lunas rotas

いつまでも、完成しないことばを紡いでいこう

「市民社会とは何か」

2011-05-24 04:30:40 | Weblog
  最近、日本語教育関係の論文で「市民」ということばをよく見るようになった。これは、日本語教育が市民とどう関わるかや市民としてどう日本語教育を実践していくかということが今や軽視できない状況であることを示している。
  ところで「市民」とか「市民社会」とは何なのか。それを押さえておかないと日本語教育と市民についての議論も進展しにくい。そこで『市民社会とは何か』(植村邦彦)を読んだ。アリストテレスから現代まで「市民社会」ということばがどんなふうに使われてきたか、どんな意味を持たせられてきたかを丁寧に書いている。「市民社会」を解き明かす市民社会論というよりは、「市民社会」ということば(単語)がどんな文脈で使われてきたかを明らかにすることで、その時代時代の潮流を示そうとする本。

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