この日は、泥棒も訪問したんですが
芸術家も訪問しました
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夕方、今日ははもう仕事が終わろうとする所
髪を後に縛って、もみ上げからあごに掛けて髭の生えた人が
「ちょっとお話が有るんですが」
後にリュックを背負っていたので
「何か売るんだら、いらないよ」
「売るんではないです、いいですか」
それなら、直感的に就職の事かな?
わざわざ来てくれたんで話を聞いてみようと事務所に
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現代アートを目指してるようで歳は34歳
その現代アートをやってるが
ものつくりの基本が出来てないので
少しの間、我社で修行をしたいと言う事の話だ
HPを見て「これだ!」と思ったそうです
凄くありがたいことです
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ただ、弱小企業です
お金を払って、何れ辞める人を育てる訳には行かない
履歴書を見ると、どちらかと言えばフリーターに近い
唯、色々賞は貰っている感じで
アートの世界で生きる為に苦労はしてる感じ
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話の中に
最近の芸術家は企画して外注する事が殆どだそうです
それなら、内も外注先になるかも?
なんて、新しい世界に可能性を見出したりして?
色々情報は貴重です
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我社は、勘違いしては困る事が
芸術関係とはかなり離れてる仕事です
木型を砂の中に埋めて空間を作る仕事
それも、勝手な?開発者が決めた事を
いかにして砂の中に空間を作るかが仕事
砂を崩さず木型を抜く為に色々パズルを考える
また、砂から木型を抜く為に抜け勾配を付ける
第2の設計者でもあります
設計通りの物を作る事は無い
そこがお金をもらえるノウハウです
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まな板見たいものでも
うちの会社で作ると1万円にも成る
そこに抜け勾配を付けるだけです
見た目同じでも、ノウハウを付けるだけで5倍にもなる
頼む鋳物屋さんもそれで納得して購入します
売ってるのは品物ではなく、ノウハウです
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それを覚えて給料をもらえる
芸術の修行なら造型屋さんの方が向いている
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そんな話しはしたが
彼は中々うんとは言わない
我社もボランティアをやる余裕が無く
丁寧に断って
しかし、出きる事が有れば色々協力する事という事で
参考に我社の工場見学をして貰っらった
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木型の理屈を、木型を見せながら説明すると
結構チンプンカンプンみたいで
今まで見たことの無い世界で
パズルの様な木型を見て
カルチャーショックを受けたようだ
「こう言うカーブが出せないんですよね」
「凄い」「感動しました」
何かもう一言二言、言いたそうそうだったけど
言わせない雰囲気で?
私も、人情に弱いのでその辺は???
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良く芸術作品のようですね、と言われるけど
そんな世界ではないです
作った木型を眺めながら、なぜながら
自己満足に浸る感じではないです
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正確に・早く・安く・これが求められてる事です
美しさは求められて居ません(工作機械の部品が多い)
最終製品を作ってるわけでなく
最終製品を作るための補助的仕事です
その部分が一番のノウハウです
芸術家と勘違いしてると
何時までも一人前に成れない
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上は外型木型、下は中子木型 一つの製品を作るために2種類必要です 。。 大人の遊び場 ヌリプラ倶楽部 。。