益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

索道プロジェクトX  追伸

2006年05月23日 | 機械と安全
 ところで、この島根県側の匹見・道川間の県境を越えたすぐ近くである広島県
側、安芸太田町の古屋敷~戸河内間にも索道があったと聞いたことがあります。

 もしかして、島根県側の索道より長いのでは大きいのではと、気になり広島県
側の索道も調べてみました。
 こちらの索道は、帝国製鉄株式会社が安芸太田町の旧戸河内町から旧加計町
にある自社へ木炭を搬出するため、開設したもので昭和13から昭和25まで稼働し
ていました。

 したがって、この期間は、同じ様な地域から県境である中国山脈の分水嶺を境
にそれぞれの索道が稼働し、森林資源を搬出していたことになります。過疎化の
進んだこの両地域も、当時は豊かな森林資源を背景に、伐採、加工、搬出などに
携わる多くの人々で賑わっていたことでしょう。

 索道は、匹見町と山を隔てた直ぐ近くの安芸太田町(旧戸河内町)の「中の甲」
から「那須」まで直線で約7kmの索道が架けられていました。島根県の索道より
規模が小さくちょっと安心しています。

 広島県側の木炭を出荷する起点である「中の甲」は、恐羅漢山の北に位置する
県境付近の谷で地図を見ると、島根県側の索道起点である「道川元組」と、広島
県側の索道起点である「中の甲」は直線距離で4~5km程度となっています。共
にこの地域の豊富な森林資源に目を付けたということでしょうか。
 時間が許せば「中の甲」へも、痕跡を訪ねて行ってみてください。

 地図の拡大と手書き有りで、少し歪んでいますが、
益田の管内図を見ると次のとおりです。



 県境をはさみ意外と近くにあり驚きました。
 広島県側の起点は、正確な場所が分からず大きな○としました。

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