ノック無用の高齢者日記(パークゴルフ??)

令和に成って退職の日々の出来事

久々に良いものを見つけてしまった???

2012年04月22日 | 日記・エッセイ・コラム

4月22日

中小企業の底力:「技術と義理人情」が日本を支える/橋本久義(政策研究大学院大学教授)

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こんなに中小企業の事を知ってる人って、あまり見た事無い

yahooニュースに載っていたんで

怒られるかもしれないけど、紹介したいんで載せちゃう

本文はこちらの方に

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120419-00000001-php_s-bus_all

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◆義理人情が会社を再生させる◆

日本の中小企業は、人のために役立ちたいという気持ちが強い。

むろん採算をとろうとはするのだが、ある時点からは採算すら無視する。

職人の心意気の世界である。

それは、景気が悪くなったときにいかんなく発揮される。

たとえば、埼玉県川口市に「田口型範」という会社がある。

この会社は、鋳造用木型・金型の技術を60年培ってきた。

会社概要には、「最先端技術を駆使し、鋳造用木型・金型製作で

60年間培ってきた技術と技能を、

アナログで残すものとデジタルに置き換えるものとのバランスを取りながら、

常に顧客の要望に100パーセント応えられる企業です。

とりわけ試作用木型は、世の中で初めて『形』となって生まれたもので

まさにモノつくりの出発点です」とある。

たとえば、自動車をつくる時、最初につくられるのが木型モデルだ。

最近はコンピュータで三次元イメージもつくられるが、

最終的には実物大の木型をつくってチェックする

(といっても材料は木とは限らず、プラスチック材料である場合も多いが …… )。

そして、車両・産業機械・航空機さらには宇宙開発関連の分野まで、

この会社が製作した木型・金型からつくられた鋳造部品が使われているという。

先代の田口貞一さんは高度成長期である昭和30年代・40年代、

全国の木型業者をまとめて日本木型工業会を設立し、

業界として、最新技術や労働安全の勉強会をリードするなど、

業界の地位向上のために大変な努力をされた。

「朴訥(ぼくとつ)」という言葉は田口貞一さんのためにある言葉ではないかと、

私は思っていた。工業会メンバーも、ユーザーも田口貞一さんが、

業界のためにどれほどの努力をしておられるかを知っていたから、

田口さんが、訥々として語り出すと、説得力は抜群。

みなが黙って従うというところがあった。

しかし、こうした優れた会社といえども、不況の波を免れることはできず、

仕事が全然来なくなってしまった時期があった。

鋳物の注文が減れば、木型も不要になるのが道理であって、

仕事が絶対的になくなってしまったのである。

仕事がなくなって困ったが、最初のうちは工場周辺の草むしりをしたり、

工場の清掃、道具の手入れ、ペンキ塗りなどをして何とかつないでいた。

だが、そのうちに掃除をする場所もなくなってしまった。

そこで考えたのが昔のお得意様を大切にしようという運動だ。

「わが社でつくった製品であれば、30年前につくったものでも40年前に作ったものでも、きちんとメンテナンスします」というのである。

木型というのは、長く使っていると木が乾燥して割れることがある。

その割れを修正して、間に充填材を詰めて、またきれいにみがいて……という仕事だった。

会社にしてみれば、仕事はなくても職人はいる、

彼らを辞めさせるわけにはいかない。

何でもいいから仕事はないかと考えた挙句の策だった。

しかも、使う材料は充填剤くらいだからコストもかからない。

こうしたきめの細かい心遣いをした結果、メンテナンスの注文が殺到し、

職人たちの仕事をつくることができた。

そして、じつは、そこに思わぬ効用があったのである。

それは、納入先の会社に行ってみると、つくった側では思いつきもしなかったような工夫が施されているということだった。

木型を使っている現場は千差万別で、

特に他の機械との取り合いの部分は、

現場へ行かなければわからないような「なるほど、

こうやってやればいいんだ」という発見ばかりであった。

それはまさに、ノウハウを得る宝の山だったのである。

しかも、日本の会社は、

「無料でやります」といわれたからといって、

本当に無料でやらせる会社はほとんどない。

義理堅く人情深い日本人は、一人前の職人である大の男が、

朝から晩まで一生懸命、

1円の稼ぎにもならない仕事をしているのを黙って見ていられないのである。

たとえメンテナンスは無料でやってもらうとしても、

「この部品は、いつも××社に発注すると決まっているが、

この会社でもできるらしいから、半分くらいこちらに頼んでやろうよ」

「新しい木型を前倒しで注文しようか」などと考えてくれるわけだ。

そういう需要もあって、この会社は、数カ月のうちに猛烈に忙しくなった。

当時、一般的には不況もいいところで、

その状況が打開される見通しはなかったのに、

ここだけが忙しくなったのである。

日本の中小企業は、こうした義理人情に助けられて、

危機を乗り越え、元気を取り戻していくのである。

人間は労働を通じて初めて心からわかり合える

前項で述べたように、日本の中小企業の社長は、

仕事がなくても、社員の働き場所を何とかして作ろうとする。

辞めてもらう前に、あるいは会社を潰すまえに、

やることがあるのではないかと必死に考える。

中には、自宅の改修を従業員に命じて、給料を払おうとする社長さえいる。

そして一方では、「会社の調子が悪いのならば、給料はいりません。

ある時払いでいいです」といい出す社員がいる。

彼の給料を減らしたところで、会社が立ち直るというものでもないのだが、

それをいい出す社員がいるというのも、日本らしい特徴といえよう。

