
今日は晴れのち曇り。今朝は上空に澄んだ暗い空が広がっていて、天頂付近に明るく光る半月が浮かんでいた。東の空の低空には金星が力強く光っている。今朝の気温は4℃で、弱い北よりの風が吹いていた。冷たい空気が街を覆っていて、足下から冷気が迫り上がってくるように感じられた。
今日も朝から出勤する。日野駅から乗った電車は拍子抜けするほどに空いていた。新宿駅に到着すると、東の空がうっすらと明るくなってきていたが、街は暗く、街灯の灯りが寒々しい。職場から見える西の空には、朝靄がかかっていて、富士山がうっすらと姿を見せていた。
日中は快晴で、上空には雲ひとつ無い澄んだ青空が広がった。昼間の最高気温は17℃で、11月中旬並みの気温になったとのことである。湿度が低く、冷たい北よりの風が吹いていて、日影は乾いた空気がヒンヤリと感じられるものの、日の当たるところに出ると日射しがポカポカと暖かく、心地良い陽気となった。
午後になって南よりの風が吹いてくると、次第に雲が広がってきて日射しがなくなった。夜まで仕事をした後、帰り支度をして職場を出る。なんとなく、街路も人が少なく感じていたが、新宿駅から乗り込んだ電車の車内は混んでいた。それでも吉祥寺駅で座ることができた。シートに腰を下ろすと同時に眠気が襲ってくる。結局、立川駅までぐっすりと寝てしまった。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。立川で電車を降りると、コンコースからグランデュオ改札を抜けてグランデュオ立川に入った。エレベーターで7階に昇り、レストランフロア「ごちそうダイニング」に到着する。今日はフロアの一角にある自然食レストラン「さんるーむ グランデュオ立川店」に入ることにした。
店内は入口から見て左手に厨房があり、右手と厨房の奥に4人掛けのテーブル席が10卓と2人掛けのテーブル席が6卓配されている。出てきた店員に「お好きな席にどうぞ」と言われて、入口に近い4人掛けのテーブル席に座った。
卓上にはメニューと紙ナプキンが置かれている。店員が冷水の入ったコップを運んできたので、お冷やを飲みながらメニューを開いた。メニューの最初のページは各種デザートとドリンクが掲載されている。
次の見開きには3種類の「秋のおすすめ御膳」と「秋のお魚御膳」「40種類のヘルシーごちそうプレート」が掲載されている。
最後の見開きには各種定食の他、「精進御膳」「麹御膳」が掲載されている。
注文したのは「秋のおすすめ御膳」の中の1つである「せいろ蒸し御膳」である。これにドリンクデザートサラダセットを付けることにした。ドリンクは「ホットコーヒー(オーガニック」、デザートは「アーモンドミルクの杏仁豆腐きな粉アイス添え」とする。ご飯を大盛りに出来るか聞いてみたが、そもそもこのせいろ蒸しご飯はご飯が多めになっているとのことだった。
料理を注文を終えて、お冷やを飲んでいると最初にサラダが運ばれてきた。
そもそもこの店は、コロナでなければサラダバーがあって、野菜食べ放題だったのだが、現在は一時中止している。その代わりに提供されるサラダはガラスの器に各種野菜が盛られていて、ドレッシングが添えられている。
ガラスの器にはキャベツの千切りとひじきを混ぜあわせたものの上にサニーレタス、ワカメが盛られ、カボチャとサツマイモ、ブロッコリーが1切れずつ載せられている他、3切れの木綿豆腐を置いて味噌ドレッシングを添え、白ゴマを振りかけ、カットしたミニトマトをトッピングしている。
添えられたドレッシングは醤油麹をベースにしているとのこと。
ドロリとしたドレッシングを野菜に廻し入れると、箸を取って野菜を食べる。最初に豆腐を食べた。豆腐はずっしりとした食べ応えで添えられた味噌ドレッシングの旨味と白ゴマのツブツブとした食感がアクセントになって美味しい。豆腐のほのかな甘みに弾力のある歯応えが、豆腐に存在感を与えている。豆腐を食べてしまうと、続いて器に盛られた野菜を食べた。
カボチャやサツマイモはホクホクとして美味しい。ブロッコリーは柔らかくジューシーですらある。ミニトマトも小さいながらもフルーティーな甘みが感じられる。千切りキャベツやサニーレタスはシャキシャキとした食感で、サラダにボリューム感を与えている。醤油麹ベースのドレッシングの醤油の旨味が野菜に絡まって、サラダが美味しく食べられた。
サラダを食べ終えると、少し小腹も満たされた気分である。お冷やを飲んで待っていると、今度は「せいろ蒸し御膳」の料理が一式載せられたトレーが運ばれてきた。トレーの上には「北海道産帆立ときのこのせいろ蒸しご飯」と「若鶏と彩り野菜の黒酢あんかけ」、酢の物、お椀、せいろ蒸しご飯の取り皿が添えられている。
