愛媛県バスケットボール協会 審判委員会
審判講習会 参加報告書
平成31年 2月13日
報告者 二宮 光司
この度参加しました、審判講習会について報告します。
講習会名 (大会名) |
高松宮記念杯 第1回全日本社会人バスケットボール地域リーグチャンピオンシップ |
参加者 (報告者) |
二宮 光司(報告者) (所属カテゴリー)U15 |
期 日 |
平成31年 2月 8日(金) から 平成31年 2月11日(月) |
会 場 |
高崎アリーナ |
講 師 |
久保 裕紀氏(S級審判員) |
参加者 |
本部審判員、JSB招集審判員、JBA招集審判員、ブロック推薦審判員、近県派遣審判員 |
報告① 講義 実技講習 |
講義 講師 久保 裕紀氏 ○3POについて(テーマ別講習) Bリーグの映像を使い、大きく2つのテーマについて今大会取り組んでほしいと言う内容でお話をしていただいた。 THEME1 『3 vs 2』 3ポイントへのpeek・Attempt → 憶測では出さない、確かな情報・確認 プライマリのレフェリーが必ず確認できているとは限らない。 ブレイク時の早い3Pショット(センター・リードの協力) スクリーン直後のショット(スクリーンの表と裏のレフェリー) シュートフェイクをした後のステップショット(ポンプフェイク前の足が印象に・・・) EOQ・EOGのショット トップリーグでは2点か3点かで選手の契約やボーナス等が違うので確実な情報 →映像が残る 3Pラインを踏んだ確信がある → 2点の表示という考え方
THEME2 『SCREEN』 3vs2が関わってくるケースは、高い位置でのスクリーンショットが多い スクリーンプレイの表と裏を分担する → プライマリエリアとアングルの理解 チェックイン(プレイの受け手)・チェックアウト(プレイの送り手) スクリーンは複数回起こる → SCREEN・ReSCREEN スクリーンからのサドンショットはトレイル/センターの協力が必須 ・2vs3 ・Protect-shooter ・FUL などの確認 誰が何を確認できるか、すべきか STRONG-SIDE POCKETが一番難しい → センターが重要になる
まとめ 見たものをはっきりと示していくだけでなく、見えていないものや不確かな情報は示さないこともコミュニケーションの一つの方法である。その一方で、自分が何を確認しなければいけないのか、クルーはそれぞれ何を見ているのかの理解や把握も大切になってくる。例えパートナーが同じプレイを見ていたとしても、同じ情報を持っているとは限らない。ファールをしたプレーヤーや事象が起こった順番などは、それぞれの情報をすり合わせていかないと正しい判定につながらないこともある。 また、コミュニケーションには自分が持っている情報を相手に伝える場合(アシスト)と自分にない情報をパートナーからもらう場合(セカンドオピニオン)の2つがあり、使い分けていくことでより良いクルーのコミュニケーションが図れることになる。例として、ファールコールとAOSのタイミング、UFの際のクライテリアやボールコントロールの把握などが挙げられる。大切なことは「何のコミュニケーションをとっているのかはっきりさせ、そのことに関する確かな情報を持っているレフェリーがコミュニケーションをとること」になる。
今回の講義を聞き、やはりベーシックなことの積み重ねがよりよいクルーワーク、判定に繋がっていくことを再確認できました。講義のあと、コートに移動し3人1グループになり上武大学男子バスケットボールの方々に協力いただきケース別の分解練習を行った。 ① トランジションからのクイックショットに対する3vs2のPeek ② ハーフオフェンスでのスクリーンプライからのショットに対する3vs2 ③ スクリーン、リスクリーンからの2対2に対する分担 ④ スクリーンからのサドンショット
コートの上で実践すると、そのことにばかり意識が向き、他のことがおろそかになる場面もあった。やはり様々なことをベーシックに行うには日ごろからの意識を変えて取り組む必要があることも再確認できた。 |
報告② ゲーム
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□ゲーム 男子予選リーグ 信和建設 対 プレス工業 CC 貫井 義昭氏(東京) U1 吉田 知実氏(長野) U2 報告者 コート主任 隈本 ゆみこ氏(鹿児島) ■講習内容 及び ミーティング内容 ゲーム序盤からOF、DFともに手の使い方をもっと整理していったほうがよかった。特に信和建設にいる外国人プレーヤーに対するDFをきちんと整理してあげることで、外人選手のインテンシティーを管理するとともに、無駄なやり返しや、粗暴なプレイを防ぐことにもつながっていく。 オフボールでの必要のないコンタクトはマージナルなものもあったが、いくつか取り上げておくことで、メッセージが伝わったのではないか。 フェイクでのOWの際に3人で分担すればもっとスムーズにゲームに戻れた。 ベンチコントロールとして、アピールをどのように対応するか、聞き入れるのか、コミュニケーションを図り納得してもらうのか、OWやTFで対応するのかなどいろいろと考える余地はある。 以上のことをアドバイスしていただいた。
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報告③ ゲーム |
□ゲーム 男子予選リーグ TRYHOOP OKAYAMA 対 曙ブレーキ工業 CC 水木 順仁氏(秋田) U1 中根 俊彦氏(愛知) U2 報告者 コート主任 小川 弘裕之氏(秋田) ■講習内容 及び ミーティング内容 オフェンスプレーヤーがボールをもらう前に不必要なコンタクトをディフェンスに求めているケースがあり、整理してほしかった。 TRYHOOPのAコーチが何度も審判に質問に来たり、タフケースの際に立ち上がったりすることが多く、ベンチコントロールとしてOW、TFを示したほうがよかった。 ローテーションやトランジションの際に、どのレフェリーがどのプレイを判定することが正しい判定に繋がるのか、もっと突き詰めていく必要がある。インサイドプレイでのアクション・リアクションやトップからのドライブに対する、ブロック/チャージの判定など 以上のことをアドバイスしていただいた。 |
報告③ ゲーム |
□ゲーム 女子予選リーグ ヤマト運輸 対 OTCくきや CC 山住 泰光氏(広島) U1 濱 雄介氏(東京) U2 報告者 コート主任 小澤 朋克氏(群馬) ■講習内容 及び ミーティング内容 ディフェンスの悪い手の使い方や体の寄せ方、オフェンスのイリーガルスクリーンなどゲームの基準を決める笛が早い段階で入ったことでゲームが落ち着いた。 女子特有のコンタクトの質やRSBQへの影響をもっと感じ、マージナルとイリーガルの判定を改善していってほしい。 フェイクに対するOWの対応や、選手、ベンチとのコミュニケーションはクルーで協力し、適切に対応できていた。 |
所感 |
今回記念すべき第1回大会に参加させていただき、新たなカテゴリー編成の中での全国大会を経験できたことに感謝しています。また、ライセンスでの招集になり他連盟の審判員など、これまで交流のなかった方たちとも触れる機会をいただき、新たな発見や情報を得ることもできました。普段自分が所属する連盟やブロックでは中々体験することのないレベルの試合も担当させていただき、今の自分で対応できているものと、これからさらに身に付けていかなければならないものもはっきりと見えてきました。 これから始まっていく京王電鉄杯やオールジャパンの予選などS級審査に対しても、今回の経験を活かし取り組んでいくとともに、同県や同ブロック仲間たちと学んだ情報を共有し、互いに切磋琢磨していきたいと思います。 今回このような経験をさせていただいた、県内をはじめ、ブロック内の関係者の方々に深く感謝し、報告とさせていただきます。
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