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塩梅とはよく言ったもので

2006-08-25 | 美味しいもの
今年の母が漬けた梅干は、顔が歪むほど酸っぱい…。
使った梅は、私が梅味噌を漬けるのに買ったのと同じ南高。塩はちょっと減塩ということで18%、いつもと同じように漬けたと母。
さてどうしたものかと思案していたところ…

ショッピングセンターのお漬物店の店先の、梅干がずらりと並んだところで色んな梅干をチェック。
結構しつこくあれこれ商品を手にとっていたので、お店の人が品選びに迷っているのだろうと思ったのでしょう、塩分の違いについて説明をしてくれました。
そこで驚愕の事実が!(ちょっと大げさかも)

梅干は、20%の塩で漬けるのが一般的です。1kgの梅に対して200gの塩ですね。
でも最近の健康ブームで、梅干も減塩嗜好となっています。13%とか8%とか。
では、お店で売っている13%の梅干は、1kgの梅に対して130gの塩で漬けているでしょうか?
答えはノーです。
どの梅も20%の塩で漬けて、あとから塩抜きをするのだそうです。
(そうだよねぇ、8%の塩でカビがこなくて漬かるとは思えないし。母も、カビない程度の18%)
梅干の一番美味しい塩加減は、実は20%なのだとか。酸味と塩味の絶妙なバランス、塩梅です。
しかし塩抜きをしてしまうとそのバランスが崩れてしまうため、蜂蜜や鰹や味醂を入れて酸味の調節をしているそうです。

それから、本当の意味で「梅干」と名乗れるのは、20%の塩のみで漬けたものだけなんです。
鰹や味醂が入っていたり、20%以下のものは、「調味梅干」となります。(商品に書かれた「品名」で、違いがわかります)
私の好きな蜂蜜入りの梅干は、正しくは“蜂蜜入り調味梅干”なのです。
そして“本当の梅干”は、100年もつそうです。(確かめられないけど 苦笑)

梅についても教えてもらいました。
南高は、一番クエン酸が多い種類で、酸味が強すぎると思う場合は、同じ紀州の梅なら古城を使うと良いそうです。
他にも十郎や、良く出回っている白加賀でもいいかも。
(↑これは私の勝手な想像です。お店の人は古城お勧めでした。)
また、梅干にするのに良い梅の順は、
完熟落下の虫や傷のない梅>手でもいだ熟した梅>手でもいだ青梅
なのだそうです。
でも自然に落下したきれいな完熟梅は、なかなか手に入らないですね。

ところで、超酸っぱい母の梅干はどうすればよいかというと…
寝かせておくのが良いようです。2年、3年と経てばまろやかになるとか。
そしてさらに良いことに、種の中の「天神様」と呼ばれる仁の薬効成分も梅肉に染み出てくるので、わざわざ種を割って食べなくても同じ効果を得られるそうです。

ということで、今年の母の梅干は、しばらくお預けです。

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