薫山とユッキーのブログ

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極大射程 著者:スティーブン・ハンター

2006-06-26 22:23:49 | 本 おすすめ
題名からも予想されるように、長距離狙撃をテーマとした小説です。
長距離狙撃ものの小説は数多くありますが、1400ヤード!(約1280メートル)というのはなかなか現実離れしない程度の最高距離ではないでしょうか?

某本に狙撃の有効狙撃射程距離は400メートルとありました。
なぜ、そのような距離になるのかは、この本を読むと理解できます。
射撃には、距離による重力偏差、風の影響があることぐらいはご存知の方も多いと思います。
ところが現実的には、重力偏差はこれだけの長距離だと数十センチの誤差が生じるようです。また、風の影響も射手とターゲットの間に一定した風は吹かないこと、湿度、天候も重要な影響があるようです。
なかなか一撃にかける描写が臨場感があって良かったでした。
長距離射撃は、射手の腕前と銃器の性能を重要視した小説は多いですが、この小説は、それに加えて弾丸の性能重要性も説いてます。
いろいろ銃器がたくさんでてくるのですが、どんな銃なのかイメージわかないのが困るのですが、銃器ファンにはお奨めできそうです。

[表紙のあらすじ]
ボブはヴェトナム戦争で87人の命を奪った伝説の名スナイパー。今はライフルだけを友に隠遁生活を送る彼のもとに、ある依頼が舞い込んだ。精密加工を施した新開発の308口径弾を試射してもらいたいというのだ。弾薬への興味からボブはそれを引き受け、千四百ヤードという長距離狙撃を成功させた。だが、すべては謎の組織が周到に企て、ボブにある汚名を着せるための陰謀だった。

表紙のあらすじは、よく話の肝心な点まで書かれていて興味がそがれるものが多いのですが、このあらすじの表現はとても含みを持たせてて良かったので、そのまま書いてます。

上巻下巻と分厚くてボリュームもありますが、話の伏線や展開が速くて、先行きが予想できないので、スリルある映画を観ているような気持ちで一気に読めました。
主人公のボブも伝説的スナイパーですが、ライバル的な敵役存在もあり、下巻の表紙のイメージですねw
スナイパー対決というのもなかなか熱い小説になるものなんだと思いました。

薫山


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