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小さな命の物語 第四章

2016-09-05 | 庭 / ゲスト
小さな命の物語(キアゲハの蛹化)のつづきです。【キアゲハの羽化】
虫コワイの人は閲覧注意です。画像はクリックで大きくなります。




















9月5日
朝6時過ぎ、母が「ちょっとちょっと!」と呼びに来たのです。もしかして?!
さなぎ1号が蛹化して10日経つため、気付いたら家の中を飛び交っているという状況は困るので、昨夜飼育箱の上に紙をふわっとかけておいたのです。

あっ!
羽化した!しかも2匹も!

羽化してる!しかも2匹も!あわてたのでピンボケですが(汗)

26日の1匹と、27日の2匹のうち1匹が無事に羽化しました。
27日のさなぎ2号はぷっくり大きい蛹だったので多分大丈夫だろうと思っていましたが、初めてのことなので出てくるまでは心配でした。
26日のさなぎ1号は少し小ぶりなのと、蛹になってから落としたり蛹ポケットに入れるために触りまくったので、もしかしたらダメかもしれないと思っていたので、無事に羽化してくれて本当に嬉しいです。
しかし、またしても瞬間を見逃しました!深夜から早朝にかけて羽化するそうなので、寝ずの番しなきゃダメなのかしら。

しっかり翅が乾くまで飼育箱の中で休めるように、箱の上の紙を洗濯ネットに交換しておきました。
あ、こっちに来た。
羽乾かし中




羽化してから2時間以上経った(と思われる)頃、旅立ちの準備をしました。
可愛くて仕方ないのだけど私の仕事はここまで。蝶になったら大空に飛び立たせてあげなきゃね。

そっと指を差し出すと、止まってくれました。
どっちがどっちかわからないんだけど、とりあえずこっちをさなぎ1号改めキアゲハ1号。
キアゲハ1号
そしてこっちがさなぎ2号あらためキアゲハ2号。
キアゲハ2号
模様が少し違うんです。翅の青色が少なくて背中からお尻の黒い筋が細い1号と、青色がはっきりしてて背中からお尻の黒い筋の太い2号。

こうやって外にいてもすぐには飛び立つことはなく、しばらくじっとしていたと思えば私の腕を駆け上がったり、Tシャツの胸のところに止まってみたり、右肩から左肩まで渡り歩いたり。
えーっと、第一章でも書きましたがワタクシ虫が大の苦手でして、トンボや蝶が肩に止まろうものなら体が硬直して悲鳴さえあげられなくなるほどなのですが、キアゲハ1号2号にはまるでわが子のように情が湧いたのでしょうか、全然怖くないどころかもう愛おしくて愛おしくて、このまま飛び立たなくてもいいのにとさえ思っていたのでした。

ね、お顔のアップもこんなに可愛い。
キアゲハ2号アップ


今日午前は台風12号の影響で、旅立ちの日にはあいにくの小雨が時折降る曇り空だったので、雨の当たらない玄関先のルリマツリの上におろしました。ここでしばし雨宿りしてね。
キアゲハ1号アップ
ルリマツリで雨宿り



やがてお別れの時が来ました。
最初にキアゲハ2号が私の手から飛び立ちました。あっというまに空高く飛んで、お向かいの家の屋根の向こう側に見えなくなってしまいました。
キアゲハ1号はしばらくルリマツリに止まっていましたが、私が手を差し出すと、掌の上をくるくると歩いてそして裏庭に向かって飛んでいきました。
2匹が飛び立って少しした頃、短い時間弱い雨が降りましたが、その後は日差しも戻ったので、きっと元気にしているでしょう。
ああもう、思い出すだけで寂しくなってしまいます。小さな命、でもとても大きな命でした。


蛹の殻の中には、体から出たと思われる液体が残っていました。飼育箱の中にも、おしっこのようなものが落ちた跡がありました。これは、蛹の時の体の作り変えで出来た不要物などが出てきたもので、蛹便(ようべん)と言うものだそうです。蛹になるときは下痢便のようなもの、蝶になってからはおしっこのようなもの、いろいろ要らないものを捨てて大人になるんだね(笑)

小さな卵から黒い幼虫、そして脱皮しながら綺麗な縞々のイモムシ、そしてそのスーツを脱いで蛹になって、鎧を脱いで美しい蝶になる、驚きとしか言いようがありません。それをワタクシが(途中からとはいえ)よもや見届けようとは、これまた驚きです。
まだあと3匹蛹が残っています。うまくいけば、さなぎ3号が明朝に羽化するでしょう。虫が苦手なおばちゃんですが最後まで見届けます。


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