もとなりくんの「今週の政治 ‘とんでも’」

日本の経済、安保危機を打開する力は、国民の結束と強い政治しかない

「元首相」は個人のものでない! 「ルーピー鳩山」の勝手な「二元外交」を許すな! 国会追求、批判投票を!

2012-04-07 23:26:24 | 政治
いくら日本が民主主義国だとは言え、これはひどすぎるはずである。下記 関係記事が報道しているように、鳩山元首相が日本政府の方針、国際協調を無視してイランを訪問し、アフマディネジャド大統領らと会談するというのであるから穏やかではない。国際社会が協調して核兵器開発を辞めさせようとしている中で、その強調を乱してまで鳩山氏が大統領と会談する意味や権利がどこにあるのだろうか?! 現に、アメリカはこれに不快感を示している。鳩山氏には、猛省を促すとともに、政府・民主党、そして国民は、このような「公(おおやけ)性」を持つ人の暴走を二度と許さぬようにする必要があると思う。今回は、鳩山氏という「ルーピー」であるがゆえに、非常に危険な「公性」を持つ人について述べたい。

<元首相である鳩山氏は公人であるので、身勝手な、国益を損する行為は許されない>
鳩山氏は、「史上最低の首相」と称されたとは言え、かりそめにも日本の首相だった人である。そういう人は「元首相」と呼ばれ、周りの人、国はそういう人を現役の首相とまではいかずとも、それなりの政治的影響力を持つ人と評価するし、また通常は、実際にそうである。だからこそ、元首相は現役の首相の名代としての役割、アドバイザーなどの役割が期待されることも少なくないのである。それどころか場合によっては、現役首相と同程度の、あるいはそれ以上の影響力、政治力を持つという好ましからざる、もしくはあってはならないことが起きることもある。だからこういう立場に置かれた人は、自己の言動に対して十分慎重であることが求められる。しかし、歴史を見ればわかるように、現実にはさまざまな要因によって、それでも問題が起きることが少なくない。小泉元首相などは、この種の問題の発生を防ぐため、首相交代後は自ら議員を引退して、その後の首相の職務遂行に影響が出ないように配慮した。やり方はこれ一つとは言えないだろうが、これは、一つの重要かつ大きな見識であるといってよいだろう。

<「元首相」の「公性」を私物化する鳩山外交の害悪>
ところが、首相辞任後の鳩山氏は、首相のときと変わらぬ無責任な言動を連発している。元首相がやってはいけないこと、それゆえ人情としてやりたい誘惑に駆られやすいこと、それだからこそよほど強い自制力が要請される当の対象、あるいはそういう誘惑を断ち切る制度上の仕組みが要請される当の対象、まさにこの種のやってはいけない言動を自由闊達に行っている。その一つが今回のイラン訪問である。この本当の目的は明らかにされていないが、この人がやることだから、常人には想像もつかないことを夢想して、日本の外交政策に反すること、国際協調を崩すこと、日本の尊厳を損なうこと、日本の国家機密などを漏らすようなことなどを話して帰るのではないか。なにしろ国際的に「ルーピー」と称された人であるので自己の気分が乗る事柄の実現のためには、国益を損なうこと、国の尊厳を貶めることなど気にも留めないのである。
先月は、輿石民主党幹事長訪中団と別々にかつ同時に訪中し、習近平国家副主席と別々に会談した。お互いに相手の予定を直前まで知らなかったということであるが、信じられない話である。鳩山、輿石両氏とも、自分こそが日本の代表だ、向こうは亜流だとでも言わんばかりの言動をしているのであるから、完全な「二元外交(政府も含めれば「三元外交」!)」、いかに日本が統一のとれていないばらばらな国であるかを内外に見せつけた。鳩山、輿石両氏も問題であるが、こういうことを平気で見過ごし、行わせる政府・民主党の考え、やり方もデタラメと言わざるを得ない。中国側もあきれ果てたはずである。日本人として本当に恥ずかしい限りで、こういうことが続けば、中国はもとより、世界中の国から日本と日本人に対する侮蔑の気持ちが湧いてくることがあっても仕方がないだろう。

