を計量したら、200gでした。今回作成したケースは、腰ヒモを含めても86gでした。重さは、1/2以下です。
この収納ケースに興味を持たれた方は、ぜひ作成してお試し下さい!
なお、最後にお断りをしておきます。
さも、自分で考案したように書いていますが、実はこの収納ケースは、私が考えたものではありません。私が、学生時代に大変お世話になっていた篤林家の方が自作し使用されていたものを思い出して作ったものです。
「工夫して、既製品より良いものを自分でつくる」という姿勢とアイデアを見習いたいです。
投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ 主任林業普及員 大場寛文