そんなオバサン

昨日、小規模な親戚の集いに行って来た。



去年から、冠婚葬祭以外にたまにはなんとなくお昼ごはんでも一緒に♪という誘いを受けている。



従妹のＣちゃんとそのご主人と一緒に、郊外にある崎陽軒レストランに向かっていた。



バスを降りて一歩踏み出した時、ご主人Ｔさんが「あ”ッ！」と小さく叫ばれた。



どうしたことかと見てみると、履いていた靴の裏がパッカリと剥がれてしまっていた。



Ｃちゃん、「そんな古い靴を履いて来るからよ。」
Ｔさんは、その靴が一番歩きやすい靴だったらしい。
まさか突然こんな不幸な目に遭うとは、思ってもみなかったに違いない。



レストランは、バスを降りた通りの向こう側にある。



横断歩道の所まで歩くのにもパッコンパッコン。そのうち、あろうことか反対側の靴の裏までも！！

パッコンパッコン……パッタラパッタラ……ひと足ごとカスタネットのようだ。
可笑しいやら気の毒やら。



すぐ近くの横断歩道の所までやっとの思いで辿り着き、信号が変わるのを待っていた。

見ると横断歩道を渡った左側にコンビニを発見

「あそこでセメダインでも買って当座の凌ぎにしよう！」「いい所にあったね、コンビニ！」
大喜びの私たち。



すると、我々の前で信号が変わるのを待っていたオバサンが、突然後ろに振り向いて、
「コンビニでセメダインもいいけど、すぐ剥がれてしまうわよ。それより右側にドンキホーテがあるから、
そこで靴を買えば？　靴売り場は、入口入って右の階段を上がった２階。」



一瞬呆気にとられながらも、天の助けのその親切さに心の底から感謝する私たち。
何度もお礼を言いながら信号を渡った。

嬉しいな、温かいな、そのオバサン。



そんなオバサンに、私はなりたい。

せめて、私は、家の中では小さな親切運動に励んでいる。
ジャスミンを見つけては、いつも襲ってやっているのだ



ジャスミ～ン、嬉しいでしょ？　優しいでしょ？オカァサン♪

でも……、
ちょ、ちょ、ちょっ！　コラァ～！


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自ら入って行ったケージの中。

アリスッ！　

昨日夕方、家に帰って来た時のことである。
嬉しいのはわかるけどね……オカァサンも嬉しいけどね……。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戻る途中で、オシッコが…点…点…点。

もうちょっとガマンが出来ないかなぁ……嬉ション。

優しくしてばかりはいられない。


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