<「個人」の立場で「元首相」の肩書きを勝手に使うことは許されない。鳩山氏は、「元首相」の肩書きの自主的返還を。そうしないなら、日本政府はその剥奪を!>
鳩山氏は、「政府しか外交ができないということでは、この国はもたない。イランに友人として言うべきことを言って武力的な行動が起きないように努力したい」(関係記事_1)と記者団に説明したとされる。これは、イラン訪問が「個人的な活動である」ことを述べていると解釈される。また、藤村官房長官も前原政調会長も「個人的な行動」であり、政府とも民主党とも関係していないことを強調している。しかし、以下の理由でこれは明らかに詭弁である。
確かに「元首相」とは言え、個人の権利は保証されている。しかしそれは「元首相」と言う「公性」の肩書きが使われない場合に限られる話だろう。今回のイラン訪問が、単なる観光旅行というようなことならともかく、大統領と会談するというのは、ただ事ではない。明らかに「元首相」、「民主党外交最高顧問」の肩書きがフルに活用されている。というのは、もし鳩山氏が単なる一日本人、一衆議院議員であるとすれば、大統領が鳩山氏と会談などするはずもないからである。大統領は、「元首相」「民主党外交最高顧問」としての鳩山氏に対して何かを期待するからこそ、会談もするのである。だから、政府・民主党の方針が適切かどうかの問題はあるにせよ、鳩山氏は、政府・民主党の依頼、支持のもとに今回のイラン訪問を行わなければならない。鳩山氏のこの訪問のすべては、政府・民主党の方針に沿ったものでなければならず、それを無視することは許されないだろう。
ところが上述の鳩山発言は、このことを真っ向から否定するものである。この主旨は「自分は個人として訪問する」、「自分の立場、考えが政府と同じでは、日本の外交は成り立たない」ということである。つまり、彼は「自分こそが日本外交だ(あるいはその一角だ)」と主張している。そして、今回のイラン訪問は、政府の中止要請を振り切って行われた。

「個人の行動だ」と言いながら、「元首相」「民主党外交最高顧問」の肩書きをフル活用している。いくら日本が「民主主義国」だとは言え、国のものである「元首相」の肩書きを勝手に使って、国の利益を損なわせる自由までは与えていないはずである。「個人の自由」と称して勝手に「元首相」の肩書きを使うことは、詐欺的、窃盗的行為に類すると言えるのではないか。
もしどうしても鳩山氏が、個人的に何かをしたいのであれば、これらの肩書きをすべて返上してからの話にして欲しい。すなわち最低でも「私は首相を務めたが、これからは日本政府とは一切関係がない一日本人として振舞う。私は、民主党代表、そして民主党外交最高顧問を務めたが、以後は民主党とは関係ない立場で振舞う。」ということをはっきり宣言して、「個人的」外交を行うべきである。

鳩山氏も、野党時代から首相を辞任する直前までは、「首相辞任後は、次の総選挙には出馬せず議員を引退する」と述べていたのであった。これは、政治的に清廉な人間であることを強調するためのものであり、これが実際になされることを多くの国民は期待したのであった。例えば、こういうことをした上で、個人の権利として「個人的」外交をするのは自由だろう。
この言葉はおそらく半分は政治的な理想として述べられ、また半分は首相在任中、普天間基地問題での迷走で、そして母親からの不正献金疑惑で、世論から激しく批判され、その批判をかわすための芝居であったと思われる。その証拠に、首相を辞任して世間の批判も一段落すると、隠していた本心が出てきたものと見え、「辞めるの止めた」と言って、それまでの主張を破棄し、議員続投を表明したのであった。国民は見事にだまされた、裏切られた。というよりも、あまりにも常識からはずれたいい加減さであったために、想像すら出来ないことだった。呆気に取られたとしか言いようがない。

<民主党は直ちに「外交最高顧問」を解任せよ!>
それにしても不可解なのは、政府・民主党の対応である。玄葉外相は「訪問の中止」を要請したにも拘らず、振り切られてしまった。野田首相もこの訪問を「不適切」としている。前原政調会長も「訪問は不適切」と発言しながら、「今回の訪問は個人的なもの」と矛盾した釈明をしている。客観的状況を見れば、個人的な訪問でないことは明らかだ。
なぜ、民主党は鳩山氏を党の「外交最高顧問」に任命したのか。普天間問題その他で見せた鳩山氏の外交音痴ぶり、戦略性の皆無な脳天気ぶりは、衆目の一致するところであるにも拘らず、よりによってそういう人を「外交最高顧問」にするとは! 鳩山氏だけでなく、民主党そのものもやはり、どこか「ルーピー」であると言わざるを得ない。こういう政府、民主党の体たらくであるからこそ、鳩山氏もそのあたりを熟知し、高を括り、傍若無人な振る舞いとなるのだろう。こういう異常事態の再発を防ぐためにも、民主党は鳩山氏の「外交最高顧問」を直ちに解任すべきである。また、この人事は輿石幹事長主導のものと言われているが、輿石人事は、不適格閣僚人事で、そのダメさ加減が白日の下に晒されている。輿石氏の脳裏には、小沢氏との関係融和しかなく、外交はその手段にしか過ぎない。こういう人を幹事長に起用した人事も、いまや破綻している。野田首相は、小沢氏との決別と共に、輿石氏の解任も視野に入れるべきだ。

