25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

無意識に群がってしまうこと

2019年04月08日 | 社会・経済・政治
 統一地方選前半選の結果を見ていても、何か地方から変わっていくような気配的なものはない。和歌山県の二階自民党幹事長のお膝元である御坊市で自民党県会議員が共産党に負けたというくrしか。
 ときどきテレビを見ていて思うことがある。桜スポットとてれびで紹介すればそこに人が群がり、美味しいラーメン屋といえば人は並ぶ。令和という元号が生まれた和歌の舞台である大宰府に人がドーッと集まる。ぼくはいつも集まったり、行列しているのを見ると大変不思議に思う。人間というものはふっと同調し合う脳の働きがあるのかもしれない。考えるまでもなく、同調の脳部分が働いてしまう。

 自民党という全国で議員の議席を大きく占有する党はこの同調機能が働くような政党組織を作っているのかも知れない。
 よく地方でやっている物産展に人が集まり、無料の食材の前にして嬉しいと思う。そんなところのツボを違う形であれ心得ているのだろう。感情とは自分に利する方に流れる。

 新たな政治勢力というのは大衆の同調心理をうまく誘導できなければ勝てないのだろう。都知事選で緑のものをもってきて、と訴えた小池百合子に何か知らぬが都民の多くは同調していった。
 オリンピック開催となれば、万歳、万歳と声に出し、手を振り上げる人もいる。オリンピックなどするような余裕はない。公共工事はこれ以上要らない、と思うが、反対意見を言うことはたいへんな同調圧力に文句を言うことであるから大変なことだ。

 日本人は稲作りを主としていたから、農村共同体で、みなに合わせることを大事とする心情を醸成させたように思う。石器をもって仲間で象に立ち向かう人間は集団の力を知るようになった。このことは逆に、集団を乱せば収穫に影響することもあるから、乱す者を排除することもあっただろうから、これはたいへんな個人へのプレッシャーであったろう。石器時代というのは仲間からの排除できる武器を獲得した時代でもあった。
 集団を維持する無意識的な行動が大宰府天満宮詣でになるのかもしれないと思うのだ。
 こういうことを考えると、日本からすごいイノベーションを起こすのは難しい気もするのである。