新日鉄住金ステンレスは、05年3月から2社合併によるシステム統合のためmySAP ERPを05年3月から導入を開始し、06年4月に稼働という日本の鉄鋼メーカーにおいて初の大規模・短期間のERP導入となった。
<短評>鉄鋼メーカーにSAPを導入してもそれほどニュースになるのかなと感じられるかも知れないが、この裏にはSAPのオラクルへのあてつけが読み取れる。新日鉄は昔からオラクルと深い関係がある。新日鉄はオラクルDBのベンダーとして日本市場で販売し、多くの実績を持つ。日本オラクルの基礎は新日鉄が作ったといってもいいほどだ。また、オラクルのERPのユーザーとしても新日鉄の存在は大きい。そのような背景の下、新日鉄グループにSAPが導入され、短期間で稼働したことは、SAPにとっては格好のオラクル切り崩しのためのモデルユーザーとなる。今後、ERP市場ではSAPとオラクルの戦いが、ますます激しくなりそうだ。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6526