まずはお椀を飲む。お椀は巻き麩の浮かんだお吸い物で、柚子の皮が少々入っている。柚子の風味が爽やかなお吸い物は、旨味が詰まっていて美味しい。巻き麩がアクセントになっている。
「北海道産帆立ときのこのせいろ蒸しご飯」を食べる。「北海道産帆立ときのこのせいろ蒸しご飯」は蒸籠に紙を敷き、その上にもち麦十六穀米を盛って、大きなシメジ、マイタケ、ナメコの3種類のキノコと2切れの北海道産帆立を載せて蒸したご飯である。仕上げに刻み生姜とカイワレ、刻みネギをトッピングしている。
ご飯をお碗によそった。せいろ蒸しご飯はかろうじてお碗2杯分といったところか。お碗に盛ったせいろ蒸しご飯をレンゲで救って食べる。
もちもちとした食感のご飯は弾力があって美味しい。キノコや帆立のダシを吸って、旨味がある。大きなキノコはどれも食べ応えがあって、存在感がある。北海道産帆立にはこんがりとキツネ色の焼き色が付いていて、更に旨味が増しているかのようである。
せいろ蒸しご飯を食べながら「若鶏と彩り野菜の黒酢あんかけ」を食べる。「若鶏と彩り野菜の黒酢あんかけ」は素揚げした豆腐と若鶏の唐揚げ、茄子、蓮根、ニンジン、サツマイモ、パプリカが細長い楕円形の皿に盛られていて、黒酢の餡がかけられている。
甘みの感じられる黒酢は酸味がほとんど無く、さっぱりとした味わいで野菜にたっぷりと絡まっている。野菜はどれも歯応えが感じられながらも、柔らかくて美味しい。黒酢は野菜の旨味を引き立てながらも、また存在感がある。素揚げの豆腐は香ばしく、若鶏の唐揚げは料理にボリューム感を与えている。野菜を頬張りながらせいろ蒸しご飯を食べた。
取り皿の中のご飯が無くなったので、せいろに残った残りのご飯を全て取り皿に盛った。
2杯目のせいろ蒸しご飯を食べながら、酢の物を食べる。酢の物は白菜に千切りにしたニンジンを絡め、カツオ節をトッピングしている。
白菜はジューシーで美味しい。カツオ節の旨味にニンジンが彩りと食感のアクセントを与えている。醤油の旨味が白菜に満遍なく行き渡っていて、白菜の甘みに旨味が絡んで美味しい。2杯目のせいろ蒸しご飯を食べてしまうと、お椀に残ったお吸い物を飲み干す。お吸い物の中の柚子皮の清涼な風味が鼻腔に広がって、爽やかな気分になった。
料理が無くなったところで、目の前を通り過ぎた店員に声をかけて、食後のコーヒーとデザートをもらうことにした。
やや間を置いて、「ホットコーヒー(オーガニック)」と「アーモンドミルクの杏仁豆腐きな粉アイス添え」が運ばれてきた。更に空になったコップに冷水を注いでもらう。
デザートのスプーンに巻かれた紙ナプキンを外し、杏仁豆腐の入った器の蓋を取る。
杏仁豆腐はアーモンドミルクを使っていて、きな粉アイスと赤いクコの実が1粒添えられている。杏仁豆腐は黒蜜が添えられた。
さっそく杏仁豆腐に黒蜜をたっぷりとかける。
最初に「ホットコーヒー(オーガニック)」を飲む。コーヒーにはミルクとスティックシュガーが添えられているが、まずはブラックのまま飲んでみる。優しい苦みのコーヒーは口の中がさっぱりするように美味しい。ブラックのままで十分美味しいので、今回はミルクとスティックシュガーを入れないで飲むことにした。
コーヒーを少し飲んだ後に、杏仁豆腐を食べる。
よく冷えている杏仁豆腐だったが、少しきな粉アイスが溶けかけている。スプーンできな粉アイスを掬うと、そのまま口に入れた。
冷たいきな粉アイスは、ほんのりと香ばしい風味に素朴な甘さが美味しい。舌の上でアイスが溶けていくのを感じながら、杏仁豆腐を食べる。低カロリーのアーモンドミルクを使った杏仁豆腐はプルンプルンの食感で、甘くておいしい。黒蜜の甘さが更に杏仁豆腐に絡んで、食べ応えがある美味しさである。クコの実は、ほんのりとした甘酸っぱさがあって杏仁豆腐にアクセントを与えている。
杏仁豆腐を食べてしまうと、最後にコーヒーを飲み干して完食。美味かった。満足である。
帰り支度をすると、卓上に置かれた伝票を持って入口脇のレジに進む。代金を払い、店を出るとエレベーターで1階に下りた。グランデュオ口から立川駅構内に入り、中央線下りホームに降りる。ちょうど八王子行きの電車が滑り込んでくるところだったので、この電車に乗って帰宅の途につく。
隣の日野駅で下車して、駅の改札を抜けた。駅の西側のロータリーに出たところで空を見上げると、上空には白い雲が広がっていた。夜になって、ぐっと気温が下がってきた。北よりの風が冷たく感じられた。