私の家は兼業農家で富有柿を栽培し出荷しています。
繁忙期は私も手伝うようにしていますが、まさに5月は摘蕾(てきらい)という作業で、
収穫期と並びとても忙しい時期です。
柿は5月あたりから蕾が出始めるのですが、摘蕾は、収穫時の実をより大きく甘くするために、
形が悪い蕾や位置が悪い蕾を落とし、一枝に蕾をひとつ残し数量を調節する作業です。
一本の木の摘蕾をやり終えるのに約30分もの時間がかかり、あまりの単調な作業に集中力を保つのも難しく、
1日10本こなすとかなり疲労困憊になります。
しかし、この単調で地味な作業は、将来大きな柿を実らせるために必要な工程です。
仕事やプライベートを含め、人生において何か事を成すためには、辛いことにもじっと耐え、こういった地道な努力を継続することがいかに重要か、ということを、この作業を通して、今、学んでいます。