満足な午後

曇天、土曜の昼下がり。



家の中が静かだ。



ジャスミン（猫）はどこだ？と探せば、



窓を開けた風呂場の見晴らし台で、昼寝をしていた。
ごめんごめん、起こしちゃった？　どうぞ、寝ていていいですよ～。



ジャスミン（猫）は、私のパパラッチな写真撮影に慣れっこだ。
また撮ってる～、と動じない。

アリス（犬）はどこだ？



あらま！　禁じている私のベッドの上で寝ていた。
足音を忍ばせたのに、アリス（犬）は敏感だ。



こんなに寛いでいるのに叱れない。
そっと部屋を出て、しばらくしてもう一度覗いてみる。



さっきは遠慮してベッドの裾のほうに居たのに、叱られなかったことをいいことに、



堂々と真ん中で寝ている。



しかも、こちらの出方を見ている。



ま、いいや。　その代り、鼻水つけないでね。

そっと部屋を出て行こうとしたら、ガバッと跳ね起き、慌てて私の後をついて来た。



あ、いいんですよ。寝てていいですよ～。



起こしてしまった子に、付け回される。　しまった、起こすんじゃなかった。
さっきまで静かだった部屋が、一気に騒々しくなる。



でも、ひとり取り残された気分だった私は、案外、それを望んでいたのかもしれない。

ひとしきり遊んだ後。
じゃあオカァサンも、お昼寝しようかな♪



ソファにゴロリと横になると、アリス（犬）はチュパチュパ毛布持参で私のお腹の上に乗って来た。
小さな重みとふんわかなぬくもりを感じながら、



よしよし、これでみんなが満足な午後。


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