退院した日の夜。
テレビを見ていると、アリス(犬)が自発的にケージの中のベッドで寝ていた。
時計を見ると9時を少し回っていた。
そう……留守中、リビングの照明を9時に消灯するようにタイマーでセットしていたのだ。
ケージの扉は開けたままなのに、暗がりの中、ここなら安心と自分のベッドで寝ていたのだろう。
私の匂いもするし、ね♪
当日は私も疲れたので早々に寝ることに。
久し振りに柔らかな布団にぬくぬくの毛布に包まれて、静かな暗闇でグッスリ寝た。
翌日。
気が付くと、ジャスミン(猫)がベッドの上で、ひとり勝手に遊んでいた。
いいんだけどね、何してんの?
ビニール袋である。
今、私は寝室に居る。
ふたりとも私の後を追ってくっついて来たのである。
ベッドの下の引き出しに、病院に持って行っていた下着やらソックスを収納していたのだ。
いっときも離れたくないこどもたち(ジャスミン/猫、アリス/犬)。
午後、少し体を休めようかとベッドに寝転べば、
アリスに襲われた。 襲われて嬉しい私。
そして、それから3日後。
私の所望したサラダやマジックハンドを持って病院に来てくれた友人のFさんが、やって来た♪
アリス(犬)、吠えまくる。
Fさんは今までにも何度か我が家に来てくれているのに、アリスは吠える。
『お昼は何を食べたい?』と言うので、すかさず「洋風オードブル系」をお願いした。
煮物系がさほど好きではない私。毎日毎食、病人食のクタクタ煮に閉口していたのだ。
ひゃあ~☆! 美味しそう~♪ やぁ~満足満足♪
そして、そろそろオヤツにする?と言っていると、
いつの間にかジャスミン(猫)もちゃっかりとそばに来ていた。
いやいやいや…「オヤツ」って言ったけどさ~、と大笑いな私たち。
やぁ~☆ 美味しそう~♪
ふたりなのに3個あるよ!と喜んでいると、
Fさんが『いやぁ~ん♪いやぁ~ん♪』と嬉しそうな叫び声を上げていた。
見ると、アリス(犬)が得意のおねだり攻撃を仕掛けていた。
アナタ、さっき散々吠えていたんですよ。
『どうする?どうするぅ~?♪』と今にも陥落しそうなFさん。
ダメです!
イチゴは、ジャスミン(猫)が子猫時代に果肉を少しだけ食べてお腹が緩んだことがある。
『下の方はヨーグルトみたいだよ♪』というFさんに負けて、じゃあちょっとだけね、と許可を出す。
『ひゃあ~♪ 舐めてる舐めてるぅ~♪ あ~ん♪ もう少しだけ、いい?』
猫も犬も、コワくて好きではないFさんとは思えない。
もし、Fさんが猫や犬を飼ったら、とんでもなく甘い親になりそうだ。
Fさ~ん、来てくれて有難う♪
そういう私も、すっかりFさんに甘えてしまっている。