<「鳩山氏の五つの大罪>
今回のことと言い、この人の言動は明らかに国益に反する。これまでの彼の犯した、そして現在も犯し続けている罪は、大きく言って次のようなことになるだろう。
その①; 普天間移設問題の迷走によって、日米同盟を弱体化させ日本の安全保障体制を著しく弱体化させたこと
その②; 政治献金偽装。母親からの財産贈与に対する脱税。また、その使途を明らかにすると約束したにも拘らず、いまだに公開していないこと
その③; 国の最高指導者である「総理大臣」を務めた人であるにも拘らず、その言動は虚偽、欺瞞だらけで、日本の道徳的社会規範に多大の害悪をもたらした。「マニフェスト詐欺」とまで言われるうそで固めた選挙公約によって政権に就いたこと。普天間問題に関する沖縄県民、国民、オバマ大統領、クリントン国務長官に対する嘘、母親からの献金に関する国民への嘘、自らの議員辞職宣言の嘘など。極め付きは、このような嘘のかたまりの人が、菅前首相からだまされたことに怒って、菅氏を「ペテン師」呼ばわりしたことである。多くの嘘を連発し、日本の恥を世界に晒すとともに、日本国内の道徳的社会規範を著しく傷つけた。なにしろ総理大臣からしてうそばかりついているのであるから、学校教育における児童・生徒への教育的悪影響、そして犯罪者に与える心理的悪影響は計りしれない。
その④; 国の方針あるいは国益に反する言動、しかも独断的な思いつきの発想による言動により、国益を大きく損なっている。高らかに宣言した「CO2の25%削減」の主張はどうしたのか? 東日本大震災が起きたからといって、この努力を止める理由はないはずである。政府の政策に逆らってまでイラン訪問をする暇があったら、この国際的にも依然として重要な政策の実現に努力すべきではないか。このほかにも、「東アジア共同体」、「友愛」、「新しい公共」など全く具体的、現実的内容の無い、だれにもわからない夢想的概念を、振り撒いて国内外を煙に巻いているが、このようなことでは、世界中から物笑いの種になり、日本の国益を損なうだけである。
その⑤; 小沢元代表との連携によって、政府の足を引っ張る言動ばかりをしていること。この人と小沢元代表はよほどウマが合うらしいが、このようなことの中にも、この人の本質がよく現れている。これは結果的に、日本政治に混迷と、政治そのものの破壊をもたらしているだけである。

<このような「ルーピー」な元首相の政治からの排除を!>
《 野党は、今回のイラン訪問、前回の中国訪問の問題を国会で取り上げ、徹底的に鳩山外交の問題を追及して欲しい
《 鳩山氏は、母親からの相続した資金の使途を明確に示せ。国会で追及して欲しい。
《 民主党は鳩山氏の「外交最高顧問」の肩書きを直ちに剥奪せよ
《 以後は、鳩山氏がこういう自分勝手な国辱、国家利益の損失を招く言動を行うことなきよう、政府、民主党は、鳩山氏の監視と統制を強めよ
《 反核団体は、核兵器開発を推進しているイランに助け舟を出す鳩山氏への抗議を行うべき
《 鳩山氏は、自ら示した自律、自戒方針を想い起こし、次回選挙には立候補を止めよ
《 鳩山氏の選挙民は、次回選挙で鳩山氏への投票をせず、落選させてもらいたい


【関係記事_1】_4月5日 産経_
■鳩山氏のイラン訪問 政府が中止要請
 鳩山由紀夫元首相のイラン訪問をめぐり、政府は5日、鳩山氏に渡航中止を要請した。だが、鳩山氏はアフマディネジャド大統領らとの会談も調整済みとして要請を拒否。予定通り6日から4日間の日程で訪問する意向を示した。政府は、核開発を進めるイランに対し欧米諸国と連携して圧力を強めようとしているが、元首相のスタンドプレーを食い止めることができないでいる。
玄葉光一郎外相は5日、国会内で鳩山氏に「せめて延期をしてほしい」と要請した。しかし、鳩山氏は会談後、記者団に「政府しか外交ができないということでは、この国はもたない。イランに友人として言うべきことを言って武力的な行動が起きないように努力したい」と語った。
野田佳彦首相は5日の参院予算委員会で「わが国の国際協調の立場と整合的でなければならない」と懸念を表明。藤村修官房長官も記者会見で「政府や党として行うわけではなく、個人のまさに旅行ということになる。外交ではない」と述べたが、訪問を阻止することはできなかった。

 鳩山氏といえば米軍普天間飛行場移設問題をめぐり「最低でも県外」と主張し、問題を迷走させた張本人。自民党の小泉進次郎青年局長は記者団に「今さら何をやっても驚きませんね。民主党の外交顧問ですから『民主党の外交』を担われているんじゃないですか」と皮肉った。

【関係記事_2】_4月4日 毎日 _
■鳩山元首相:イラン訪問へ 日本政府は不快感
 鳩山由紀夫元首相が6~9日にイランを訪問し、アフマディネジャド大統領やジャリリ最高安全保障委員会事務局長ら政府要人と会談する予定であることが4日分かった。
 核開発を続けるイランに対して国際社会は制裁圧力を強めており、日本もイラン産原油の輸入削減方針を打ち出したばかり。日本政府は「今は対話のタイミングではない」(外務省幹部)との立場で、玄葉光一郎外相は4日の記者会見で「政府の要請に基づくものではない。政府としては適切なレベル、適切なタイミングで働き掛けを行うことが極めて重要と考える」と述べ、不快感を示した。【

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