そういう意味で、日本という国は、本当にありがたい国だと思う。

だから、そういう日本の良さを壊すようなものを私は許せないのである。

私はたくさんの中小企業を訪ねてきたが、

日本できちんとした教育をしているのは製造業の現場であり、

とりわけ中小企業の現場ではないかと思う。

彼らは社長にしっかりとしつけられているから、おしなべて礼儀正しい。

長幼の序もわきまえていて、人生の先輩にきちんと敬意を払う。

やはり中小企業は、社長と社員が一体となって現場で働くからだろう。

製造業の現場は個人が好き勝手なことをやっていては成立しない。

長幼の序、先輩の技術を尊敬する必要がある。

人と人が、最も心を通じ合わせるのは、仕事の場なのである。

「遊びを通じては、人はわかりあえない。

労働を通じて、初めて、人間というのはわかりあえる」といった人がいるが、

私もまったく同感である。

私が知っている人々の中に、

太平洋戦争で戦った戦友同士だというグループがいるが、

彼らの結束が並はずれて固いのも、

生死を共にして、同じ目的のために共に戦ったからであろう。

ある意味、仕事仲間は戦友なのである。

ソニー創業者の井深大氏も同じようなことをいっていた。

氏は、仕事の報酬は何かと聞かれて、

「それはお金でもなく名誉でもなく地位でもない。

仕事の報酬は仕事である」と答えたのである。

いい仕事をすれば、心が通じ合う多くの仲間を得ることができるし、

新たな仕事がやってくることもあるということを、

長い仕事経験から実感したにちがいない。

◆日本の道徳を守る中小企業も、日本の若者も立派である◆

2011年の就職率は、高卒も大卒も最悪だという発表があった。

たしかに、景気は回復しても雇用は増えないという状況があるのも事実だ。

能力主義とか、同一労働同一貸金というような方向を打ち出せば

こういう結果になるのは目に見えていた。いまさら何をいっているんだと思う。

日本型の雇用システムには優れた点が数限りなくあるのだ。

しかし、そういう前提はあるとしても、就職率の数字が上がらないのは、

学生たちの大企業志向が招いているという面が多分にある。

現に、大企業並みの収入を保証するといっているのに、

求人広告を出しても、応じる人が少ないと嘆いている中小企業主がいる。

中小企業は、人数が少ない分、責任範囲が広く大きく、

やりがいがあるのは間違いない。

最近は、優秀な中小企業がマスコミで取り上げられることも多く、

中小企業のイメージも変わってきているが、

まだまだ就職先として選択される率は高くないようだ。

しかし最近は、大企業は派遣のような形でしか採用しないことが

多くなってきているのに対し、

中小企業では、即座に本採用ということもあって、

多少認識が変わってきているのもたしかだ。

まだまだ中小企業に対する偏見もあって、

中小企業が人を集めるのは就職難の時代でも難しい。

だから、3K(きつい・汚い・危険)職場といわれるような職場には、

かって「ワル」といわれてきたような人間が集まってくる。

「夜中はしっかり暴走族」というような人だ。

しかし、こうした若者たちへの雇い主の評価は実はきわめて高い。

「暴走族というのはとってもいいよ」と彼らはいう。

なぜならば、彼らは、暴走族仲間にもまれて鍛えられているから、

根性がある。やれといわれたことはやる。見張っていろと命じられれば、

一生懸命見張っている。

ちゃんとやることをやっていないと、リンチを受けたり、

敵グループに襲撃されたときに危険に晒されたりするからである。

しかも、指揮系統がはっきりしていて、ボスにいっておけば全員に伝わるし、

サボることもないのである。

そんな彼らが、3年も経つと、「最近の若い奴らはなっていない。

工夫が足りない。働かない」といい出すという。

日本というのは、そういう国なのである。

3年も経つと、かつての自分と同じような後輩に向かって、

「先輩に会ったらお辞儀をしろ」とか「ちゃんと大きな声で挨拶しろ」と、

お説教を始めるわけだ。

こういう愉快な話を聞くと、私は、日本という国は、本当に立派だと思う。

 *****

日本には、紹介した企業のように、経営者が命を懸け、

技術者が寝食を忘れるほどに没頭し、

得意先のためなら時間と利益を度外視してでも尽くすというところがゴマンとある。

それが本当の日本的経営というものではないだろうか。私はそう思う。

日本の技術はすばらしい。福島での事故があったというものの、

原発だって日本企業の技術がないと成り立たない。

以前、原発の受注で韓国に負けたということがあったが、

その韓国ですら、

原発の心臓部については日本の企業に発注してこなければ

原発は建設できないのだ。

また、これから注目されるであろう海水淡水化技術、

航空機技術だって日本企業が確たるものを握っている。

しかもそれは大企業だけでなく、

紹介したような地方や地場で地道にがんばっている中小企業が技術を担い、

日々、開発や向上に取り組んでいるのだ。

私は、このような企業が日本にある以上、

また仕事に命を懸ける風土が日本にある以上、

この国は大丈夫だと思っている。

(橋本久義 著『中小企業が滅びれば日本経済も滅びる』より)

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全く、その通りと感じるし

自分の気持ちをズバリ言い表されてる気がする

ただ、義理人情って男の世界であって

凄く感じるのが

女性と、

母親にしっかり育てられた、女性的な男性には通じない時代でも有る

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男の世界にどっぷり浸かって仕事をするのは

実に楽しいです

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仕事の薄い時代です

仕事の報酬は仕事である、そうだよね

遠藤木型

http://www.endokigata.com/